上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況について

2023/06/28  株式会社 ランシステム 

2023 年6月 28 日
株 式 会 社 ラ ン シ ス テ ム

上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況について

当社は、2022年5月23日に、スタンダード市場の上場維持基準への適合に向けた計画を提出し、その内容について開示しております。2023 年3月末時点における計画の進捗状況等について、下記のとおりお知らせいたします。



1.当社の上場維持基準の適合状況の推移及び計画期間

当社の 2023 年3月末時点におけるスタンダード市場の上場維持基準への適合状況は、以下のと
おりとなっており、「流通株式時価総額」、「流通株式比率」について基準を満たしておりません。

当社は、これらの項目について、上場維持基準を充たすために各種の取組みを進めて参ります。

株主数(人)流通株式数(単位)流通株式時価総額(億円)流通株式比率(%)
当社の状況(移行基準日時点) 3,248 10,219 5.2 49.3
当社の状況(2023 年3月末時点) 2,395 10,431 3.4 23.8
上場維持基準 400 2,000 10.0 25.0
計画書に記載の項目 - - 〇 〇
計画期間 - - 2027 年3月末 2027 年3月末
目標数値(2027 年3月末) 4,000 13,150 10.5 30.0

※当社の状況は、東京証券取引所が移行基準日時点及び 2023 年3月末時点で把握している当社の
株券等の分布状況等をもとに算出を行ったものです。

2.上場維持基準の適合に向けた取組の実施状況及び評価(2022 年7月~2023 年3月)

(1)上場維持基準の適合に向けた取組の基本方針

当社は、今後スタンダード市場における上場維持基準を維持することを目指し、持続的な成長と企業価値の向上に資するための事業活動、資本政策を実施していくことを基本方針として、流通株式数の増加と時価総額の維持向上を図り、2027 年 3 月期までに上場維持基準への適合を目指して参ります。

(2)上場維持基準の適合に向けた取組の進捗状況

当社グループは、主力事業である店舗運営事業において、当社及び当社子会社の株式会社ランセカンドによる複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」チェーン店舗の運営をメインとしております。

自遊空間店舗は、2020 年より新型コロナウイルス感染症の影響を受け、来店客数が減少したことを主な要因として、売上高、営業利益ともに大きく減少しました。以来、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響下においても、お客様が安全・安心に店舗をご利用頂けることを念頭に運営を継続して参りました。本事業年度における業績回復に向けた施策として、新型コロナウイルス感染症の拡大前に実施していたダーツやビリヤード等のイベントの再開やお客様のニーズの高い完全個室への改装を行いました。加えて、全社的なコストマネージメントについても継続し適正化を図りました。これらの状況下において、一時、人流の増加とともに利用者数の増加が見られる時期があったものの、物価高や光熱費等のコスト上昇が影響し、余暇活動における消費が伸び悩む状況となり、売上高及び利益の目標値への回復には時間を要しております。コロナ禍以前の業況に回復するには、今しばらく期間を要するものと認識しております。

このような状況の中、本事業年度においては、直営店舗の撤退や改装の時期について協議し、一部店舗の改装を実施しました。また、株式会社 AOKI ホールディングスとの資本業務提携により、相互の運営ノウハウを共有することで、より効率的な店舗運営ができるようになり、将来的な業績向上と双方にてチェーン展開している複合カフェ業界の発展に寄与するものと判断しております。外販事業においては、法人顧客を中心に、主に店舗運営に関連する商材等を多岐に渡って取扱い販売を行って参りました。システムに関する外販では、リモートワークを推進するためのリモート接続環境の構築支援や遠隔 PC 操作ツールを提供して参りました。これらに加えて、テレワークのための個室ブース「RE:BOX」や店舗のオペレーションを軽減するセルフ化・無人化システム、リモート接客対応サービス等を販売しております。

これまでも AOKI ホールディングスグループへのシステム関連商材の販売を進めて参りましたが、第三者割当増資によって得られた資金の一部をシステム開発等に充当し、システム関連商材の更なる販売促進を進めております。また、資本業務提携によって効果的なシステム開発体制の構築、コストパフォーマンスの向上等が見込めることから、両社グループ間での適正な取引を実施するため連携を強化しております。

また、当社子会社である株式会社ランウェルネスにおける福祉事業の安定運営にも注力し、決算期の変更により9ヶ月の変則決算となっている本事業年度においても、42 百万円の営業利益を計上しております。今後も、当事業では年間 50 百万円以上の営業利益を安定的に計上できるよう運営して参ります。

3.上場維持基準に適合に向けた今後の課題と取組内容

当社の業績は、2020 年度より4期に渡って営業損失及び経常損失並びに親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、かかる業績不振によって株価の低迷を招き、流通株式時価総額の上場維持基準を充たしていない状況に至っているものと認識しております。また、2022 年 6 月に行われた第三者割当増資による希薄化により、流通株式比率についても上場維持基準を下回ることとなりました。

今後、流通株式時価総額の向上のため、上記「上場維持基準の適合に向けた取組の進捗状況」に記載の取組みに加えて、全社的なコストマネージメントを継続的に進めるとともに、グループ化によるシナジー効果が最大限発揮できるよう経営を行って参ります。2023 年 3 月期より進めております AOKI ホールディングスグループとのシステム関連商材の販売等の取引についても、2024 年 3月期(進行期)以降も継続して進めて参ります。これらの施策を継続し、2024 年 3 月期の営業利益での黒字化、2025 年 3 月期までに営業利益 400 百万円以上を水準とし、2027 年 3 月期以降は前年比 25%以上の収益向上を目指して参ります。

流通株式比率の向上には、2024 年 3 月期中に自己株式を処分することを検討し、取引先等による当社株式の市場売却を検討頂く等の対策を実施して参ります。自己株式の処分により、最大 3%程度流通株式比率が改善する見込みです。

以上の施策を行い、2027 年 3 月期までに流通株式時価総額 1,050 百万円、流通株式比率 30.0%以上を目標として上場維持基準の適合をすべく尽力して参ります。

以上

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