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NIB102及びNIB103のライセンス契約の解消に関する追加コメント

2023/12/15  ノイルイミューン・バイオテック 株式会社 

2023 年 12 月 15 日
ノイルイミューン・バイオテック株式会社

NIB102 及び NIB103 のライセンス契約の解消に関する追加コメント

ノイルイミューン・バイオテック株式会社(以下「ノイルイミューン」)は、武田薬品工業株式会社(以下「武田薬品」)との間で締結しているライセンス契約につきまして、NIB102 及び NIB103 のライセンス契約を解消し、本日 2023 年 12 月 15 日に適時開示をいたしました。

本件に関する投資家の皆様への補足のご説明としまして、以下に想定される主なご質問事項についての当社の見解をお示しいたします。

? 本件は、11 月 28 日付で FDA が公表した CAR-T 細胞療法の調査に関する発表と関連するか。

武田薬品による今回の決定は、FDA による発表や調査に関連したものではございません。

当社ウェブサイトに掲載した 12 月 1 日付当社コメント※にてご説明しましたように、FDA は CD19 または BCMA を標的とする CAR-T 細胞療法を臨床試験および市販後に受けた患者様について、T 細胞性悪性腫瘍に関する有害事象が認められたため、今後そのリスクを調査すると発表しました。FDA は、これらの製品により患者様が得られる全体的な利益は、潜在的なリスクを引き続き上回っているとしておりますが、入院や死亡などの重篤な有害事象を伴う T 細胞悪性腫瘍のリスクを調査し、規制措置の必要性を評価するとしています。

血液がんに対する現在の CAR-T 細胞療法に関して FDA がコメントしている内容と同様に、我々が開発している次世代型の PRIME CAR-T 細胞治療により患者様が得られる利益はその潜在的リスクを大きく上回ると考えています。当社は、今後の FDA からの発表を注視しつつ、当社パイプラインの開発を積極的に進め、二次性の腫瘍リスクを含めた安全性について注意深くモニタリングしてまいります。

※https://www.noile-immune.com/dcms_media/other/20231201_Comment_release_from_NIB_CAR-Ttherapy.pdf

? 武田薬品は他家細胞療法にフォーカスするとのことだが、自家 CAR-T 細胞療法と他家 CAR-T細胞療法の違いやその FDA の公表との関係性は。

自家では患者様自身の血液から採取した免疫細胞を利用して CAR-T 細胞を製造し、治療に使用するため、投与までに時間がかかりますが、他家では他人の免疫細胞を用いて事前に CAR-T 細胞を製造して用意しておき、治療の対象となる患者様が来たら、すぐに投与できるという利点があります。

しかしその一方で、他家では他人の免疫細胞を使用するため拒絶反応がおこり、投与した CAR-T 細胞が体内に残存できず、長期的には治療効果が消失してしまうという欠点があります。この欠点を克服するため、他家の CAR-T 細胞では拒絶反応を抑えるための様々な工夫が加えられ、ゲノム編集などの更なる遺伝子改変技術が用いられることもあります。FDA がアナウンスした二次性腫瘍リスクという点においては、他家の CAR-T 細胞は体内での残存期間が短いためリスクが低いように思われますが、効果を高めるために様々な工夫が加えられた他家 CAR-T 細胞では、残存期間が延長すること、追加的な遺伝子改変を用いる場合があることから、必ずしもそのリスクが低いとは言えないと考えられます。

当社が開発している PRIME 技術は、CAR-T 細胞が CCL19 及び IL-7 を産生することにより、患者さん自身の免疫細胞が効率的にがん組織へ集積し、そこで活性化することで固形がんに対する治療効果を向上させるものです。従って、PRIME 技術を他家の CAR-T 細胞に組み合わせた場合、たとえ他家 CAR-T 細胞の体内での残存期間が短いままであっても、患者様自身の免疫細胞の働きが期待できるため、二次性腫瘍のリスクを抑えたまま、治療効果を誘導できる可能性があります。我々は今後の研究開発活動により、他家の PRIME CAR-T 細胞療法の可能性についても検討を進めてまいります。

? 対象プログラムのこれまで進捗状況は。

現時点では、これらのパイプラインの安全性と有効性の結果や、進捗状況について、武田薬品は情報を公開しておらず、当社から情報をご提供することはできません。今後、データの開示に関しても協議を進めてまいります。

なお、NIB102 の最初の 4 例につきましては、2022 年 11 月に武田薬品が米国がん免疫療法学会にてデータを公表しております※。

※https://www.noile-immune.com/dcms_media/other/PR_TAK-102_Phase1_Interim_Results_jp_20221125.pdf

? 今回のライセンス契約解消は今後の事業計画にどのように変更するか。

当社は今後 NIB102 と NIB103 の権利を有することになりますが、武田薬品との間で、現在進行中の試験の方針、これまでに得られたデータの移管や知財の取り扱い、武田薬品から支払われ得る解約金の清算に関する協議を進めてまいります。これを踏まえ、今後の開発や新たなパートナリングについて検討してまいります。

? 現在武田薬品が保有している当社株の将来の取り扱いは。

現時点において、武田薬品は当該株式の売却についていかなる決定も行っていないとのことです。

ただし武田薬品は当社パイプラインである NIB102 および NIB103 に関する情報を有しているため、一般的には、近い将来において売却等のアクションを取ることは出来ないであろうと考えられます。

以上

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