JFEスチール株式会社向けLNG燃料ケープサイズバルカー“CAPE HAYATE”竣工

2024/05/30  川崎汽船 株式会社 

JFEスチール株式会社向けLNG燃料ケープサイズバルカー“CAPE HAYATE”竣工

  • 2024年05月30日

2024年5月30日
川崎汽船株式会社

本日、ジャパン マリンユナイテッド株式会社津事業所において建造中であった、液化天然ガス(LNG)を主燃料とする21万重量トン型ケープサイズバルカー“CAPE HAYATE”(以下、「本船」)が竣工し、川崎汽船株式会社(以下、「当社」)に引き渡されました。

本船は、当社が運航・保有するばら積み船では初めてのLNGを主燃料とする二元燃料ディーゼル機関を搭載したケープサイズバルクキャリアとなります。LNG燃料は従来の重油燃料に比べ、温室効果ガス(GHG)の一つである二酸化炭素(CO2)の排出を25%~30%、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)の排出をほぼ100%、窒素酸化物(NOx)の排出量を約75%削減できる見込みで、IMOのNOx3次規制に対応しています。本船にはWinGD社による最新の二元燃料電子制御エンジン「7X62DF-2.1 iCER」を採用し、LNG燃料使用時に排出されるメタンを低減させております。
さらに本船は、風力を利用した自動カイトシステム“Seawing”(注1)の搭載を計画しており、上記に加えたCO2排出量の削減を目指します。

本船はJFEスチール株式会社と締結した長期連続航海契約に従事し、お客様のサプライチェーンにおける海上輸送全体で脱炭素化へ貢献します。
また、当社の環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」(注2)では、国際海事機関(IMO)が定める 2030 年目標である「CO2 排出効率 2008 年比 40%改善」を上回る「同 50%改善」 という目標を設定し、更には2050年の目標としてGHG排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げています。当社は今後も、自社の脱炭素化、社会の脱炭素化支援を推進してまいります。

【本船概要】
主要寸法 : 全長 299.99M x 幅 50.00M x 深さ 25.00M x 喫水 18.436M
載貨重量 : 210,870トン
総トン数 : 110,439
主機関 : DU-WinGD 7X62DF-2.1
航海速力 : 14.0ノット
船級 : 日本海事協会(ClassNK)
船籍 : 日本
建造所 : ジャパン マリンユナイテッド株式会社 津事業所

(注1)
2019年6月7日付:自然エネルギー利用の自動カイトシステム“Seawing”を搭載
https://www.kline.co.jp/ja/news/csr/csr-20190607.html
2024年2月16日付:OCEANICWING S.A.S.設立およびAIRSEAS社の事業承継について
https://www.kline.co.jp/ja/news/other/other-20240216.html

(注2)「“K” LINE環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」
GHG削減のアクションプランとして、アンモニア・水素燃料といったゼロエミッション燃料、およびバイオLNG、合成燃料等のカーボンニュートラル燃料の導入を掲げています。
https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/management.html

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