MRX-5LBT 追加試験結果について

2023/01/17  株式会社 メドレックス 

2023年1月17日

株 式 会 社 メ ド レ ッ ク ス

MRX-5LBT 追加試験結果について

当社グループと株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所が米国で共同開発している、帯状疱疹後の神経疼痛治療薬MRX-5LBT(リドカイン*1テープ剤、商標名Lydolyte)について、米国規制当局であるアメリカ食品医薬品局(FDA : Food and Drug Administration)から承認取得のために必要であると指摘を受けた試験について追加実施した上で再申請する方針をお知らせしていました。この度、試験の内容詳細についてFDAと合意した追加試験を実施し、良好な結果(速報値)を得ましたのでお知らせします。

今後は、2023年前半に承認申請を行い、6ヵ月間の審査期間を経て2023年後半に承認取得することを見込んでいます。

MRX-5LBTは、イオン液体*2を利用した当社の独自技術ILTS(R)(Ionic Liquid Transdermal System)を用いた新規のリドカインテープ剤であり、リドカインパップ剤Lidoderm(R)の市場をターゲットとし、さらなる新規市場への拡大も目指して開発を進めている製品です。これまでの臨床試験結果より、MRX-5LBTは、先行指標品であるLidoderm®より「皮膚刺激性が少なく」「粘着力に優れ」「運動時においても粘着力を保持できる」より良い製品として市場に浸透することが期待されます。米国におけるリドカイン貼付剤市場は、2021年において約270億円(246 million USドル)と推計*3されています。

本件は2023年2月10日に公表予定の2023年12月期業績予想に反映されるとともに、当社グループの中長期的な業績向上に資するものと考えます。

以上

《ご参考》
*1 リドカイン
神経末端において痛みの信号を遮断することにより痛みを軽減させる、局所麻酔薬の一種です。

*2 イオン液体
イオン液体とは、融点が 100℃以下の塩(えん)のことで、常温溶融塩とも呼ばれています。低融点、高イオン伝導性、高極性、不揮発性、不燃性等の特徴を有しており、太陽電池や環境に優しい反応溶媒等、多方面における応用が検討されています。当社では、薬物をイオン液体化する、或いは、イオン液体に薬物を溶解することにより、当該薬物の経皮浸透性を飛躍的に向上させることができることを世界に先駆けて見出しました。現在までに、①人体への使用実績がある化合物の組み合わせによる安全性が高いと考えられるイオン液体ライブラリー、②対象薬物の経皮浸透性向上に適したイオン液体の選択に関するノウハウ、③薬物を含有するイオン液体をその特性を保持したまま使い勝手のよい形(貼り薬、塗り薬等)に製剤化するノウハウ等を蓄積しています。これらのノウハウ等も含めた独自の経皮吸収型製剤作製技術を総称して、ILTS(R)(Ionic Liquid Transdermal System)と呼んでいます。

*3 data source : IQVIA

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