製造業向けにエアリーク診断サービスとCO2濃度診断サービスの提供を開始~省エネ観点の診断サービス強化追加でカーボンニュートラルソリューションを強化~[NECファシリティーズ]

2022/03/31  日本電気 株式会社 

製造業向けにエアリーク診断サービスとCO2濃度診断サービスの提供を開始

~省エネ観点の診断サービスでカーボンニュートラルソリューションを強化~

2022年3月31日
NECファシリティーズ株式会社

NECファシリティーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:松下 裕、以下NECファシリティーズ)は、製造業のお客様を対象に、エアコンプレッサーのエア漏れによる無駄な電力消費を調査する「エアリーク診断サービス」と、節電など空調制御により発生する二酸化炭素の濃度を測定する「CO2濃度診断サービス」の提供を本日より開始いたします。

背景

当社は、製造業を中心にZEB(注1)ソリューションによる工場建設、再生可能エネルギー発電設備や省エネ設備の導入、ならびにエネルギーマネジメントのアウトソーシングサービスやコンサルティングなどのカーボンニュートラルソリューションを展開しています。一方、「どこから手を付けてよいか分からない」というお客様の声にお応えし、お客様の設備等のエネルギー効率を可視化する「省エネ診断サービス」、施設や設備の劣化診断を行う「LCM(Life Cycle Management)診断サービス」など現状把握を目的とするサービスを提供してまいりました。
しかし、近年は半導体・電子部品業界を中心に医薬品・食品業界などにも事業を展開する中で、より総合的な現状把握ニーズが寄せられるようになりました。そこでNECファシリティーズは多様化するニーズに応えるため、これまで当社が受託する施設管理業務の中で提供してきた技術・ノウハウを活かした診断サービスを製品化し、新たに提供することにいたしました。

診断サービスの概要と特徴

(1)エアリーク診断サービス

エアリーク診断サービスのイメージ

超音波センサーにより、工場設備の稼働に必要な圧縮空気を送る配管のエア漏れ箇所を特定するサービスです。配管の老朽化などによりエア漏れが起こると、それを補うためにコンプレッサーが過剰に稼働し電力を浪費します。「広大な工場内の配管をすべて目視で調査することが困難」、「正しく調査出来るノウハウがない」というお客様の声を受け、安価かつスピーディーに現状把握できるサービスとしてメニュー化しました。

<特徴>
  • ・エアコンプレッサーから装置までの配管のエア漏れを短時間で診断
  • ・超音波センサーを使用するため、抜き打ち検査ではなく配管全体の漏れを診断可能で、高所や天井裏、床下など調査が難しい箇所も対応可能
  • ・配管の分岐が多いまたはリーク箇所が多い場合など、配管に流量計を設置し各分岐の流量を確認してリークのある配管系統の絞り込みが可能(追加オプション)

(2)CO2濃度診断サービス

CO2濃度測定サービスのイメージ

室内空調機や装置排気口を中心に室内の二酸化炭素濃度を専用の測定器で測定するサービスです。工場やオフィスなどの居住エリアでは、自主的な節電や電力会社のデマンドレスポンス(注2)など空調機の運転制御による省エネの取り組みと相反し、空気中の二酸化炭素濃度は上昇します。「省エネのため空調機を計画的に停止・制御したいが、それにより排出されるCO2を把握したい」、「工場の作業空間としての快適性を担保したい」という声を受け、手軽に現状把握できるサービスとしてメニュー化しました。

<特徴>
  • ・室内空調機、バリアブルゾーンシステム吹出ユニットなどの空調設備全体をビル管理法で定める作業環境のCO2濃度測定(1000ppm以下)を基準に診断(注3)
  • ・換気設備の脆弱な工場における節電対策(外気温と室温が比較的均等な春・秋の空調機器停止など)時のCO2濃度の状態把握に最適
  • ・換気設備も含めたトータル設計を提案(カスタム診断)

サービス料(参考、注4)

(1)エアリーク診断サービス

  • ・簡易診断:38万円から(税抜・配管長800mまで)
  • ・カスタム診断:個別見積(改善計画の立案を含む)
  • ※追加オプション:個別見積(流量計を設置したリーク箇所の絞り込み診断)

(2)CO2濃度診断サービス

  • ・簡易診断:18万円から(税抜・測定箇所40箇所まで)
  • ・カスタム診断:個別見積(最適制御計画、施設改善計画の立案を含む)

なお診断サービスはいずれもニーズに合わせて簡易診断またはカスタム診断を選択可能です(エアリーク診断サービスのみ追加オプションあり)。

今後の展開

当社は今後、現状把握を目的とする様々な診断サービスを通じお客様ごとに最適にカスタマイズしたトータルエネルギーマネジメントプランを提案することで、環境事業、建設事業、施設管理事業のカーボンニュートラル関連ビジネスにおいて2025年までに50億円の売上を目指します。
NECファシリティーズはお客様の工場ライフサイクルマネジメントにTotal IFM(注5)の提供を通じ、SDGsの実現をはじめとするお客様の総合的な課題解決に貢献してまいります。

以上

  • 注1

    ZEB(Net Zero Energy Building)

    快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物。

  • 注2

    デマンドレスポンス(Demand Response : DR)

    電力会社の需給逼迫時に需要家の節電や自家発電の稼働により系統からの電力の使用を抑制すること。従来の電力会社との電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて抑制する調整力公募に代わり、需給ギャップの補填や需給変動への対応、周波数維持等のための調整力を取引する需給調整市場(2021年度より順次)と、電力会社国全体で必要となる供給力を取引する容量市場(2024年度)が新たに創設される。

  • 注3

    ビル管理法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)

    不特定多数が利用する建物を対象に、安全および衛生的に管理することを目的とする法律。百貨店などの大型商業施設、映画館や劇場などの娯楽施設、ホテル、学校、オフィスビルなどが対象となる。対象となるビル所有者は、建築物環境衛生管理技術者を選任し、空気、飲料水、排水、ネズミ・昆虫の防除、清掃などに関して定めた環境基準を遵守しなければならない。工場はビル管理法の対象ではないが、本診断サービスでは建物の種別に関わらず居住エリアとしての快適性判定の材料として同法の基準を用いる。

  • 注4

    サービス料

    記載の価格は参考価格であり、診断の対象設備の状況(特殊仕様の設備、特殊工法により設置された設備、高所や天井裏等の配管など)により付帯費用が発生する場合がある。出張費用は別途。追加オプション(流量計を設置したリーク箇所の絞り込み診断)は、簡易診断またはカスタム診断の結果、複数に分岐する配管系統をさらに絞り込む診断メニュー。配管サイズにより実施できない場合がある。

  • 注5

    Total IFM (Integrated Facility Management)

    NECファシリティーズの持つ施設管理・建設・環境・不動産・保険の5つの事業のシナジーにより、製造業を中心にお客様の事業活動の「探す」「建てる」「使う」「守る」を提供。今後もお客様の工場ライフサイクルマネジメント(Factory Life Cycle Management)に貢献し、お客様価値の最大化を推進します。

<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 関西支社

E-mail:info_total-ifm@necf.jp.nec.com
URL :https://www.necf.jp

<本件に関する報道機関からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 事業企画本部
E-mail:necf_press@necf.jp.nec.com

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

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