ジェノトロピン、プラダー・ウィリ症候群の体組成異常に対する適応追加承認取得~身長によらず、小児期から成人期にわたり切れ目ない成長ホルモン治療を提供~報道関係各位
2023年12月22日
ファイザー株式会社
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は、本日、ジェノトロピン(R)ゴークイック注用5.3mg、同12mgおよびジェノトロピン(R)TC注用5.3mg、同12mg[一般名:ソマトロピン(遺伝子組換え)、以下、ジェノトロピン]について、「プラダー・ウィリ症候群における体組成異常」に対する国内における医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。
このたびの承認取得により、プラダー・ウィリ症候群と診断された患者さんが良好な体組成を維持することを目的に、基本的な治療である食事療法や運動療法に加え、成長ホルモン治療を選択できるようになります。
浜松医科大学特命研究教授・浜松医療センター 院長補佐の緒方勤先生は次のように述べています。「プラダー・ウィリ症候群の患者さんは、生涯を通じて良好な体組成を維持することが重要です。成長ホルモン治療が体組成の改善に有用であることは国際的に広く認識されていますが、日本ではこれまで低身長を呈すプラダー・ウィリ症候群のお子さんに対してのみ成長ホルモン治療が承認されていたため、医療関係者および患者団体の双方から適応拡大が待ち望まれていました。」
また、大阪母子医療センター 消化器・内分泌科 副部長の川井正信先生は次のように述べています。「今回の適応追加により、プラダー・ウィリ症候群の患者さんは身長によらず、小児期から成人期にわたって切れ目なく成長ホルモン治療を受けられるようになります。このことは、患者さんの将来の合併症の予防や生涯にわたるQOLの改善にもつながると期待されます。」
ファイザー株式会社 取締役 執行役員 希少疾病部門長の藤井幸一は次のように述べています。「本日、プラダー・ウィリ症候群における体組成異常に対するジェノトロピンの承認を得ることができたことを大変うれしく思います。新たな治療選択肢を必要とされている患者さんに本剤をお届けできるよう医療機関や関連学会と連携するとともに、適正使用推進のための情報提供活動を進めてまいります。」
ジェノトロピンについて
ジェノトロピンは、ファイザー株式会社が製造販売する遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤で、今回の承認により、日本国内では以下の患者さんにお使いいただけるようになりました。
- 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
- 骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長
ターナー症候群
慢性腎不全
- 骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
- プラダ―・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長
- 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
(太字は今回の承認による適応追加)
プラダー・ウィリ症候群について
プラダー・ウィリ症候群は、肥満、糖尿病、低身長、性腺機能不全などの内分泌学的異常と、発達遅滞、筋緊張低下、特異な性格障害・行動異常などの神経学的異常を呈する症候群であり、15番染色体長腕q11-q13に位置する父由来で発現する遺伝子の働きが失われたことで発症すると考えられています。約15,000人に1人が罹患すると推定される希少疾患で、国内では約1,000人の患者さんがいると報告されています1。
国内第3相試験について
本試験は、日本人プラダー・ウィリ症候群の成人および小児の患者さんを対象に、体組成改善におけるジェノトロピンの有効性および安全性を評価した第3相非盲検試験です。治験参加者は年齢や前治療に応じ、成長ホルモン未治療小児コホート、成長ホルモン既治療小児(移行期)コホート、成人コホートのいずれかに参加しました。
【製品概要】
製品名
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ジェノトロピンTC注用5.3mg
ジェノトロピンTC注用12mg
ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg
ジェノトロピンゴークイック注用12mg
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一般名
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日本名:ソマトロピン(遺伝子組換え)
英名:Somatropin (genetical recombination)
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効能又は効果
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- 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
- 骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長
ターナー症候群 慢性腎不全
- 骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
- プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長
- 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
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用法及び用量
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<プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長>
通常、小児には、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.245mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
通常、成人には、開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.042mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgまで増量する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1.6mgを超えないこと。
(ジェノトロピンTC注用5.3mg、ジェノトロピンTC注用12mgのみ)
なお、専用のソマトロピン注入器を用いて溶解・注射するか、又は専用の溶解器を用いて溶解、注射する。
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製造販売承認取得日
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ジェノトロピンTC注用5.3mg、同TC注用12mg:
2009年2月9日(販売名変更による)
ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg、同ゴークイック注用12mg:
2010年6月24日
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薬価収載日
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ジェノトロピンTC注用5.3mg、同TC注用12mg:
2009年9月25日(販売名変更による)
ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg、同ゴークイック注用12mg:
2010年9月24日
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発売年月日
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ジェノトロピンTC注用5.3mg:1992年9月
同TC注用12mg:2003年7月
ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg、同ゴークイック注用12mg:2010年10月7日
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効能又は効果、
用法及び用量追加の
承認年月日
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2023年12月22日 |
製造販売元
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ファイザー株式会社
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(米ファイザー本社)www.pfizer.com
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<出典>
1 難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/4769