ロシュ社による、転移性非扁平上皮非小細胞肺がんを対象とした第II/III相SKYSCRAPER-06試験最新情報について

2024/07/05  中外製薬 株式会社 

中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2024年07月05日

  • 医薬品
  • 研究開発

ロシュ社による、転移性非扁平上皮非小細胞肺がんを対象とした第II/III相SKYSCRAPER-06試験最新情報について

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社が7月4日(バーゼル発)に発表したプレスリリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることにご留意ください。
原文は、https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2024-07-04をご覧ください。

ロシュ社は7月4日、手術不能で局所進行または転移性の非扁平上皮非小細胞肺がんに対する一次治療として、チラゴルマブ、テセントリク®(アテゾリズマブ)および化学療法の併用とペムブロリズマブおよび化学療法の併用を比較した第II/III相SKYSCRAPER-06試験について、主解析時点では主要評価項目の一つである無増悪生存期間(PFS)の延長を達成せず(ハザード比:1.27、95%信頼区間:1.02~1.57)、もう一つの主要評価項目である全生存期間(OS)は、十分なイベント数に到達していないものの、最初の中間解析において達成しなかった(ハザード比:1.33、95%信頼区間:1.02~1.73)ことを発表しました。チラゴルマブ、テセントリクおよび化学療法の併用は、第II相および第III相からなるITT(intent-to-treat)解析集団において、対照群に比べ、PFSおよびOSのいずれも有効性が減弱することが示されました。安全性は、チラゴルマブ、テセントリクおよび化学療法の併用でこれまでに認められた安全性と同様であり、新たな安全性上の懸念は示されませんでした。本試験の結果を受け、患者さんおよび治験参加医師に対し盲検を解除し、試験を中止することとしました。治験参加医師には通知が送付され、本試験の成績は規制当局に共有され、今後の医学系学会で発表される予定です。

チラゴルマブを含む他の第III相臨床試験は、SKYSCRAPER-06試験とは異なる治療法や適応症で実施中です。今回の結果を受け、進行中のチラゴルマブの開発プログラムにおける変更の要否を検討します。

SKYSCRAPER-06試験について
SKYSCRAPER-06試験は、非扁平上皮非小細胞肺がん患者542人を対象に、一次治療としてチラゴルマブ、テセントリク(アテゾリズマブ)および化学療法の併用と、ペムブロリズマブと化学療法の併用とを比較したグローバル第II/III相二重盲検ランダム化プラセボ対照試験です。主要評価項目は、全生存期間および無増悪生存期間です。

チラゴルマブについて
チラゴルマブは、未修飾のFc領域を有する新規免疫チェックポイント阻害剤です。がんに対する免疫応答を抑制する新規の抑制性免疫チェックポイントであるTIGITに選択的に結合します。非臨床研究より、チラゴルマブは他のがん免疫療法であるテセントリク(アテゾリズマブ)と共に免疫増強剤として働くと考えられています。TIGIT経路とPD-L1/PD-1経路は異なりますが、両者は相補的な関係にあります。チラゴルマブとテセントリクによる二重阻害は、免疫抑制への対処と免疫応答の回復に有用である可能性があります。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

[PDF 527KB]

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp

関連業界