プレキャストコンクリート向け環境負荷低減型早強性混和材「DENKA FASTRONG」を販売開始

2024/05/31  デンカ 株式会社 

2024 年 5 月 31 日

デンカ株式会社

プレキャストコンクリート向け環境負荷低減型早強性混和材「DENKA FASTRONG」を販売開始
~高炉スラグ等副産物使用時の初期強度向上と共に、蒸気養生時間短縮を実現~

デンカ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:今井 俊夫)は、プレキャストコンクリート向け環境負荷低減型早強性混和材「DENKA FASTRONG」(※1)を開発し、販売を開始しましたのでお知らせいたします。

昨今の建設業界では、労働人口の高齢化・減少に伴う「省力化」やカーボンニュートラルに向けた「CO2削減・環境負荷低減」をキーワードに各社研究開発を行っています。

「省力化」においては、建設現場でのコンクリート施工から工場でコンクリート部材を製造する「プレキャストコンクリート」への移行が挙げられ、「CO2削減・環境負荷低減」においては、産業副産物である高炉スラグ(※2)や産業廃棄物である汚泥焼却灰(※3)などの活用が進められています。特に高炉スラグは、セメントに比べCO2排出量が少ない点やコンクリートの長期強度増進、水密性及び化学物質に対する耐久性の向上が期待され、積極的な活用が求められています。

高炉スラグを用いたプレキャストコンクリートの製造が可能になれば、「省力化」や「CO2削減・環境負荷低減」を可能にする環境配慮型コンクリートが実現します。

当社では、プレキャストコンクリート製造時における高炉スラグの早期強度増進及び脱型時の強度低下抑制という課題を解決させるため、「DENKA FASTRONG」を開発いたしました。

また「DENKA FASTRONG」は、早期強度増進に起因するコンクリート蒸気養生(※4)温度の抑制により、プレキャストコンクリート製造時においてもCO2を削減する製品となっております。

今後もカーボンネガティブコンクリート用炭酸化混和材「LEAF」(※5)をはじめとする特殊混和材技術において、環境負荷低減を図ってまいります。

当社は2023~2030 年度の 8 カ年を対象とした経営計画「Mission 2030」において、「Sustainable Living」分野ではインフラ需要高度化に適応した技術開発・海外展開により、自然災害の影響緩和および環境負荷低減に対する課題解決に貢献してまいります。

デンカはこれからも、「化学の力で世界をよりよくするスペシャリストになる」というパーパスのもと、世界に誇れる化学で、人々の暮らしと社会に貢献し続けます。

※1 DENKA FASTRONG:エトリンガイト(3CaO・Al?O?・3CaSO?・32H?O)生成とポルトランドセメントの水和促進作用によって強度を発現
※2 高炉スラグ:製鉄所で溶けた銑鉄を製造する高炉において発生する副産物
※3 汚泥焼却灰:下水処理場から発生する産業廃棄物
※4 蒸気養生:コンクリートの養生の一種で、コンクリートを高温蒸気室に入れ、ボイラーで発生させた水蒸気により、早期に強度を上昇させる促進養生方法
※5 LEAF:CO2と反応し固定化させる特徴を持つ炭酸化混和材

以上

【報道関係者からのお問い合わせ先】
コーポレートコミュニケーション部(電話 03-5290-5511)
【お客様からのお問い合わせ先】
エラストマー・インフラソリューション部門 特殊混和材部(電話 03-5290-5558)

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