「NEDO省エネルギー技術開発賞」として11テーマを表彰
―省エネルギーに寄与する革新的な技術開発成果の迅速な社会実装を推進―
2023年2月3日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 石塚博昭
NEDOは2022年度「NEDO省エネルギー技術開発賞」として、「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」で行った研究開発のうち2021年度までに事業終了を迎えたテーマの中から、優れた成果をあげた11テーマ20事業者を表彰しました。理事長賞には最優良事業者として「自動車用モータ可変界磁技術の開発」に取り組んだマツダ(株)を選出し、東京ビッグサイトで開催中の「ENEX2023」内で本日表彰式を行いました。
本表彰制度は同プログラムでの事業終了後も事業者が研究開発を継続し、迅速な社会実装へとつなげてもらうことを目的としています。このような取り組みを通じて、NEDOは技術開発にとどまらず、開発成果の社会実装までを積極的に推進し、省エネルギー社会の実現を目指します。
図1 NEDOの和田理事(左)とNEDO省エネルギー技術開発賞 理事長賞を受賞したマツダ(株)技術研究所の山本所長(中)と池田スペシャリスト(右)
1.概要
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は経済成長と両立する持続可能な省エネルギーの実現のため、民間企業などから省エネルギーに寄与する技術開発テーマを公募して開発費の一部を助成する「戦略的省エネルギー技術革新プログラム※1」(以下、本プログラム)を実施しています。
さらに、同プログラムによる支援終了後も事業者が研究開発を継続し当該技術の迅速な社会実装を後押しすることを目的に、研究開発目標の達成度や開発成果の意義など、外部有識者からなる委員会審査で一定以上の評価が得られたテーマを「NEDO省エネルギー技術開発賞」として表彰しています。今年度は同プログラムで2021年度まで支援したテーマから11テーマ20事業者を選出し、本日、東京ビッグサイトで開催中の「ENEX2023 第47回地球環境とエネルギーの調和展」にて表彰式を行いました。
このうち最優良事業者に贈られる「NEDO省エネルギー技術開発賞 理事長賞」には、自動車用モーターの発電量を向上できる、磁石磁力可変型※2の可変界磁※3技術を開発したマツダ株式会社が選ばれました。本技術により、従来は一定であった界磁の大きさを運転条件に応じて変化させ、各運転条件に適したモーター性能を発揮できるようにすることで、モーターの発電量向上を実現した点が高く評価されました。また表彰式後には、同賞を受賞したマツダ(株)による成果の紹介プレゼンテーションも行われました。
NEDOは今後も技術開発から開発成果の社会実装までを積極的に推進し、省エネルギー社会の実現を目指します。なお、本プログラムの後継である「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム※4」は2023年2月2日に2023年度公募を開始しました。
2023年度「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」に係る公募について
2.受賞者一覧
受賞名 |
受賞テーマ名 |
受賞者 |
テーマ概要 |
NEDO省エネルギー技術開発賞
理事長賞
(最優良事業者) |
自動車用モータ可変界磁技術の開発 |
マツダ株式会社 |
別紙1 |
NEDO省エネルギー
技術開発賞
優良事業者賞 |
ナノソルダー実用化による製造プロセス省エネ化技術の開発 |
パナソニック ホールディングス株式会社 |
別紙2 |
立体的金属MEMS製法による、省エネ・省資源な電子部品の革新的製造方法の開発 |
株式会社アルファー精工 |
別紙3 |
株式会社旭電化研究所 |
合同会社シナプス |
土砂等貨物の運搬効率を飛躍的に向上させるフッ素樹脂と金属板の直接接合技術によるダンプカー等荷台設置部材の開発 |
株式会社ヒロテック |
別紙4 |
プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発 |
昭和電線ケーブルシステム株式会社 |
別紙5 |
電力機器用革新的機能性絶縁材料の技術開発 |
一般財団法人 電力中央研究所 |
別紙6 |
三菱電機株式会社 |
富士電機株式会社 |
東芝エネルギーシステムズ株式会社 |
住友精化株式会社 |
コージェネレーション用革新的高効率ガスエンジンの技術開発 |
株式会社サステナブル・エンジン・リサーチセンター |
別紙7 |
ダイハツディーゼル株式会社 |
一般社団法人日本ガス協会 |
アルミニウムを用いたアスターコイルの製造プロセス及び軽量モータの開発 |
株式会社アスター |
別紙8 |
高効率ディスプレイ用有機蛍光体の開発 |
東レ株式会社 |
別紙9 |
パワーエレクトロニクス用大口径バルクGaN基板の実証開発 |
三菱ケミカル株式会社 |
別紙10 |
株式会社日本製鋼所 |
電動車両向け高効率電動コンプレッサ搭載ヒートポンプシステムの開発 |
サンデン株式会社 |
別紙11 |
【注釈】
- ※1 戦略的省エネルギー技術革新プログラム
-
- 事業概要:戦略的省エネルギー技術革新プログラム
- 2022年度予算:71.6億円(次プログラム「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」採択分を含む。)
- 事業期間:2012年度~2024年度
- ※2 磁石磁力可変型
- モーター回転子に搭載される永久磁石の磁力を可変化するタイプのことです。
- ※3 可変界磁
- 運転状態に応じて界磁の大きさを制御することです。界磁はモーターの回転に必要な磁界を発生させる部位の呼称です。
- ※4 脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム
-
3.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO 省エネルギー部 担当:廣田、岩本、山田(順) TEL:044-520-5180
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:橋本、坂本、黒川、鈴木、根本
TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press[*]ml.nedo.go.jp
E-mailは上記アドレスの[*]を@に変えて使用してください。
- 新聞、TVなどで弊機構の名称をご紹介いただく際は、“NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)”または“NEDO”のご使用をお願いいたします。
関連ページ
- 省エネルギー
- 同分野のニュースリリースを探す
- 同分野の公募を探す
- 同分野のイベントを探す