1.車載用IGBTとSicモジュールとは
本レポートは、EV(電気自動車)用のIGBTモジュールとSiC(炭化ケイ素)モジュールについて調査したものである。IGBTパワーモジュールは、電力効率が高く、阻止電圧が高く、低電力で動作するため、様々な産業分野のパワーエレクトロニクス機器に使用されているパワー半導体部品である。IGBTパワーモジュールは、1つのケーシングに複数のIGBTを並列に配置することで形成される。半導体としての炭化ケイ素はバンドギャップが広く、MOSFETに使用され、スイッチング損失が非常に低いため、通常のシリコン・デバイスに比べて高いスイッチング周波数が可能です。同時に、従来のSi半導体に比べて高温・高電圧での動作が可能である。SiCパワー半導体の使用は、EV充電器、ソーラー・インバーター、e-モビリティ、モーター・ドライブなどのさまざまなアプリケーションにおいて、システム性能を向上させると同時にコスト削減を可能にする極めて重要な効率特性により、飛躍的な成長が見込まれている。
2023年における車載用IGBTとSicモジュールの世界市場規模は、3428百万米ドルと予測され、2024年から2030年の予測期間において、年間平均成長率(CAGR)19.3%で成長し、2030年までに13170百万米ドルに達すると予測されている。
車載用IGBTおよびSiCモジュールの主要プレーヤーには、インフィニオン、STマイクロエレクトロニクス、富士電機、三菱電機、セミクロン ダンフォス、BYDなどが含まれる。上位6社で約80%のシェアを占めている。アジア太平洋地域が最大の市場であり、シェアは約71%である。製品タイプ別では、車載用IGBTモジュールが最大セグメントで、約70%のシェアを占めている。アプリケーションでは、メインインバータ(電気牽引)が最大セグメントで、約80%のシェアを占めている。
2.本レポートに含むメーカー
車載用IGBTとSicモジュールの世界の主要企業には:Infineon、STMicroelectronics、Fuji Electric、Mitsubishi Electric、Semikron Danfoss、BYD、Bosch、onsemi、Zhuzhou CRRC Times Electric、StarPower Semiconductor、Wolfspeed、MacMic Science & Technology、Hangzhou Silan Microelectronics、Hitachi Power Semiconductor Device、United Nova Technology、Rohm、Microchip(Microsemi)、Guangdong AccoPower Semiconductor、Grecon Semiconductor(Shanghai)
上記メーカーの企業情報、車載用IGBTとSicモジュール販売量、売上、粗利益など記載されています。
車載用IGBTとSicモジュールが下記製品タイプとアプリケーション別に分けられます:
製品別:Automotive IGBT Modules、Automotive SiC Modules
アプリケーション別:Main Inverter(Electric Traction)、Electric Vehicle Charging Post、Others
また、本レポートは地域別で車載用IGBTとSicモジュールの市場概要(販売量、売上高(2019-2030)などを分析しています。具体的には、下記国・地域が含まれています。
北米:アメリカ、カナダ
ヨーロッパ:ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、ロシア、その他のヨーロッパ地域
アジア太平洋地域:中国、日本、韓国、東南アジア、インド、オーストラリア、その他のアジア太平洋地域
ラテンアメリカ:メキシコ、ブラジル、その他のラテンアメリカ地域
中東とアフリカ:トルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、その他の中東及びアフリカ地域