日本ライフセービング協会 2023年度監視・救助活動から要救助者の傾向を公開 浮き具使用者の救助が非使用者の1.6倍に

2024/06/25  特定非営利活動法人 日本ライフセービング協会 

2024 Water Safetyキャンペーン 6月は「知ろうWater Safety月間」水辺の事故防止に繋がる安全教育「Water Safety」の普及・啓発活動を実施しています。

日本ライフセービング協会(JLA事務局:東京都港区、理事長:入谷拓哉)は、全国の215箇所の海水浴場、2箇所の湖水浴場、3箇所のプールで行われたライフセーバーによる2023年の監視・救助活動をまとめたアニュアルレポートを公開しました。調査の結果、要救助者のうち浮き具を使用している遊泳者は、使用していない遊泳者の1.6倍で、全体の49%を占めることが明らかになりました。また、要救助者の中で離岸流や風が原因の場合、浮き具を使用していた人が多いこともわかりました(離岸流利用者のうち58%、風利用者のうち71%が浮き具を使用)。安全な海水浴を楽しむためには、浮き具の浮力を過信せず、気象や海の状況を詳しく把握することが重要です。

「アニュアルレポート2023」はこちら
URL:https://jla-lifesaving.or.jp/about/annual-report/ 



■調査概要
2023年度の夏期は、全国1,038ヶ所の海水浴場(海上保安庁調べ)に対して、215ヶ所の海水浴場、2ヶ所の湖水浴場、3ヶ所のプールで、ライフセーバーのべ37,575人、が監視・救助活動を行い、このJLA加盟クラブによる活動をまとめた2023年のパトロールログの集計から、以下の特徴が明らかになりました。調査対象となった水浴客総数は4,105,659人です。
【主な調査結果】
1.水浴場の利用者数が多い日にレスキュー件数が多い。
2.救助された人の49%が浮き輪などの浮き具を使用していた。
3.救助された際に意識がない人の53%が浮き具を使用していない。
4.離岸流や風が要因の要救助者は、その多くが浮き輪などの浮き具を使用していた(離岸流は58%,風は71%の利用者が浮き具を使用)。
5.要救助者は、24歳以下が多い。そのうち意識なしの溺れの救助は、19歳以下が多い。
6.65歳~74歳は、意識なしの溺れの救助の割合が大きい。
7.要救助者は、男性が女性の約 1.7倍であった。
8.レスキューは、午前中から夕方まで一定数起きているが、昼すぎに多く、5~9歳、10~14歳のレスキューは、14時台に発生していることが多い。


昨年の特徴から、今年の夏は以下のことに注意しながら、楽しく海やプールで遊んでください。
水辺の事故は人の意識、知識、行動で予防ができます。水辺で遊ぶ際は、皆さん一人一人が、安全への備えをお願いします。

浮き具の使用について
夏の海でおなじみの浮き具。浮き輪やフロートは楽しい思い出づくりの定番ですが、風や波、流れによっては潜在的な危険性があります。救助が必要な時は、まず落ち着いて、持っている浮き具を離すことなく、救助を求めてください。

海やプールで溺れない | 知ってほしいWater Safety
「風の強い日に浮き具を使った危険性」
https://jla-lifesaving.or.jp/watersafety/floatingdevice/


気象や遊泳情報を知る
必ずその日の気象状況と風や波の情報や、泳いで良い場所なのか調べましょう。



風や離岸流に流されない
風や波、流れ(注釈を入れる)の変化を気にかけましょう。もし浮き輪,ボール,フロート(シャチ型などの大型遊具)が流されても追いかけないでください。



Keep Watch 目を離さない
一人一人がライフセーバーです。「Keep Watch」子どもから目を離さないでください。



■2024 Water Safetyキャンペーン 6月は「知ろうWater Safety月間」



水辺の事故防止に繋がる安全教育「Water Safety」の普及・啓発活動を実施しています。

公益財団法人日本ライフセービング協会では、全国的に水辺のアクティビティが盛んになる季節の4ヶ月間(6月1日から9月31日まで)を、特に水辺の安全教育「Water Safety」を周知広報する強化月間とし「2024 Water Safetyキャンペーン」を実施しています。


無料で水辺の安全を学べる e-Lifesaving を見てみる

https://elearning.jla-lifesaving.or.jp/

動画や写真を見て、助かる方法、助ける方法をご覧ください。画像、動画を見るとイメージしやすくなり、水の特性を理解しやすくなります。実際に海や川、プールなどの水辺へ出かけたら、ライフジャケットを着用し、あらかじめe-Lifesavingで見た画像、動画を思い出して、無理なく遊んでください。




公益財団法人日本ライフセービング協会(JLA)
国際的な視野から、海岸やプールをはじめとする全国の水辺の環境保全、安全指導、監視・救助等を行うライフセービングの普及および発展に関する事業を行い、国民の安全かつ快適な水辺の利用に寄与することを目的としている団体。国際ライフセービング連盟(ILS)加盟団体。

https://jla-lifesaving.or.jp/

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