自動車技術会2024年春季大会にて解析に基づいた新技術を発表

2024/07/25  河西工業 株式会社 

2024年7月25日

河西工業株式会社

自動車技術会2024年春季大会にて解析に基づいた新技術を発表

河西工業株式会社(本社:神奈川県高座郡寒川町、代表取締役社長 社長役員 半谷 勝二)は2024年春季大会(公益社団法人自動車技術会主催)の学術講演会にて「流動解析と熱弾塑性構造解析の連成による内装樹脂部品外観不具合発生メカニズム解明」と「HSEAを用いたドア詳細モデル解析から音の流れ可視化技術開発による車室内騒音の効率的低減の検討」について発表しました。

(1)流動解析と熱弾塑性構造解析の連成による内装樹脂部品外観不具合発生メカニズムの解明

自動車内装部品では従来の知見では解決できない白モヤ(外観不良)が課題となっていました。新たなシミュレーション技術により、白モヤ現象は、従来の知見である脱型時の金型との摺動で発生するだけでなく、型内で成形品が冷却される時の固化収縮挙動でも発生することを解明しました。

併せて、実部品で発生した固化収縮挙動の発生要因を突き止め、デジタル段階で外観改善の対策が可能となりました。また、型内の樹脂挙動を再現できる本手法は、成形工程で発生する様々な不具合現象の未然防止に貢献できます。

(2)HSEAを用いたドア詳細モデル解析から音の流れ可視化技術開発による車室内騒音の効率的低減の検討

電動化・自動運転化に向け、より快適な室内空間として車室内の静粛性向上が求められております。騒音を低減するには一般的に遮音材など質量増加を招くこともあります。これは、電動車両に於いては車両重量が増加することで航続距離の低下を招く事もあり、効率的な騒音低減対策が求められております。当社主力製品であるドアトリムは、車外からの騒音が車室内へ侵入する境界にあり、重要な役割を果たしています。ドアを構成するアウターおよびインナーパネル、ドアトリムを音が通過するパネルとしてモデル化すると同時に、それぞれパネル間の空間も詳細にモデル化しました。その結果、騒音がどのように侵入するかを可視化でき、効率的な騒音低減策を可能としました。

【本件に関するお問い合わせ】
お問い合わせ|河西工業株式会社(kasai.co.jp)

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