2024年秋「TODA BUILDING」がグランドオープン

2023/04/03  戸田建設 株式会社 

― 京橋発の芸術文化の拠点形成を担うオフィスビル開業 ―

 戸田建設株式会社 (本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、東京都中央区京橋一丁目で進める「京橋一丁目東地区計画」の、当社街区の大規模オフィスビル開発(以下、本プロジェクト)について、ビル名称を「TODA BUILDING」として、2024年秋にオープンすることを決定しました。また、今般の発表に合わせてTODA BUILDING公式ウェブサイト (https://www.todabuilding.com/)を公開しましたのでお知らせします。


TODA BUILDING 外観パース
TODA BUILDING 前広場(アートスクエア)パース
 本プロジェクトは、京橋の地で120年以上社業を営む当社が、本社建替えを機に、隣接街区(事業者:株式会社永坂産業、公益財団法人石橋財団)と共同して都市再生特別地区制度(特区)を活用し、特区テーマを「まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成」として、それぞれが超高層複合用途ビルを建設する大規模開発です。当社街区では、2021年8月にTODA BUILDING新築工事着工、現在2024年9月の竣工に向けて工事が進んでいます。

■イノベーションを誘発する「芸術文化エリア」を構成するオフィスビル
 新しいTODA BUILDINGは、高層部の賃貸オフィスと低層部の芸術文化エリアで構成し、ミュージアム、ホール&カンファレンス、ギャラリーコンプレックス、創作・交流ラウンジ、共用部アートスペース、アートショップ&カフェが有機的に機能することで「誰もが気軽に、芸術・文化を体感できる機会を創出」し「新進アーティストの育成」そして「情報発信の場の創出」を実現していきます。特にオフィスワーカーや一般来館者が動線を共有するエントランスロビーでは、アート事業の中核である「パブリックアート・プログラム」が日常的に体感でき、イノベーションを誘発するとされる“クリエイティビティとの接点”や“新たな発見”などを提供します。

■地域の防災対応力強化と環境に配慮した取り組み
 建築面の特徴として、エントランスロビーを開放してまちとの一体感を演出する設えのほか、中央通り側の広場(アートスクエア)を災害時の帰宅困難者の一時滞在場所とするだけでなく、防災備蓄倉庫等を整備し、地域の防災対応力の強化を図ります。また、テナント企業の関心度の高い環境性能と、コアウォール免震構造を採用した国内トップレベルの耐震性能により、BCP、DCPに貢献します。さらに、当社が入居するオフィスフロアでは、次世代オフィス環境づくりに関する各種開発が実践されます。


1 京橋一丁目東地区開発概要

■立地について
 本プロジェクトが立地する「京橋」は、東京駅八重洲口からほど近く、八重洲・日本橋エリアとともに大規模オフィス開発が進む日本有数のビジネスエリアであり、また中央通りで銀座、日本橋といった商業エリアにも接続し国内外からの観光客も多く集まる街です。一方で、江戸時代には町人・職人の街として賑わい、明治以降も数多くの文化人が集い、居を構え、現在でも美術館や多数のギャラリーや古美術商が集積する、アートとものづくりの歴史を継いできた独特の風情が残る街としてビジネスパーソンと来街者を魅了しています。

■開発概要
 京橋一丁目東地区は、TODA BUILDING(事業者:戸田建設株式会社)と隣接のミュージアムタワー京橋(事業者:株式会社永坂産業、公益財団法人石橋財団)とで構成する一都市計画二事業の大規模開発です。2016年3月に都市再生特別地区(特区)として都市計画が決定※し、ミュージアムタワー京橋が2019年7月に竣工し低層部のアーティゾン美術館が2020年1月に開館しました。2024年9月のTODA BUILDINGの竣工の後、同年秋に街区全体のグランドオープンを予定しております。
※本計画は、2016年3月7日付ニュースリリース「京橋一丁目東地区における都市計画の決定について」の通り、東京都の都市再生特別措置法に基づく都市再生特別地区の都市計画決定を受けた事業となります。
詳細リリース:https://www.toda.co.jp/assets/pdf/20160307_1.pdf
京橋彩区の街区構成
■京橋彩区エリアマネジメント
 本プロジェクトでは、京橋を訪れた人々に多彩な芸術文化に触れていただきたいとの思いを込めて、街区名称を「京橋彩区」と名付け、2019年に街区内のエリアマネジメント活動を推進する「一般社団法人 京橋彩区エリアマネジメント」(事業者:株式会社永坂産業、戸田建設株式会社)を設立しました。アートと文化が誰にも近い街を目指し、2事業者が連携して、芸術文化とまちづくりに貢献する活動に取り組んでいきます。


2 TODA BUILDING名称・ロゴタイプ

 この度決定したビル名称「TODA BUILDING」は、旧本社ビルの名称を継承したものです。120年以上に亘り京橋に根差した企業として、更に次の100年も地域との繋がりを大切にし、「TODA BUILDING」が魅力あふれる地域拠点となり、持続可能な社会の構築に貢献し続けていけるような存在でありたいという想いを込めています。
 デザインは、すみだ水族館VI・サイン計画、アーティゾン美術館サイン計画、東京2020スポーツピクトグラム開発に携わるなど、数多くの実績を持つグラフィックデザイナーの廣村正彰氏が手掛けました。街に開かれた芸術文化エリアを持つオフィスビルに相応しい、親しみやすく簡潔で永続的な佇まいを目指しました。
TODA BUILDINGロゴタイプ



3 TODA BUILDINGの施設構成

 TODA BUILDINGは、地下3階地上28階建ての超高層複合用途ビルです。8~27階をオフィスフロア、1~6階を芸術文化施設と商業施設で構成し、ビル共用部でのオフィスワーカーと芸術文化エリア利用者の交流を意図した計画となっています。また、にぎわいの骨格軸である中央通り側に広場を設けることで街に開かれたビルとし、アートへのアクセス性を高め、アートとビジネスの融合を生み、ビルユーザーへの「アート&ウェルネス」の提供を図ります。

TODA BUILDING施設構成



4 芸術文化エリア概要

 TODA BUILDINGの芸術文化エリアは、建物の低層部1階~6階にまたがる芸術文化施設と商業施設で構成されます。特区テーマである「まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成」に対して主として「新進アーティストの育成」および「情報発信の場の創出」を担い、アートの拠点として京橋のランドマークのひとつになることを目指します。

■6Fクリエイティブなコンテンツを扱う情報発信型のミュージアム
 最新のカルチャーが集結する東京の中心に、斬新なコンテンツを専門的に扱う新しいタイプのミュージアムが誕生します。「現代の表現者」をキーワードに掲げ、マンガ、アニメ、音楽、ゲーム、キャラクターといった多彩なジャンルに挑みます。豊富なコンテンツを有するソニーミュージックグループをはじめ、新聞社やテレビ局、出版社等と協力し合い、世界に向けて発信するクリエイティブセンターとなることを目指します。
(運営者:株式会社ソニー・クリエイティブプロダクツ)
ミュージアム イメージパース
■4F 幅広いニーズに応える大小2つのホールと大型会議室「TODA HALL & CONFERENCE TOKYO」
 ホールは、大ホール(約509平方メートル 、シアター形式480席、スクール形式378席)、小ホール(約267平方メートル 、シアター形式252席、スクール形式約216席)を整備。大ホールには大型搬送用エレベーターを完備し、新商品の発表会、展示会や講演会等の幅広い利用ニーズに応えます。加えて、中央通りに面する約65m(約481平方メートル )のホワイエでは、12台のプロジェクターから壁面に映し出される映像を中央通りからも見ることができ、イベントのPRとしても利用できます。
 カンファレンスでは、スクール形式72名~108名まで収容できる全2室(分割時4室)の会議室と控室仕様の計3室(分割時計5室)を用意。場所の確保が難しい大人数の会議体にも対応でき、テナント企業のオフィスレイアウト効率化、ビジネス活動に貢献します。(運営者:株式会社マグネットスタジオ)
左:大ホール イメージパース 右:ホワイエ イメージパース
3F 第一線の現代アート作品に触れられるギャラリーコンプレックス
 日本の現代アートシーンを代表する4つのギャラリーが東京の中心に集結し、東京駅前エリアが現代アートの発信拠点へと変貌します。国内外の最先端のアートがオフィスの間近で鑑賞できるのもTODA BUILDINGの魅力です。


タカ・イシイギャラリー
1994年に開廊して以来、基本的な重点を写真(グラフィック)に置きながら、前衛的な国内外のアーティストとともに多彩なプログラムを四半世紀にわたり展開。幅広い媒体を用いて作品を制作する作家や国際的評価の高いアーティストの個展やグループ展を企画し、展覧会カタログやアーティストブックの刊行などの出版も手掛けている。
WEBサイト:https://www.takaishiigallery.com/

小山登美夫ギャラリー
1996年江東区佐賀町に開廊。現在六本木と天王洲にスペースを持つ。開廊当初より独自のグローバルな視点で、海外に日本アーティストの実力を世界に知らしめるとともに、国境やジャンルを越え、巨匠から新たな才能まで幅広い作家の展覧会を開催。
菅 木志雄、杉戸洋、蜷川実花、リチャード・タトルなどのアーティストに加え、陶芸作家も扱い、若手アーティストの発掘、育成にも力を注ぐ。
WEBサイト:http://tomiokoyamagallery.com/

KOSAKU KANECHIKA
2017年天王洲に開廊した日本国内の現代アートを再定義する新世代に属するギャラリー。海外のアートシーンでも高く評価されている青木豊、沖潤子、桑田卓郎、佐藤允、鈴木親、舘鼻則孝、fumiko imanoなどの国内作家を取り扱うほか、注目すべき海外作家の展覧会も開催し、既存の枠にとらわれない新しい表現に取り組む作家を紹介している。
WEBサイト:https://kosakukanechika.com/

Yutaka Kikutake Gallery
2015年の開廊以来、新進アーティストの活動を支え、国内外のプラットフォームへ紹介することを続けてきた。出版にも力を入れ、不定期刊行の雑誌『疾駆/chic』では、生活文化の中で育まれてきた価値観をアートに接続する視点作りを試みている。子ども向けのワークショップも毎月開催、教育プログラムの充実化にも挑戦中。
WEBサイト:https://www.yutakakikutakegallery.com/

■2F レストラン&コンビニエンスストア
 レストランフロアには約5店舗の飲食店舗とコンビニエンスストアが出店予定。ランチから企業の接待まで幅広いシーンで利用できます。
■1F アートショップ&カフェ
 ふらっと気軽に立ち寄って、アート・デザイン・ものづくり等のクリエイターが生み出す作品やプロダクトを鑑賞・購入できるショップが誕生します。アート作品に囲まれた空間の中で食事を楽しめるようにカフェを併設。アートと日常を結びつけた体験を提供します。
左:2Fレストラン イメージパース 右:アートショップ&カフェ イメージパース
1F・2F共用スペース(アートスクエア、エントランスロビー、アートコリドー)
 天井高さ約16mの大きな吹き抜け空間のエントランスロビーと、その吹き抜け空間を取り囲む回廊(アートコリドー)には、当社アート事業で取り組むパブリックアート・プログラムによる新進アーティストの作品が展示されます。オフィステナントのワーカーだけでなく一般来館者もアクセス可能な共用スペースに作品を展開することで、誰もが気軽にアートに触れる機会を提供します。また、隣接街区と合わせて間口約120mある広場(アートスクエア)は、屋内と一体で使える設えとし、様々なアートや地域イベントの場としてにぎわいと回遊性を生み出します。

エントランスロビー イメージパース



5 アートの力によるまちの“エコシステム”を構築し、アーティスト支援とまちの魅力を向上

 当社のアート事業は、コンセプトを「ART POWER KYOBASHI」とし、TODA BUILDINGを拠点にアーティストやキュレーターなど芸術文化の領域で活動する新進のクリエイターが集い、創作・発表し、評価を受けて自立成長していく仕組みを各種プログラムの実践を通して構築・支援するものです。同時に、京橋に息づく文化資産がアーティスト等とともに更新され、成長を続け、京橋の魅力が向上するまちづくりに貢献します。2024年のTODA BUILDING完成後は、3階にアート事業の活動拠点となるアートラウンジを設置し各種プログラムを本格稼働します。
 本リリースの発表に合わせて、当社アート事業公式ウェブサイト(https://apk.todabuilding.com/)を公開しました。
左:ART POWER KYOBASHIシンボルマーク 右:アートによるエコシステムの構築ダイアグラム


■来訪者やビジネスパーソンに新鮮な刺激を提供し続けるパブリックアート
 新進アーティストやキュレーターが都市の風景を担う大規模かつ更新性のある作品発表の場として、TODA BUILDINGの共用空間を活用し、更新性のあるパブリックアート・プログラムを展開します。第1回目は、国内外で活躍するキュレーターの飯田志保子氏を迎え「螺旋の可能性――無限のチャンスへ」をコンセプトに4名の新進アーティストの作品をエントランスロビー、屋外広場、2・3階の回廊等に展開します。





6 「アート&ウェルネス」をテーマにクリエイティビティを誘発するオフィスエリア


 TODA BUILDINGのオフィスは、建物上層部8階~27階(20フロア)に、「アート&ウェルネス」をテーマとしたワークプレイスとして誕生します。テナント企業様にご利用いただくのが15フロア(総貸室面積約46,300平方メートル )、当社が利用するのが5フロアです。基準階面積は約2,384平方メートル (約721坪)あり、コアから窓面まで奥行が3辺ともに約18mの無柱空間は、企業の多様な働き方に応じて、フレキシビリティの高いレイアウトを実現します。
 基準階4つ角の東京の街並みを見渡せる景色のよい場所には、ワーカー同士の自然なコミュニケーションを促すカフェスペース等を設けられるように、給排水スペースを整備します。

オフィス基準階平面図
■ワークスタイルに寄り添う充実のビジネスサポートフロア
 ワーカーが全オフィスフロアからダイレクトにアクセスできる13階に、テナント専用のビジネスサポート施設として、カフェテリア、ラウンジ、貸会議室を整備します。カフェテリア(約180席)では、終日カフェメニューを提供するのに加え、「健康食」に配慮したランチメニューを提供し、オフィスワーカーの健康をサポートします。また、カフェテリアとつなげてパーティー利用も可能です。貸会議室(12名~20名、6室)は、エグゼクティブミーティングにも対応した設えで、テナント企業の多様なビジネスニーズに合わせて利用できます。
左:13Fカフェテリア 中央:13Fラウンジ 右:13F貸会議室



7 TODA BUILDINGの構造


■コアウォール免震構造
 国内トップレベルの耐震性能を実現するため、コアウォール免震構造を採用し、地震時の変形を一般的な制震構造の1/4、免震構造の1/2に抑えます。一般的な制震構造と比較して、コアウォール免震構造は地震終了後の揺れを大幅に低減します。
 また、1階の床下に設けた免震層により敷地の大部分を免震構造とすることで、地震時に広場を含めた建物内外の安全性能を高め、事業継続性(BCP)、地域継続性(DCP)に貢献します。有事の際の帰宅困難者の一時滞在施設として活用することにより、帰宅困難者支援機能も強化しています。
コアウォール免震構造
■BCP
 災害時など電力供給が遮断された場合には、中圧ガスを利用したコージェネレーションシステムと大容量オイルタンクを設置した非常用発電機(約72時間運転)により、ビル共用部とテナント専用部に電力を供給します。主要設備は7階に配置し、万が一の浸水リスクにも備えます。
 災害時に空調が停止した際に、外装の「自然換気口」から新鮮な空気を取り込み、「エコボイド」から排気する自然換気によりオフィスに必要な換気量を賄うとともに、感染症対策にも大きく貢献します。


8 環境性能

 超高層複合用途ビル※1における建物全体では国内初となる「ZEB Ready※2」を取得しました。また、環境負荷低減に係る各種取組により、以下の環境認証も取得します。本プロジェクトの工事と竣工後のビル運用において、RE100に対応した再生可能エネルギー由来による電力を導入し、建設資金の一部は「グリーンボンド」にて調達しています。



※1 建物高さ150m以上の複合用途ビル
※2 ZEBとは、「Net Zero Energy Building」の略称。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。ZEB Readyとは、ZEB を見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備えた建築物を指しており、再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から、50%以上の一次エネルギー消費量を削減した建築物のことをいう。
(詳細リリース:https://www.toda.co.jp/news/2021/20210907_002964.html
※3 LEEDとは、「Leadership in Energy & Environmental Design」の略称。米国グリーンビルディング協会(USGBC:U.S. Green Building Council)が開発・運用を行っているビルト・エンバイロメント(建築や都市の環境)の環境性能評価システムのこと。
※4 延床面積50,000平方メートル 以上の複合用途ビル



9 TODA BUILDING概要

建物名称  TODA BUILDING
所在地   東京都中央区京橋1-7-1
構造    地上: コアウォール免震構造(鉄筋コンクリート造・鉄骨造)
      地下: 鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
規模    地下3階・地上28階・塔屋1階
建物高さ  約165m
延床面積  約94,813平方メートル (28,680坪)
建築主   戸田建設株式会社
設計・監理 戸田建設株式会社 一級建築士事務所
施工    戸田建設株式会社
竣工    2024年9月(予定)

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