2024 年６月 18 日
株式会社カイオム・バイオサイエンス
キッズウェル・バイオ株式会社とのバイオシミラー医薬品開発等に関する
業務提携のお知らせ
この度当社は、本日開催いたしました取締役会において、キッズウェル・バイオ株式会社（以下、KWB社）との間で、バイオシミラー医薬品開発等に関する業務提携基本合意書を本日付けで締結することを決議いたしましたので、お知らせいたします。
１．本契約の概要
当社は当社のミッションである「医療のアンメットニーズに創薬の光を」当てるべく、がん治療用抗体CBA-1205やCBA-1535などの抗体医薬品の臨床開発を進めておりますが、この度、原薬や治験用製剤を開発するバイオCMC機能を中心に当社が有する臨床開発関連機能およびノウハウを生かし、複数のバイオシミラー医薬品開発の実績を有するKWB社と業務提携基本合意書を締結し、新たにバイオシミラー医薬品開発ビジネスを手掛けることといたしました。
本提携下では、両社それぞれが保有するバイオ医薬品開発にかかる経験やノウハウを共有し、またバイオシミラー医薬品の細胞株や製造プロセス等のCMC開発投資に関する費用を分担するなど、両社のリソースの有効活用及び開発負担をコントロールしながら新たなバイオシミラー医薬品開発を推進いたします。また、開発したCMCプロダクトは臨床開発や販売を担う製薬会社へのライセンスや譲渡、バイオシミラー医薬品開発支援業務を受託するなどによって収益を獲得するとともに、獲得した収益をKWB社とプロフィットシェアをしながら本ビジネスを推進してまいります。
２．バイオシミラービジネス参入の意義
当社がこれまでに取り組んでいる新薬開発は長期にわたって研究開発投資を行うハイリスク・ハイリターン型のビジネスモデルであり、当社ではこの事業に必要な研究開発資金を当社の抗体創薬プラットフォームを活かした安定的な収益を獲得する創薬支援事業とエクイティファイナンスを中心とした資金調達によって賄っております。当社の技術基盤を活かした創薬支援事業についてはこれまでに継続的にその取引規模を拡大してまいりましたが、一方、目下の株式市場の環境や長期金利の動向は不確実性を増すなど当社の資金調達環境が変化してきております。
バイオシミラー医薬品は社会保障費の適正化と医薬品の安定供給に向けて、厚生労働省によるバイオシミラーの普及目標の設定、バイオシミラーの使用促進に向けた診療報酬の新設等、その積極的な開発と普及が期待される薬剤であり、新薬開発よりも開発投資額が抑えられ成功確度が高く見込めるものであります。当社の新薬開発チームはバイオシミラー医薬品の開発・上市経験を有するメンバーが在籍しておりますが、バイオシミラービジネスで既に4製品の承認品目を有するKWB社との提携することによって、当社は新たなバイオシミラー医薬品ビジネスに参入し、新薬開発と製薬会社の研究支援に続く第三の収益源創出、および社会課題の解決を行うことを目的としております。
３．契約相手先の概要
（１）名称
キッズウェル・バイオ株式会社
（２）所在地
東京都中央区新川一丁目 2 番 12 号
（３）代 表 者 の 役 職・ 氏 名
代表取締役社長 紅林 伸也
（４）事業内容
医薬品等の研究開発・製造等
（５）資本金
2,036 百万円（2024 年３月 31 日現在）
（６）設立
2001 年 3 月 1 日
（７）大 株 主 及 び 持 株 比 率
（2024 年 3 月末現在）
ノーリツ鋼機株式会社24.32％
NANO MRNA 株式会社 2.56％
野村信託銀行株式会社（信託口2052241） 1.85％
JSR 株式会社 1.76％
株式会社NINE 1.72％
（８）発 行 済 株 式 数
38,939,913 株（2024 年３月 31 日現在）
（９）上場会社と当該会社との間の関係
資本関係
該当事項はありません。
人的関係
該当事項はありません。
取引関係
該当事項はありません。
関 連 当 事 者 へ の該当状況
該当事項はありません。
（10）当該会社の最近３年間の経営成績及び財政状態（単位：百万円）
決算期
2022 年 3 月期
2023 年 3 月期
2024 年 3 月期
純資産
1,702
1,233
831
総資産
3,470
3,894
5,085
１ 株 当 た り 純 資 産 ( 円 )
48.30
32.36
21.35
売上収益
1,569
2,776
2,431
営業利益
△651
△550
△1,335
経常利益
△968
△624
△1,389
当期純利益
△550
△657
△1,422
1 株 当 た り 当 期 純 利 益 ( 円 )
△1
7.86
△2
0.77
△4
0.23
１ 株 当 た り 配 当 金
－
－
－
４．今後の見通し
本件は当社の将来的な収益源の多角化・収益力の強化に寄与するものではありますが、2024 年 12月期業績に与える影響については軽微です。
以上
バイオシミラー医薬品について
バイオシミラー医薬品は、既に承認・販売されているバイオ医薬品（先行バイオ医薬品）の特許期間・再審査期間満了後に、異なるメーカーから販売される、先行バイオ医薬品と同等／同質、安全性および有効性を有する医薬品です。バイオシミラー医薬品は、先行バイオ医薬品と品質特性に高い類似性を持つことが検証され、さらに非臨床・臨床試験によって、先行バイオ医薬品と同じ効能・効果、用法・用量で使える（＝同等／同質である）ことが確認された薬剤です。
バイオシミラー医薬品は、薬価は原則として先行バイオ医薬品の 70％に設定されるため、患者さんの経済的負担や医療費の軽減が期待される薬剤です。
公式ページ（続き・詳細）はこちら
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/45830/5eabcbf0/0c03/4a27/91f6/6c0de9951764/140120240617530358.pdf