株式会社DeltaX(本社:東京都千代田区、代表:黒岩 剛史)が運営する塾選びサービス『塾選』は、「大学受験の乗り越え方」について調査しましたので概要をお知らせいたします。
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子どもの大学受験を控え「サポートの内容」や「家族のストレス対策」に悩む保護者も多いのではないでしょうか。一方で、受験生自身もさまざまなプレッシャーやストレスを感じていることが考えられます。『塾選』編集部では、2024年に大学受験をした子ども(※1)と2024年に大学受験をした子どもをもつ保護者(※2)を対象に受験期のストレスやサポートについてのアンケートを実施。その結果をもとに、家族で受験期を乗り越えるヒントをご紹介します。
大学受験、ストレスを感じた家庭は約45%
「受験ストレス」を感じているのは受験生だけじゃない
大学受験は受験生本人だけでなく、家族全員にとって大きな試練です。2024年に子どもの大学受験を体験した保護者にアンケートを行ったところ、
約45%の家庭で受験期にストレスを感じていたことが分かりました。
家族が感じていたストレスの内容としては「家族旅行ができない」「家族全体がピリピリしていた」という声が多く、大学受験が受験生本人だけでなく家族全体に影響を及ぼしていることがわかります。
具体的には「毎年行っていた家族旅行を我慢した」「受験生がイライラしていると、家族全体もギクシャクした」といったエピソードが挙げられているほか、「大きな物音や咳も控えるよう気を使った」という声もありました。兄弟姉妹も気を使い、テレビやゲームの規制、友だちを家に呼ぶのをためらうなどストレスを抱えるケースが目立ちます。
家族の受験ストレス、解決方法は「計画的な息抜き」と「程よい距離感」
では、家族の受験ストレスを解決するにはどのような方法が効果的なのでしょうか。アンケート結果では「受験生の気分転換を目的に、短時間でも家族で散歩に出かけた」「ピリピリ感を避けるため、あえて普通に接するよう心がけた」という声が多く聞かれました。受験ストレスを軽減するポイントは、
家族全員で大学受験の目標を共有し、程よい距離感を保ちながらサポートすること。大学受験は家族にとって一大イベントです。上手に乗り越えるためには、家庭全体で協力しつつリラックスできる環境を作ることが重要と言えるでしょう。
大学受験、サポートした保護者は約75%
大学受験、保護者がサポートしたのは食事・情報収集・送迎
アンケートによると、大学受験を控えた家庭の
約75%の保護者が、何らかの形で子どもの受験をサポートしていることが分かりました。特に多かったサポートの内容は、「食事面でのサポート」「情報収集面でのサポート」「塾や模試への送り迎え」でした。
食事面でのサポート
「夜食の用意、温かい飲み物を部屋に届ける、甘いものを用意しておくなどしていた」
「食事を一品増やして栄養バランスに気を使うようにしていた」
「夕食後の勉強時間の間に軽いお茶菓子を出すようにした」
「毎晩夜食を用意し、温かい飲み物を部屋に届けた」
情報収集面でのサポート
「志望校への資料請求をして、大学への楽しみを膨らませるようによく話した」
「オープンキャンパスに一緒に行ったり、通学路の確認をしたりしました」
「志望校のリサーチを積極的に行った」
塾や模試への送り迎え
「塾や図書館への送迎」
「予備校や駅への送り迎えをした」
「毎朝決まった時間に起こし、睡眠時間が足りない時は学校へ送迎していました」
他には「朝に勉強を始めた子どもに、軽めの朝食を作るようにした」「本人の希望する参考書をすぐに購入して応援した」「模試の結果をファイリングして、現在の実力がすぐ分かるように管理した」といったサポート内容も寄せられました。
子どもへのサポートについて「できることを全てやったが、それが必ずしも正解だったのかは分からない」という声も聞かれ、親としての悩みや葛藤も浮かび上がりました。
大学受験のサポート、後悔している保護者は約18%
約18%の保護者が「しておけばよかった」と思っていることは
こうした葛藤の中で、
全体の約18%の保護者が、受験期のサポートに何らかの後悔を抱えていると回答しています。例えば、「志望校以外にも選択肢を広げておくべきだった」「生活習慣の乱れに対してもっと強く注意すべきだった」といった声が挙げられました。
また、「金銭的な理由で塾に通わせられず、子どもがそのことを気にしていたようで申し訳なかった」との意見もあり、経済的制約が家庭全体の心理的な負担につながるケースも少なくないようです。
さらに、大学見学が遅れたことを後悔する声もあります。「志望校を秋に変更することになり、もっと早く大学の雰囲気を体感させておけばよかった」といった反省が寄せられ、もっと計画的に動けばよかったと悔やむ保護者もいました。
後悔しないポイントは、コミュニケーションと情報共有
後悔の背景には、家族間のコミュニケーション不足や、大学受験に関する情報不足が挙げられます。「大学に通う意義や卒業後について、もっと早く話し合うべきだった」「もっと親子で大学受験について情報収集していれば良かった」と後悔している保護者も多く、親子で大学について話し合うこと、受験に関する情報を計画的に共有することがより良い受験サポートに重要であることが伺えます。
約36%の受験生が家族の行動にストレスを感じたことがある
家庭内でのストレスの原因は音・態度
大学受験を乗り越えた子どもにもアンケートをとったところ、
大学受験期に家族に対してストレスを感じた子どもは約36%に上ることが分かりました。ストレスの理由として多く挙げられたのが、「兄弟が騒がしかった」「親の過度な干渉がプレッシャーになった」といった家庭環境の問題。特に音に悩まされたという意見が多く上がりました。
たとえば、「弟や妹がテレビやゲームで騒いでいて集中できなかった」「夜中に父がエレキギターを弾いて起こされた」「掃除機の音がうるさかった」など、家族の音が気になったという子どもが多いようです。他にも「親が勉強中に話しかけてきたり、『勉強は?』と聞かれることがストレスだった」という、
過干渉をストレスに感じたケースもありました。
「自分が勉強しているのに、家族がリビングでくつろいでいるのを見て疎外感を感じた」という意見もあり、家庭内の雰囲気や配慮の不足が子どものストレスにつながっている様子が伺えます。家族全員が受験生をサポートする意識を持つことが重要であるといえそうです。
受験ストレス、受験生はどう解決した?
では、受験を控えた子どもたちは家でのストレスをどう回避していたのでしょうか。アンケートによると「家族の音が気にならない早朝に勉強するようにした」「イヤホンを使用して音楽を聴きながら勉強した」というように、
音が気にならなくなる工夫をしたケースが多く見られます。また、「家ではなく、学校や塾の自習室を利用した」「図書館やカフェなどの外で勉強するようにした」というように、
家庭の外に集中できる環境を求める姿も見られました。
さらに、家族に直接自分の要望を伝えたり、親に協力を依頼したりしてストレスを軽減しようとした受験生もいました。これらの対応から、受験期においては家族と子どもの間で
お互いの気持ちを共有し、協力して快適な環境を作ることが、ストレスを減らす鍵となることが分かります。
保護者にサポートしてもらったと感じている子どもは約62%
保護者のサポートが、子どもの学習効率や精神的な安定に寄与
約75%の保護者が何らかの形で子どもの受験をサポートしたと答えていましたが、子どもたちも保護者のサポートを強く感じています。アンケートによると、大学受験期に
保護者からサポートを受けたと感じている子どもは約62%もいることが分かりました。「夜食を作ってくれることで、モチベーションが保てた」「体調を崩さず安定して学習を続けられた」「志望校の情報を調べてくれることで負担が減った」といった感謝の声が寄せられ、
保護者のサポートが学習効率や精神的な安定に大きく寄与していたことが伺えます。
受験期に求められる保護者のバランス感覚
とはいえ、すべてのサポートがポジティブに作用するとは限りません。半数以上の子どもが保護者からのサポートに感謝していましたが、中には「進捗状況を頻繁に聞かれ、プレッシャーを感じた」「夜食や参考書を必要以上に勧められ、かえって集中できなかった」といった声もありました。受験生の気持ちやペースを尊重し、適度な距離感を保ちながら支援することが、子どものストレス軽減と学習の充実につながると言えるでしょう。
大学受験について保護者にもっとサポートしてもらいたかったという子どもは約12%
子どもが感じたサポート不足の理由は様々
大学受験について
「もっと家族にサポートしてもらいたかった」と感じている子どもは、約12%存在しています。「奨学金について調べてほしかった」「塾に通わせてほしかった」といった声があり、情報収集や教育費に関する支援が不足していると感じているケースが考えられます。また、「家庭内が騒がしく勉強に集中できなかった」「送り迎えがあれば体力的に助かった」といった意見もあり、家庭環境の改善を望む子どもも少なくありません。
その一方で、「十分サポートしてもらったので特に不満はない」という意見のほか、保護者のサポートが精神的な支えになったというコメントも寄せられています。大学受験は受験生本人だけでなく、家族全員の挑戦でもあります。保護者と子どもがしっかり意見を出しあい、理想的な学習環境を整えることが大学受験成功への鍵となります。
まとめ
大学受験は子どもだけでなく家族全体が協力して挑む大きな試練です。多くの保護者が全力で支えた結果、約62%の子どもが保護者のサポートに満足し、環境づくりや実務的支援が受験生の学習意欲向上につながっています。一方で家庭での静かな環境作りや自分への接し方などをストレスに感じ、もっと配慮が欲しかったと回答した子どもも存在します。このような場合は、塾や塾の自習室を活用するのも効果的です。勉強に適した環境で学習を進められるだけでなく、受験情報やアドバイスを得ることもできるため、より効果的に勉強に取り組めることが期待できます。
大学受験は家族全員で乗り越える一大イベントです。それぞれの役割を大切に、子どもが最善を尽くせるよう支えながら、受験を通じて家族の絆をさらに深めていきましょう。
詳細は
こちらをご確認ください。
※アンケート調査概要
調査対象:2024年に大学受験をした本人(有効回答数89名)※1
2024年に大学受験をした子どもをもつ保護者(有効回答数86名)※2
調査時期:2024年11月
調査機関:自社調査
調査方法:ネットによる任意回答
調査レポート名:「受験生のライフスタイルの変化」に関する調査
※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選調べ:『受験生のライフスタイルの変化』に関する調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com)へのリンク設置をお願いします。
▼参考リンク
76%の保護者が子どもの大学受験の情報を収集!第一志望合格率に影響も