「開発品 SP-05(アルホリチキソリン)過去に実施した第 3 相試験(AGENT 試験)の事後解析結果」の公表について

2024/07/08  ソレイジア・ファーマ 株式会社 

2024 年 7 月 8 日

ソ レ イ ジ ア・ フ ァ ー マ 株 式 会 社

「開発品 SP-05(アルホリチキソリン)過去に実施した第 3 相試験(AGENT 試験)の事後解析結果」の公表について

弊社が、2024 年 7 月 5 日「開発品 SP-05(アルホリチキソリン)過去に実施した第 3 相試験(AGENT 試験)の事後解析結果」については、PR として開示いたしましたが、再度、「その他上場会社の運営、業務若しくは財産又は当該上場株券等に関する重要な事実」としても開示することといたしました。

以上

2024 年 7 月 8 日

会 社 名 ソ レ イ ジ ア・ フ ァ ー マ 株 式 会 社

開発品 SP-05(アルホリチキソリン)
過去に実施した第 3 相試験(AGENT 試験)の事後解析結果
― アルホリチキソリンの継続的な開発可能性をさらに支持する結果 ー

当社開発品 SP-05(一般名:アルホリチキソリン硫酸塩、以下「アルホリチキソリン」)の権利導入元であるIsofol Medical AB (本社:スウェーデン、以下「Isofol 社」)は、2024 年 7 月 5 日(現地時間)、外部専門家委員会による 2022 年に終了した第Ⅲ相臨床試験 (以下、「AGENT 試験」)の事後解析から、新たにアルホリチキソリンに有益な結果が示されたことを発表しましたので、下記の通りお知らせします。なお、これらアルホリチキソリンの肯定的データは、これまで実施した他の試験および解析から得られた結論と合わせ、SP-05 開発継続の先行きを確かなものとするものです。



Isofol 社は、昨年来数種の非臨床試験および解析を実施し、その結果からアルホリチキソリンの臨床開発の継続を支持する更なる論拠を見出しました。さらに、今般外部専門家委員会は AGENT 試験から得られたデータの評価を行い、今回その結果が発表されました。

同委員会は、5-FU の急速静脈内投与から、アルホリチキソリン投与までの時間間隔および 5-FU の持続静脈内投与の持続時間に関する「治験実施計画書の規定を遵守した患者群」での、事後解析を実施しました。なお、これらの治験薬投与に関する規定の不遵守例は、当初の「治験実施計画書を遵守した患者群」から除外されておらず、その結果、5-FU あるいはアルホリチキソリンの投与に関する治験実施計画書の規定遵守が不十分であったことが AGENT 試験結果に影響を与えた可能性があることが示されました。

治験実施計画書の規定が遵守されなかった患者を除外した解析の結果、客観的奏効率(ORR)はアルホリチキソリンに有利な数値の差が示されました(アルホリチキソリン:ORR 59.3%、ロイコボリン:ORR 51.5%、p0.23)。即ち、AGENT 試験では、治験実施計画書を遵守した患者群 225 例において、両群間に有意差はなかったものの、アルホリチキソリン投与群の ORR は対照群に比べて 7.8%の差で高かったという結果が示されました。また、最初に実施した解析と同様に、新たな解析でも地域差があることが示されました。治療群間の有効性に統計学的に有意な差を示した唯一の地域は北米であり、アルホリチキソリン群の有効性が対照群に比べて有意差をもって示されています(アルホリチキソリン:ORR 85.7%、ロイコボリン:ORR 45.5%、p0.017、北米の 47 例に基づく解析結果)。

これまでに実施された非臨床試験結果及び解析により、明確な用量反応関係があること、即ちアルホリチキソリンの用量が高いほど高い効果が得られること、第 III 相試験(AGENT 試験)で使用されたアルホリチキソリンの用法・用量は最適ではなかった可能性があること、さらなる薬物動態解析から、対照群の用量に相応する用量ではなかったことが示唆されました。これは、AGENT 試験においてアルホリチキソリンとロイコボリンとの間で有効性に有意差が認められなかった理由を説明している可能性があります。

全体的な結論として、現在得られている全てのデータは、今般計画されている第Ⅰb/II 相試験で良好なデータを示すことができるという Isofol 社の確信を強めるものです。AGENT 試験で使用されたおそらく至適とは言えないアルホリチキソリンの用法・用量でさえも、対照群に対して数値上の差をもって有効性を示した事後解析の結果から、最適化された用法・用量においてはさらに優れた効果をもたらす可能性を示していると考えられます。

Isofol 社 CEO Petter Segelman Lindqvist 氏コメント 「治験実施計画書を遵守した患者群による事後解析の結果は、治験実施計画書をより厳密に遵守すれば、アルホリチキソリンがロイコボリンよりも優れている可能性を示しています。これは非常に前向きな結果であり、今後の臨床試験に貴重な知見をもたらすものです。他の試験や解析の結果で示されたアルホリチキソリンの投与量と用法・用量を最適化することで、より高い有効性が得られる可能性と合わせ、これらの結果は、我々の開発品の継続的な開発における成功の可能性を強めるものです。」

SP-05 開発遂行に対し、国内権利者である当社は Isofol 社と共同で、消化器がんに苦しむ多数の患者の皆様に、迅速に新たな治療選択肢を提供することを目指しております。 本件は、中長期の当社事業価値向上に資するものと認識いたしますが、本年 2 月 14 日公表の 2024 年度連結業績予想への影響はありません。

以上

【AGENT 試験の事後解析について】
AGENT 試験の全体集団は 490 例で、各群 245 例の 2 群に分けられた。一方の群にはアルホリチキソリンが投与され(治験薬群)、他方の群にはロイコボリンが投与された(対照薬群)。今回の事後解析では、以下の基準に基づいて患者を除外した: 1)治験実施計画書に規定する投与スケジュールで治験薬投与が行われなかった患者、2) 5-FU の初回投与は 2-4 分かけて急速静注するべきところを治験薬投与期間中の 20%を超えた期間で 2 分未満または 4 分を超える急速静注された患者、3) 5-FU の初回投与とアルホリチキソリンの初回投与の間隔を 30±5 分とするべきところを治験薬投与期間中の 20%を超えた期間で 25 分未満または 35分を超える間隔で投与された患者、4) 1 回目と 2 回目のアルホリチキソリン投与の間隔、またはアルホリチキソリンの急速静注の投与時間が 3 分を逸脱した患者については、これらの基準の遵守率が高かったため除外しなかった。

合計 225 例(46%)が上記の基準で除外されず、そのうち 91 例がアルホリチキソリン群、134 例がロイコボリン群であり、この患者群が外部専門家委員会による事後解析の解析対象集団であった。ORR の解析には、無作為化層(地域、原発腫瘍部位、大腸がんの術前補助化学療法/術後補助化学療法)で調整したロジスティック回帰分析が用いられた。

本外部専門家委員会は、Sahlgrenska 大学病院 Goran Carlsson 博士、Sahlgrenska 大学病院 心臓病学教授 Ake Hjalmarson 博士、APNC スウェーデン Aldina Pivodic 博士によって構成された。

7 月 5 日 ISOFOL 社は、「ISOFOL ANNOUNCES A POST HOC PER-PROTOCOL ANALYSIS OF THE AGENT STUDY, FURTHER SUPPORTING ARFOLITIXORIN?S CONTINUED CLINICAL DEVELOPMENT」 を発表しております。 ISOFOL 社 HP「https://isofolmedical.com/」

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