産業機械部門：新型スラリーポンプの本格稼働開始 ～非鉄、化学、半導体・電子部品業界に向けて～

Information

産業機械部門：新型スラリーポンプの本格稼働開始 ～非鉄、化学、半導体・電子部品業界に向けて～

2024年07月24日

当社（本社：東京都千代田区、社長：中戸川 稔）グループの中核事業会社で、産業機械部門を担う古河産機システムズ株式会社（社長：岩間 和義）は、非鉄、化学、半導体・電子部品業界に向け新型スラリーポンプ『LK3』を2023年から市場投入し、複数の非鉄製錬会社で採用され、このほど、その一部の生産ラインで本格稼働を開始しました。
スラリーポンプは、固形物（汚泥、鉱物、金属など）が混ざった液体の混合物（スラリー）の輸送に特化したポンプで、非鉄、化学、半導体・電子部品業界をはじめ幅広い業界の排水処理工程で使用されています。
古河産機システムズのポンプ事業は、当社グループの発展の礎となった足尾銅山で自家消費用として製造したことに始まり、1920年代（大正時代）には外販を開始しました。その後、1954（昭和29）年に一般市販を開始し、鉱山・製鉄・製紙・土木・上下水道・公害関連などの各分野で多く使用されました。耐摩耗・耐食性が評価され、現在では、全国各地の工場をはじめ、浄水場・下水処理場などの公共インフラ、東京湾横断道路（アクアライン）などの泥水シールド工事現場など幅広い分野で活躍しています。
古河産機システムズは、新型スラリーポンプ『LK3』の特徴を強みに、非鉄、化学、半導体・電子部品業界への営業展開を図り、今後もお客さまの声に寄り添い、課題解決に貢献してまいります。

新型スラリーポンプ『LK3』

新型スラリーポンプ『LK3』の特徴

新型スラリーポンプ『LK3』は、従来機の耐食性、耐摩耗性はそのままに、「ライフサイクルコスト^※削減」をテーマに開発を行いました。開発にあたっては、使用ポンプに対する改善要望事項の現場ヒアリングを実施、その内容を製品に反映し、分解組立性向上と長寿命化を実現しました。

※ライフサイクルコスト：製品や構造物などの費用を、調達・製造から使用、そして廃棄の段階までトータルで考慮したもの。

作業性を考慮した設計

1. 分解組立性向上
   分解組立整備にかかる作業時間を50％短縮（従来機と比較）しました。具体的には、パッキンやボルトの形状・位置、治具等を一から見直し、
   改良したことで分解組立性向上を図りました。

2. ベアリング長寿命化
   ベアリング長寿命化のため、ベアリングを収めているフレーム2か所のカバーの防じん防滴性能を強化しました。

3. 豊富な軸封ラインナップ
   4種のシール方式に対応するスタフィングボックス（軸封部）を採用し、納入後の仕様変更を可能にしました。

4. JISフランジ採用
   ライナー型スラリーポンプは、接液部となるライナーとそれを保持するケーシングで構成する特殊な分割ライナー構造のため、JISフランジよりも大きいフランジを採用するのが一般的でしたが、性能を維持しつつケーシングを再設計したことで、適用が困難であったJISフランジの採用を可能にしました。これにより、配管資材の入手性向上と施工コスト低減を実現しています。

主要諸元表

当ニュースリリースPDF版はこちら

お問い合わせ先：ニュースリリースに関して

古河機械金属株式会社 経営企画部広報・IR課

03-6636-9501