穂坂外務大臣政務官のバングラデシュ人民共和国訪問(結果概要)

2024/05/16  外務省  

報道発表

穂坂外務大臣政務官のバングラデシュ人民共和国訪問(結果概要)

令和6年5月16日

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5月15日(現地時間同日)、穂坂泰外務大臣政務官は、バングラデシュ人民共和国のダッカで開催された国際人口開発会議(ICPD)30周年グローバル・ダイアログに出席した他、同地において、モハンマド・ハサン・マームード・バングラデシュ人民共和国外務大臣(H.E. Dr. Mohammad Hasan Mahmud, Minister of Foreign Affairs of the People's Republic of Bangladesh)への表敬、ナタリア・カネム国連人口基金(UNFPA)事務局長(Dr. Natalia Kanem, Executive Director of the United Nations Population Fund (UNFPA))との会談及び現地視察等を行ったところ概要は以下のとおりです。

1 国際人口開発会議(ICPD)30周年グローバルダイアログへの出席

ICPD30周年グローバルダイアログでの穂坂政務官による開会式挨拶

穂坂政務官とカネムUNFPA事務局長との会談

  1. 会合出席者等
    本会合には、シェイク・ハシナ・バングラデシュ人民共和国首相(H. E. Sheikh Hasina, Prime Minister of the People's Republic of Bangladesh)、カネムUNFPA事務局長をはじめ、全世界から民間企業、市民社会、学術関係者、国際機関の代表など、200名以上が出席しました。日本からは、穂坂政務官が日本政府及び国際人口問題議員懇談会を代表して出席しました。
  2. 会合概要
    本会合では、「人口動態の多様性と持続可能な開発」のテーマのもと、人口動態の変化と技術革新を踏まえたユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)等の保健システムの強化戦略や少子化社会におけるジェンダー平等等について議論が行われました。
    穂坂政務官から、世界人口の変動は、開発課題と密接に関連し、開発のあり方に大きな影響を与えること、各国が人口動態の変化を的確に捉え、予測することは、持続可能な開発のために重要であることを述べました。また、穂坂政務官は、日本がかねてより人口と開発への取り組みを推進してきた旨を述べ、パートナーとともに、多様化する人口動態と持続可能な開発の議論を牽引していきたいと発言しました。
  3. カネムUNFPA事務局長との会談
    穂坂政務官は、カネムUNFPA事務局長と会談し、人口と開発に関する今後の展開や、UHC達成について意見交換を行い、引き続き緊密に協力していくことを確認しました。

2 マームード・バングラデシュ外務大臣への表敬

穂坂政務官から、ICPD30グローバル・ダイアログをバングラデシュ政府がホストしたことへの謝意を述べつつ、昨年4月のハシナ首相訪日は、今後の日本・バングラデシュ間の二国間関係の礎となるものであり、「戦略的パートナーシップ」の下、両国間協力を発展させたい旨を述べました。
これに対し、マームード大臣から、二国間関係を更に発展させていきたい旨発言があり、両者は、今後、幅広い分野での協力を一層緊密に進めることを確認しました。

3 現地視察等

(1) 草の根無償資金協力案件引渡式
穂坂政務官は、「ダッカ県ダッカ地域病院医療用放射線機器整備計画」の引渡式に出席しました。穂坂政務官は、スピーチの中で、今回の日本政府の支援により供与される歯科用X線装置1台及び日本製のデジタルX線装置1台によって、必要なときに必要な人が診断を受けられる環境が整備されることを嬉しく思い、また本件支援は、日本が目指す「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」(UHC)の理念にも沿ったものである旨を述べました。

(2) BJITアカデミー
穂坂政務官は、日本含め海外に派遣することを見据えITエンジニアを養成する同校を視察し、同校卒業生と交流しました。

(3) 海外協力隊関係者との交流
穂坂政務官は、同国に派遣中の、又は過去派遣経験があり現地在勤中の海外協力隊関係者と懇談し、今後の活動について激励しました。

(参考1)国連人口基金(United Nations Population Fund: UNFPA)

すべての妊娠が望まれ、すべての出産が安全に行われ、全ての若者の可能性が満たされるために活動する国連機関。

(参考2)国際人口開発会議(International Conference on Population and Development: ICPD)

1994年、カイロ(エジプト)で開催され、179の政府が「カイロ行動計画」を採択し、人口は数の問題ではなく、一人一人の尊厳と生活の質に関する問題であると合意された。

(参考3)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)

全ての人が負担可能な費用で質の確保された保健サービスを受けられ、経済的リスクから保護されること。

(参考4)ICPD30周年グローバル・ダイアログ「人口動態の多様性と持続可能な開発」の概要

  1. 日時:令和6年5月15―16日
  2. 概要:本年はICPD開催から30周年を迎える。ICPDで策定された行動計画(Programme of Action: PoA)を振り返り、更なる活動につなげるため、UNFPAは以下3つのテーマでグローバルダイアログを開催する。このうち、日本は、5月15-16日にバングラデシュで開催されるグローバル・ダイアログ「人口動態の多様性と持続可能な開発」をバングラデシュ、ブルガリア、UNFPAと共催。各グローバル・ダイアログには、民間企業、市民社会、学術関係者など、様々なステークホルダーの参加が見込まれている。
    1. 若者(ユース):4月4―5日(於:ベナン)
    2. 人口動態の多様性と持続可能な開発:5月15―16日(於:バングラデシュ)
    3. テクノロジー:6月24―25日(於:米国)

(参考5)別添

穂坂政務官による挨拶(英文(PDF)和文(PDF)

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