令和6年能登半島地震による志賀原子力発電所の影響について

2024/01/02  北陸電力 株式会社 

令和6年能登半島地震による志賀原子力発電所の影響について

2024年1月2日
北陸電力株式会社

昨日16時10分、石川県能登地方で震度7(マグニチュード7.6、 震源深さ16㎞)の地震が発生し、志賀町において震度7、志賀原子力発電所1号機原子炉建屋地下2階では震度5強、399.3ガルが観測されました。

志賀原子力発電所は、1、2号機とも定期検査により停止中であり、外部電源や必要な監視設備、冷却設備等については機能を確保しており、これまでの点検において、安全上問題となる被害は確認されておりません。

発電所に設置しているモニタリングポストの数値に変化はなく、外部への放射能の影響はありません。

現時点における主な点検状況として1号機3件、2号機3件について、以下のとおりお知らせします。また、余震が継続しており、今後とも必要に応じて点検してまいります。

(1)1・2号機変圧器関連
●1号機起動変圧器からの油漏れ及び放圧板の動作,噴霧消火設備の起動
・当該変圧器の現場確認を行い、変圧器の絶縁油が約3,600リットル(推定)漏れ
ていたことを確認しましたが、絶縁油は堰内に収まっており、外部への影響は
ありません。
・なお、地震発生時に1号機起動変圧器の放圧板の動作及び噴霧消火設備を手動
起動したことが確認されました。放圧板が動作した原因等は調査中です。ま
た、火災の発生は確認されておりません。
●2号機主変圧器からの油漏れ及び噴霧消火設備の起動、放圧板の動作
・当該変圧器の現場確認を行い、変圧器の絶縁油が約3,500リットル(推定)漏れ
ていたことを確認しましたが、絶縁油は堰内に収まっており、外部への影響は
ありません。
・噴霧消火設備の起動及び放圧板が動作した原因等は調査中です。また、火災の
発生は確認されておりません。

(2)1・2号機使用済燃料貯蔵プール関連
●1号機使用済燃料貯蔵プール水の飛散
・飛散した量は、約95リットル、放射能量は約17,100 Bqでした。外部への放射能
の影響はありません。
●2号機使用済燃料貯蔵プール水の飛散
・飛散した量は、約326リットル、放射能量は約4,600Bqでした。外部への放射能
の影響はありません。

(3)1号機タービン補機冷却水系サージタンクの水位低下
・原子炉建屋,タービン建屋の換気空調系の冷却コイルから冷却水が漏洩し、水
位が低下していることを確認しました。漏えい箇所を特定し、弁等を閉止する
ことにより漏えいが停止しました。

(4)2号機低圧タービンにおける「伸び差大」警報発生
・地震による揺れにより、「伸び差大」の警報が発生したものと想定されます。
今後タービン内部の異常の有無等について確認する予定です。

本件につきましては安全協定及び石川県・志賀町への連絡基準等に基づき、国、石川県、志賀町等関係自治体および公設消防に連絡しています。

添付資料1 1号機 起動変圧器油漏れ概要図
添付資料2 2号機 主変圧器油漏れ概要図
添付資料3 1号機 使用済燃料貯蔵プール水の飛散範囲
添付資料4 2号機 使用済燃料貯蔵プール水の飛散範囲
添付資料5 1号機 タービン補機冷却水系サージタンクの水位低下概要図
添付資料6 2号機 蒸気タービン概要図(低圧タービン伸び差大)
添付資料7 1、2号機 単線結線図

以 上


公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.rikuden.co.jp/press/attach/24010201.pdf?1704161293

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