GENIXCUREとの共同研究開発に向けた基本合意書(MOU)締結のお知らせ

2024/07/10  株式会社 モダリス 

2024 年7月10日
株式会社 モダリス

GENIXCUREとの共同研究開発に向けた基本合意書(MOU)締結のお知らせ

当社株式会社モダリスは、GENIXCURE社 (genix-cure.com)との間でMDL-104の共同研究開発に向けた基本合意書(以下、本合意)を本日締結しましたので、お知らせします。

1.基本合意書の内容等

本合意に基づき、当社は独自のエピゲノム編集技術、CRISPR-GNDM(R)(ガイド核酸誘導型遺伝子制御)技術を適用して開発されたMDL-104 をペイロードとして、GENIXCURE 社が独自に開発した中枢神経系(以下、CNS)への薬剤送達キャプシド、XOB031 に組み合わせることで、アルツハイマー病を対象疾患とした新規遺伝子治療の研究開発を行います。

GENIXCURE社は2019年設立、韓国Suwon市に本社と研究開発拠点を持ち、独自のAIを用いたアデノ随伴ウィルス(AAV)キャプシド探索プラットフォームCARETM (Cell-specific AAV Research Engine)を有するバイオテック企業です。アルツハイマー病、ALS、Lafora 病(注)、Frontotemporal Dementia(前頭側頭型認知症)等、CNS疾患に特化したAAVベクターを用いた遺伝子治療薬を開発しています。また、自社でAAVの製造、精製、解析をワンストップで行う能力を有し AAV 受託製造事業を提供しています。同社は、独自の CMC ノウハウとCARETMを同社の遺伝子治療パイプラインと提携パイプラインの両方に活用し、AAV遺伝子治療の前臨床開発をオールインワンで実施しています。

当社は、米国マサチューセッツに研究開発拠点を持ち、2016年の設立以来、世界で最初にCRISPRを用いたエピゲノム編集/遺伝子制御技術による治療薬開発に取り組む、この分野のリーディングカンパニーです。当社の拡張性の高いプラットフォーム技術をもとに、筋肉疾患、CNS疾患及び心筋症等、深刻な遺伝子疾患に苦しむ患者さんのための治療薬を開発しています。

当社のMDL-104は天然型AAV9を薬剤送達技術に用い、病態モデルマウスにてIntra-cisterna magna(ICM:頭蓋内)ルートにて投与する評価系において、脳の標的細胞内タウタンパク質の発現を有意に抑制することが既に実証されています。一方で、近年遺伝子治療の分野においては、組織特異的な薬剤送達技術の技術革新は目覚ましく、よりターゲットに選択性があり、非ターゲット組織への送達が回避できる有効性・安全性、さらには製造コスト等においてもメリットのあるキャプシド技術が開発されています。本合意を通して両社は、モダリス社の有効性において実績のあるペイロードと、GENIXCURE社の次世代送達技術を組み合わせることで、静脈注射のようなより低侵襲なルートによる投与を可能にする革新的な治療薬を作る事を目指し、共同研究開発を実施します。

2.共同研究の相手先の概要

(1) 名称
GENIXCURE Inc.
(2) 所在地
701, Ace Gwang-gyo Tower 3, Changryong-daero 256beon-gil, 77, Youngtonggu, Suwon, Republic of Korea 16229
(3) 代表者の役職・氏名 Founder & CEO, Mr. Hongsung Moon
(4) 事業内容
AAVキャプシド改変、AAV遺伝子治療開発、Non-GMP受託製造事業
(5) 資本金
10億KRW
(6) 設立年月日
2019年4月30日
(7) 大株主及び持ち株比率
(2024年7月10日現在)
GENIXCUREマネージメント陣(65%)
以下投資家(35%):
Hyundai Venture Investment, Posco Capital, KyungDong Pharma, Friend Investment Partners, Simbon Investment Partners, Seoul and Leega, BNK Venture Capital

3.今後の見通し

本件による、2024年12?期の当社連結業績への影響は、軽微であると?込んでおります。

注) Lafora 病:進行性ミオクローヌスてんかん(progressive myoclonic epilepsy:PME)の原因疾患の一つで、ミオクローヌス、てんかん発作、小脳性運動失調、知的障害などの症状を伴う常染色体劣性の進行性神経変性疾患。神経細胞や心筋細胞にperiodic acid Schiff(PAS)染色陽性の凝集体が沈着することから、皮膚や神経生検でラフォラ(Lafora)小体により診断されていたことからそう呼ばれる。近年は原因遺伝子が同定され、遺伝子診断が行われている。

以 上

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