財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ

2024/07/29  河西工業 株式会社 

2024年7月29日

河西工業株式会社

財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ

当社は、2024年3月期の内部統制報告書において、開示すべき重要な不備があり、財務報告に係る内部統制は有効でない旨を記載しております。金融商品取引法第24条の4の4第1項に基づき、本日、関東財務局に提出予定でしたが、事務手続きの関係上、本日の提出が間に合わなかった為、2024年7月30日に提出致しますので、下記のとおりお知らせします。



1.開示すべき重要な不備の内容

当社は、2023年3月期において財務報告に係る内部統制に開示すべき重要な不備があるとして開示を行っております。これは、当社の連結子会社であるKASAIMEXICANAS.A.DEC.V.(以下「KMEX」)において、新会計システムの導入にあたり、決算・財務報告プロセスにおける、各決算処理の手続及び正確性を確認する手続の整備・運用が不十分であったこと等に起因した、製造原価及び買掛金の計上誤りや棚卸資産の評価誤り等の相当数の誤りがあったことが、2023年3月期の会計監査人による監査の過程で判明したことによるものです。また、これを受けて当社は2023年3月期第1四半期から2023年3月期第3四半期までの四半期報告書の訂正を実施いたしました。これらの訂正は内部統制の不備によるものであり、当社の財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いことから、開示すべき重要な不備に該当すると判断し、当社は、2023年3月期において財務報告に係る内部統制に開示すべき重要な不備があるとして開示を行っております。

これらの誤りを社内の決算・財務報告プロセスにおいて発見できなかったことについては、主に下記の内部統制に不備があったと認識しておりました。

1.2023年3月期からKMEXにおいて新会計システムが導入されたにも関わらず、新会計システムの仕様に対応する業務手順書、決算マニュアル、チェックリストの見直しが行われなかった。
2.KMEXにおいて経理担当者の大量退職による人員減や人員の入替えがあったにも関わらず、新任経理担当者への業務の引継ぎ及び教育が不十分であった。
3.十分なトライアル期間もなく新会計システムを導入したため、KMEXの経理担当者の新会計システムへの習熟が不十分であった。
4.KMEXにおいて新会計システムが導入されたという大きな環境変化があったにも関わらず、当社として当該事項を踏まえた追加的なモニタリングを十分に実施できていなかった。
5.2023年3月期にKMEXの社長、管理責任者、経理責任者が一斉交代しており、一定程度KMEXの決算において統制リスクの高まりが想定されていたにも関わらず、当社として、当該状況を踏まえたより細やかな決算統制、モニタリングを十分に実施できていなかった。

2024年3月期においては、KMEXと当社が一体となり、外部専門家のサポートも活用のうえ、それぞれの不備について要因分析と対策を実施する等、KMEXの管理体制の再構築に真摯に取り組みました。この結果、上記の不備5項目のうち、3.新会計システムへの習熟に関しては、ユーザーマニュアルを整備し関係者への教育トレーニングを実施する等の是正を行いました。また、4.大きな環境変化に対する追加的なモニタリング施策として、KMEXを含む拠点からの要請に応じて当社関係部署が支援する仕組みを整備しました。その結果、これらに起因すると評価される内部統制の不備は2024年3月期においては発生しておりません。一方、1.の業務マニュアル、チェックリスト整備や2.の従業員教育に関しては、整備、教育の実施を進め、5.につきましても、当社よりKMEXに経理責任者を派遣して管理を強化したほか、是正活動の進捗を毎月当社取締役会に報告する等、改善活動のモニタリングを行ってまいりましたが、現場実務を把握した形でのモニタリングとはなっておらず後述のとおり2024年3月期においても新たな不備が発見されている状況を踏まえ十分にその目的が達成できたとはいえないと認識しております。

さらに、2024年度3月期に、新たに過年度に起因する誤りがKMEXと当社において発見されました。KMEXに関しては、従前よりメキシコペソ建て決算数値を米国会計基準に従ってドルに為替換算した数値を連結決算に取り込んでおりますが、上記改善活動を進める過程において誤りが発見され、過年度に遡り調査を行った結果、2021年3月期より計算方法が誤ったままドル換算を行っていたことが判明いたしました。また、当社においては、過年度における有価証券報告書への注記事項の誤りがあったことが判明いたしました。これらに伴い、会計監査人との協議の結果を踏まえ、既に発見されていたKMEXでの過年度決算における他の誤り(売掛金・固定資産の減価償却等の計上相違等)も含めた2024年3月期以前の各四半期の連結財務諸表への影響金額や、当社における2023年3月期以前の有価証券報告書への記載内容を算定・検証のうえ、過年度決算や過年度の有価証券報告書の訂正作業等を行うことが必要となりました。これらを踏まえ、当社は、2021年3月期から2023年3月期までの各有価証券報告書及び各内部統制報告書並びに2022年3月期第1四半期から2024年3月期第3四半期までの各四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01130/f2ce4761/16b8/4075/8c0b/3bab279599dd/140120240729557124.pdf

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