サウザージャイアントEシリーズ 4モーター化オプション仕様
■ サウザージャイアントの運搬能力を高める出荷前対応のオプション
株式会社Doog(茨城県つくば市、代表取締役社長:大島章、以下「当社」という。)は、サウザージャイアントEシリーズについて、前輪を変更することで運搬能力を高める出荷前対応のオプションをご用意しました。2025年1月22日~24日に東京ビッグサイトで開催されるロボデックス展の当社ブース(南1ホール 小間番号S1-15)に実機を展示いたしますので、ぜひご来場のうえご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=KmiR6HaknQ4
https://youtu.be/KmiR6HaknQ4
オプション仕様では、前輪を標準出荷仕様のオフセットキャスター(直径約200mm)から、オムニホイール(直径約300mm)に変更することで、前輪径が約1.5倍となります。また、前輪にオムニホイールを用いたことにより前輪側の左右それぞれにも駆動用モータを追加しており、標準出荷仕様の後輪側の左右モータのみの場合に対してモータ数量が2個から4個に増大します。これに合わせてモータドライバも1個から2個に増やすことで標準出荷仕様のサウザージャイアントに対して直進時に約2倍のトルクとなり、旋回時も前輪側の駆動力が補助となることから重量物を運搬する際にもスムーズな動きとなります。
重量物を安全に運搬するためにはブレーキ(制動力)も重要であり、これについても前輪側にモータを追加したことが高い効果を発揮します。ブレーキをする際は、荷物の積載時および牽引時のいずれにおいても特に前輪側で接地圧が高まります。このため、前輪側にモータが追加されて制動力が発揮できるため安全に停止しやすくなり牽引重量目安が1000kg超となりました。これに対し、標準出荷仕様のサウザージャイアントは前輪側にブレーキが無く、当社の示す牽引重量目安が600kgに制限されている主要因です。特に制動力が不足しやすい運用条件として、目安を超えた重量物や下り斜面における制動距離と安定性が課題でした。なお、オプション仕様では駆動力が向上して重量物を扱いやすくなりますが、斜面や段差での重量物の運搬は安全面や機械寿命の観点から推奨する運用環境ではありません。運用の速度、重量、斜面、段差の条件についてはインテグレータ販売事業者へご相談ください。
4モータ化したサウザージャイアントEシリーズの型式はRMS-15E2A、最高速度は8.0km/hとなります。なお、標準出荷仕様のサウザージャイアント(型式:RMS-15E2)の最高速度7.5km/hが自動追従機能にのみ適用されているように、RMS-15E2Aの最高速度も自動追従機能にのみ適用されています。
これに対し、4モータ化した上でさらにギア比を約2倍強としたトルク重視の型式はRMS-15E2B、最高速度は3.6km/hとなります。
RMS-15E2AとRMS-15E2Bの防水保護等級は標準出荷仕様と同じIPX2で、床の水濡れもOKであることから屋外建屋間搬送に活用できます。航続距離は標準出荷仕様の20kmに対して10~15kmに減少する見込みのため、電池増設のカスタマイズによって運用に必要な電池容量を確保していただくことがお勧めです。なお、カスタマイズを設計する場合には前輪が荷台の側面方向へ突出する量が標準出荷仕様とは異なる点にご配慮ください。その他の仕様値は、積載重量が300kgであることなどを含め、いずれの型式についても標準出荷仕様と同等です。
なお、本リリースに記載の「駆動力4倍」は、4モータ化およびギア比変更から想定される理論値および弊社の試験条件に基づく目安値です。また、4モータ化をした場合には、標準出荷仕様のサウザージャイアント以上に牽引時の連結点が低い位置となることが推奨されます。重量物の運搬が可能となることだけでなく、急停止および前輪のブレーキによって連結位置が高い位置ほど前輪に過大な負荷を生じて、劣化・故障の要因となるためです。重量物の運搬において路面状況に対する運用条件が悪い場合(例えば、下り斜面での急停止や段差に高速で衝突するなど)や、台車の抵抗が大きい場合には車体の寿命が短くなる可能性があります。前記の牽引重量目安の走行環境は平坦路を想定しています。
以下の図が推奨されるカスタマイズの一例です。荷台の上には電池を増設することで運用に十分な稼働時間と牽引物に対するカウンターウェイトを兼ねており、ハンドパレットトラックに積まれた重量物を低い連結位置でサウザージャイアントに接続して牽引している様子です。
推奨カスタマイズ例
■ 他にも屋外運搬に対応するラインナップを拡充中
クローラ型の協働運搬ロボット【メカロン】は、ベーシックとEシリーズの2グレードをラインナップしました。これにより不安定な路面における運搬や点検の用途に一層活用しやすくなりました。Eシリーズではライントレース機能を追加したり、上部にセンサを追加して安定性を高めたメモリトレース機能を使用することができます。ネットワーク接続によるシステム運用にも対応します。2グレード共に全国オンサイト保守にも対応し、設備として導入しやすくなりました。メカロンは既に製鉄所や農地などの屋外現場で稼働実績があり、他のクローラ式AGV/クローラ式AMRと比べて充実した拡張性・カスタマイズ性を有しています。詳細は当社ウェブサイト/配布資料のメカロンのチラシPDFよりご確認ください。
また、未舗装な路面で安定して走行する協働運搬ロボットとして、ステアリング機構による【サウザークロス】の製品化マーケティングをスズキ株式会社と共に進めています。詳細は下記のURLよりご確認ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000043289.html
■お問い合わせ
本リリースに関するお問い合わせやアポイントメントのご依頼については、当社ウェブサイトのお問い合わせフォーム(
https://doog-inc.com/contact/)よりご連絡ください。