アイカ広東社が新工場を建設

2023/09/26  アイカ工業 株式会社 

アイカ広東社が新工場を建設

No.124A25
2023年9月26日

アイカ広東社が新工場を建設
総投資額約60億円、接着剤等の生産能力は約2倍に

アイカ工業株式会社(代表取締役 社長執行役員:海老原健治 本社:愛知県名古屋市中村区)の海外グループ会社で化成品の製造・販売を担うアイカ広東社(董事長:Bian Guomin 本社:中国広東省)が接着剤等の新工場を建設し、9月26日(火)に開所式を執り行いました。総投資額は約60億円(2億9,300万元、1元=20.35円)で、生産能力は約2倍に向上します。

  • ▲アイカ広東社の新工場

  • ▲開所式の様子

新工場建設の背景と目的

当社グループは、国内建設市場の動向に左右されにくい骨太な経営体質への変革を目指して海外での事業展開を推進しています。化成品事業においては、アジア・オセアニア地域における旺盛な需要を取り込むべく、グループ会社間のシナジー創出や生産能力の増強に注力しています。
中でも、フェノール樹脂は当社海外化成品事業における基幹商品であり、より一層の成長を目指し、中国で3工場の立ち上げに取り組んでいます。その中国3大プロジェクトの第一弾として、このたび総額約60億円(2億9,300万元、1元=20.35円)をかけてアイカ広東社の接着剤等の製造工場を拡張移転しました。従来に比べ、アイカ広東社の接着剤等の生産能力は約2倍に向上します。2023年9月より本格稼働を開始しており、本日9月26日(火)9時(現地時間)より開所式を執り行いました。式典には当社および海外化成品事業統括会社であるアイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社(本社:シンガポール)の経営陣や工事関係者など約250名が出席し、盛大に執り行われました。
このたび増強した生産能力とこれまでに構築・獲得した販売網・技術・ブランド力を活かしてさらなる成長を図り、2022年度に1,413億円だった化成品セグメントの売上高を、2026年度には1,750億円へ伸長させる計画です。

開所式社長挨拶(要旨)

アイカ広東社の新工場が、無事に完成いたしました。関係者の皆様に、心より御礼を申し上げます。
当社グループの海外売上高比率は50%を超えており、その中でも中国は非常に重要な市場と位置付けています。アイカ広東社は当社グループの中国における中核拠点で、2002年の工場開設以来、事業領域を拡大しながら順調に製造量・売上を向上させております。このたびの新工場建設により、さらに拡大が見込まれる東アジア地域の需要に対して生産能力を高めるとともに、高品質な製品の安定的な供給体制を構築します。また、CO2排出量削減や、環境対応型商品の開発へもさらに積極的に取り組み、信頼される製品の提供を通じて、地域の産業の活性化に貢献してまいります。
皆さまのご期待にお応えできるよう、なお一層の努力を重ねていく所存であり、引き続きのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

新工場に導入した主な機能・設備

■アイカ広東社ではかねてより、エネルギーの有効活用や原材料の再利用、省エネルギー化など、CO2排出量の削減に向けた取り組みを進めてきました。新工場建設においても、地球環境に配慮しながら設備の選定を行いました。

・樹脂を冷却する際に必要な冷却水を、樹脂合成時に生じる蒸気エネルギーを活用してつくることで、電気使用量を削減することができるスチームチラーシステムを導入しました。新工場では製造工程に加え、オフィスの冷暖房にも余剰エネルギーを活用します。

・従来より導入していたフェノールと水の廃液分別システムを、新工場にも導入しています。これにより、フェノールを原材料として再利用できます。

■自動倉庫ラックを新たに導入しました。生産から販売に至るまでのデータをタイムリーかつ包括的に把握することで、工場の運営効率を向上させます。また、自動化により、オペレーションの正確性を高めることができます。

新工場の概要

■名称

アイカ広東社 パークサイド工場

■所在地

広東省肇慶市高要区金利镇产业大道88号 (本社より西に約10km)

■事業内容

工業用接着剤・樹脂、合板用接着剤の製造

■敷地面積

37,358㎡

■延べ床面積 16,286㎡ (RC造)
■工事期間 2021年6月~2023年8月
■稼働開始 2023年9月中旬
■設備投資額 総額約60億円 (2億9,300万元、1元=20.35円にて計算)

アイカ広東社の概要

■名称

爱克太尔新材料(广东)有限公司 (アイカ広東社)

■本社所在地

広東省肇慶市高要区金利镇西江路2号

■事業内容 工業用接着剤・樹脂、合板用接着剤、含浸紙、機能材料の製造・販売
■設立 2002年1月31日 (2012年12月にAAPH子会社のひとつとしてアイカグループ入り)
■資本金

7,800万元 (約15.8億円、1元=20.35円にて計算)

■代表者

董事長 Bian Guomin (ビエン グオミン)

海外化成品事業(接着剤)の主なできごと

1974年3月

アイカインドネシア社(インドネシア)設立

2003年5月

昆山愛克樹脂有限公司(中国)設立

2012年12月

ダイネア社(フィンランド)のアジア太平洋部門子会社の株式取得、
アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社(シンガポール、略称AAPH)を設立

2018年3月

AAPHがタイ・ケミカル・コーポレーション社(現アイカタイケミカル社、タイ)の株式取得・子会社化

2021年4月

AAPHがアドテック社(マレーシア)の株式取得・子会社化

当社は、国内建設市場の動向に左右されにくい骨太な経営体質への変革を目指して海外での事業展開を推進しています。中でも、2012年のM&AによるAAPH社の設立は当社海外事業の大きな転機となり、海外売上高は62億円(2011年度、海外売上高比率6.6%)から1,239億円(2022年度、同51.2%)へ飛躍的に拡大しています。AAPHグループはアイカグループ入りした後も事業拡大やグループシナジーの創出によって成長を続けており、M&A前に256億円(2012年12月期)だった売上高は794億円(2022年12月期)と10年間で3倍以上に伸長しています。今後も、開発・生産・販売のあらゆる面でのグループシナジー創出に取り組み、さらなる成長を目指します。

アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社の概要

■名称

AICA Asia Pacific Holding Pte. Ltd. (アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社)

■本社所在地

43 Shipyard Road, Singapore 628135

■事業内容

海外化成品事業の統括会社

■資本金

2億600万シンガポールドル (約224.2億円、1シンガポールドル=108.86円にて計算)

■代表者

CEO Lee Kin Seng (リー キン セン)

中国3大プロジェクトについて

このたびのアイカ広東社の新工場建設のほかに、中国では2件の大型設備投資も進行中です。ひとつは、アイカ福建社(福建省南平市・2020年10月設立)の建設です。竹材用フェノール樹脂需要の高まりを受け、竹の一大産地である福建省に新会社を設立し、その工場を建設中です。2つ目は、アイカ南京社(江蘇省南京市・2009年11月設立)の新工場棟建設です。工業用フェノール樹脂を製造するアイカ南京社はフル稼働を続けており、さらなる需要増が見込まれることから、同社に隣接する旧南京鐘騰社(2019年9月にアイカ南京社が買収、2021年12月に吸収合併)の敷地で、新工場の建設を進めています。

以上

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