スマホソフトウェア競争促進法案に対して、7団体による共同声明文を発表しました

2024/05/17  一般社団法人 モバイル・コンテンツ・フォーラム 


独占的なプラットフォーム事業者から
多様なプレイヤーが参入しユーザーが競争の恩恵を享受できる
成長モデルの時代へ


これまでの IT 革命を先導したモバイル・エコシステムにおいては、巨大プラットフォーム事業者がリードすることで大きな進歩を達成してきました。しかしながら過度な寡占による自社利益の優先によって消費者及び事業者利益に行き過ぎた負担を強いる手数料と高額な商品サービスやガバナンス不在から生じるデータの過度なコントロールの弊害等の問題点も指摘されております。また、スタートアップを含めた産業政策への足枷にもなっております。

今後、一方的なルールに拘束されない多様なビジネスモデルの実現、課金手段の多様化や手数料の低減化が実現できれば、事業者の収益改善とともに消費者も安価で多様なコンテンツ・サービスを享受できるようになります。AI、IoT などのビッグデータ時代において、巨大プラットフォーム事業者の突出した市場支配力を適切に管理し、イノベーションを促進するためのルール作りは政府と与党、企業と消費者が一体となって最優先で取り組むべき課題で一刻の猶予もありません。政府デジタル市場競争本部の「モバイル・エコシステムに関する競争評価最終報告」は、モバイル・エコシステムの寡占に起因する様々な弊害に対する処方箋を提示しており、スタートアップをはじめとする産業振興及び消費者保護の観点から、セキュリティやプライバシーを確保しつつ、競争を通じて多様な主体によるイノベーションが活性化し、消費者の選択の機会が確保されるよう、早期の法制化と確実な執行が必要です。

グローバルでは、欧州連合(EU)でオンラインプラットフォームを包括的に管理するためのデジタル市場法(DMA)が今年3月に発効し、英国においても、新たな法制が議会で議論され、韓国、オーストラリア、インド等においても新たな競争法制度が検討されています。また、米国においては司法省(DOJ)、米連邦取引委員会(FTC)など競争当局による積極的な政策介入が進められ、民間裁判を通じて司法の判断を問うケースも増えています。時代は独占的なプラットフォーム事業者による成長モデルから、より公平で多様なプレイヤーが関与する成長モデルへ転換する時代の変革期となっており、日本もデジタル寡占を防ぐための新しい競争政策を形作る時にきているのは間違いありません。

このようなデジタルの潮流に則って、我が国においても公正取引委員会提出(2024 年 4月 26 日閣議決定)の「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案」が検討されており、これは大変望ましいことだと考えております。グローバルなデジタル寡占という事象への対応は、実効性の観点から国際的な連携が必要です。新たな制度の下で、国家、消費者、事業者、そしてデジタルプラットフォーム事業者がルールを遵守しつつ、それぞれの役割を果たしながら新しい社会システム構築へ貢献する責任が求められます。

我が国は「状況への過剰適応によってイノベーションを阻害し、失敗を招く(「失敗の本質」より)」というパターンを繰り返してきました。議員各位におかれては今般の通常国会で、モバイル・エコシステムの寡占に起因する弊害を解決し時代の変革に沿ってイノベーションを促進するため新たな法案を可決・成立させ、早急に制度を構築して頂くとともに、法律の内容が正しく実行される体制を政官民が一致して整えるため、ご尽力とご支援を心からお願いする次第です。

2024 年 5 月 17 日
【賛同団体等一覧】
一般社団法人 モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)
会員数:73 社
一般社団法人 日本オンラインゲーム協会(JOGA)
会員数:68 社
一般社団法人 日本 e スポーツ連合(JeSU)
会員数:92 社
一般社団法人 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
会員数:219 社
一般社団法人 日本 IT 団体連盟(ITrenmei)
会員数:35 団体
一般社団法人 スタートアップエコシステム協会(SEAJ)
会員数:非公開
一般社団法人 スタートアップ協会
会員数:100 社超

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