医学論文探索AIシステム「KIBIT Amanogawa」に類似性・関連性の高い遺伝子や疾患のリストを提示する新機能を追加

2024/05/21  株式会社 FRONTEO 

2024 年 5 月 21 日
株式会社FRONTEO

医学論文探索 AI システム「KIBIT Amanogawa」に
類似性・関連性の高い遺伝子や疾患のリストを提示する新機能を追加
論文探索および仮説生成の効率性・精度を向上、画期的な医薬品の研究開発を支援

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下 FRONTEO)は、医学論文探索AI「KIBIT Amanogawa(キビットアマノガワ)」をバージョンアップし、遺伝子や疾患を入力すると、コサイン類似度*1の高い遺伝子・疾患のリストを提示する新機能などを追加した「KIBIT Amanogawa ver. 1.6」をリリースしたことをお知らせします。

本新機能は、ユーザである創薬研究者が検索フォームに、着目する遺伝子や疾患を入力すると、AI「KIBIT」がPubMed*2に掲載されている3000万報以上の論文情報を即時に解析し、入力ワードに対するコサイン類似度の高い順に遺伝子や疾患をリストアップするものです。コサイン類似度は、分布仮説*3に基づく独自の自然言語処理技術(日本:特許第6346367号、米国:特許第11544309号)により算出するため、PubMedの論文からは直接的な報告がない、もしくは数報のみの報告に限られるケースにおいてもリストに含まれます。すなわち、KIBIT Amanogawaの網羅的・客観的な解析により新規性が極めて高い遺伝子・疾患もリストアップが可能になります。これにより、着目する遺伝子や疾患に関連する標的遺伝子・疾患の発見が大幅に効率化・早期化され、新規性が高い遺伝子など予想外の遺伝子や疾患に導くことも可能となり、飛躍的に網羅性が向上すると考えております。

医薬品の研究開発では、論文探索および仮説生成に多くの時間、リソースなどのコストを要することが課題とされています。創薬研究者は、KIBIT Amanogawaを活用した新たなアプローチによって、論文探索や仮説生成の効率性・精度を向上させるとともに、これまで想定していなかった気づきや発見から新たな着想を得て、画期的な医薬品の研究開発へとつなげることが可能となります。

今回のバージョンアップでは、このほかの新機能の1つとして、メイン画面で論文検索結果の構成内容を示す「Terms Frequency」ウィンドウで、分類項目として従来の「Diseases(疾患)」「Chemicals(化合物)」に「Genes(遺伝子)」が追加され、論文を遺伝子別に分類できるようになりました。

FRONTEOは、独自の自然言語処理技術を用いた革新的なAIシステムの開発と提供、既存ソリューションのユーザビリティや解析の質をより高める機能改善を通じて、アンメットメディカルニーズ*4に対する新薬の研究開発などをはじめとする医療・医学・薬学研究の推進や、ユーザ企業・機関の研究ならびに事業の発展、患者のQOL向上に貢献してまいります。

本件単独による業績への影響は軽微です。

*1 自然言語処理において、単語や文章をベクトル(数値)化した後に、そのベクトルの座標に基づき単語や文章の類似性を評価する指標
*2 米国国立医学図書館の国立生物科学情報センターが運営する生物医学領域の論文データベースhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
*3 ある単語の意味は同じ文章中に現れる他の単語によって規定されるという考え方
*4 いまだ有効な治療方法が見出されていない疾患に対する医療ニーズ

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2158/tdnet/2445758/00.pdf

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