富山ブランドシャクヤク「春の粧(よそおい)」が初出荷を迎えます!
発表日 2023年6月6日(火曜日)
富山県では、平成24年度より「富山シャクヤクのブランド化推進事業」に取り組んできたところですが、本県での栽培に適した付加価値の高いシャクヤク品種「春の粧」を富山のブランド品種と位置づけ、平成30年度から県内生産者に苗を供給して栽培が開始されました。
県内生産者が4年間栽培した「春の粧」の根の収穫が、昨秋、初めて行われ、県薬用植物指導センターにおける乾燥等の加工を経て、下記のとおり、養命酒製造株式会社(代表取締役社長:塩澤太朗、工場所在地:長野県駒ヶ根市赤穂)に出荷されますので、お知らせします。
苗供給時期
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苗供給数
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苗供給先(戸)
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栽培面積(a)
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収穫量(生根)(kg)
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出荷量(乾燥根)(kg)
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平成30年度
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1,000株
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2
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10.4
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687
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323.4
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出荷予定日・場所
以下のとおり、生産者から養命酒製造株式会社へ「春の粧」が引き渡されます。
日時:令和5年6月8日(木曜日)13時~14時(予定)
場所:富山県薬用植物指導センター(中新川郡上市町広野2732)
対応者
- (納入先)養命酒株式会社 駒ヶ根工場
- (生産者)富山型薬用作物生産協議会事務局
- 厚生部くすり振興課、薬用植物指導センター
- 農林水産部農産食品課、富山農林振興センター
薬用作物の振興について
現在、漢方薬などの原料となる薬用作物はその大部分を輸入に依存しており、安定供給のため、薬用作物の国内生産に注目が集まっています。また、薬用作物の栽培は、中山間地域における水田のフル活用や耕作放棄地の発生防止にもつながることが期待されます。
そこで県では、シャクヤクを中心として薬用作物の産地化に取り組んでおり、特に、薬事総合研究開発センターにおいて「春の粧」の栽培普及に向けた研究に力を入れてきました。
「春の粧」について
「春の粧」は、数あるシャクヤクの品種の中で、富山県薬事総合研究開発センターの研究により、薬効、成分及び栽培面で優れていることが明らかになり、さらに観賞用の切り花としての利用も可能であることから、富山ブランドシャクヤクの品種として選定されたものです。
薬事総合研究開発センター等では、平成30年から県内生産者に苗の供給を開始するとともに、栽培・加工に関する研修を行うなど県内生産者に対して支援を行ってきました。
なお、シャクヤクは乾燥させた根が薬用となるため、秋に収穫した生根は、乾燥等の加工を行い、養命酒製造株式会社が定める医薬品原料としての品質規格を満たしていることを確認した上で、今般、出荷されるものです。
≪苗の供給実績等≫
苗供給時期 |
苗供給数(株)(※) |
生産者数(戸) |
栽培面積(a) |
出荷時期 |
令和元年度 |
1,200 |
3 |
10.5 |
令和6年春 |
令和2年度 |
1,600 |
6 |
13.9 |
令和7年春 |
令和3年度 |
1,000 |
2 |
7.0 |
令和8年春 |
令和4年度 |
4,200 |
3 |
30.0 |
令和9年春 |
(※)収穫した「春の粧」の株を分割・調製し、県内生産者に苗として供給しています。
なお、令和4年度は、薬事総合研究開発センターからの供給分に加えて、県内生産者が栽培した「春の粧」の株から調製した苗についても、富山型薬用作物生産協議会(生産者の組織)を通じて県内生産者に供給されています。
参考(シャクヤクについて)
薬用部位
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根
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用途
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漢方の重要生薬の一つで、婦人薬、筋肉の痙攣(けいれん)による痛み、腹痛、下痢等に用いる。
【処方例】当帰芍薬散、芍薬甘草湯、葛根湯、實母散
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お問い合わせ先
部局・担当名 |
電話番号 |
担当者 |
厚生部 くすり振興課企画・振興係 |
076-444-3236 |
(出荷先に関して)上子、大平、青山 |
農林水産部 農産食品課園芸振興係 |
076-444-3284 |
(栽培に関して)宮元、徳満 |