舶用エンジンにおける検査不正について

2024/08/21  川崎重工業 株式会社 

2024 年 8 月 21 日
各 位
会 社 名 川崎重工業株式会社
代表者 名 代表取締役社長執行役員 橋本 康彦
コ ー ド 番 号 7012 東証プライム・名証プレミア
問合せ先責任者 執行役員
コーポレートコミュニケーション総括部長
鳥居 敬
【東京】TEL 03-3435-2130
【神戸】TEL 078-371-9531

舶用エンジンにおける検査不正について

当社において、商船向け舶?2 ストロークエンジンの工場試運転における検査不正が判明しましたので、その内容および今後の対応について、下記のとおりご報告いたします。
本検査不正は、お客様をはじめステークホルダーの皆様の信頼を?きく損ねるものであり、多?なるご迷惑とご?配をおかけしますことに深くお詫び申し上げます。
なお、本件による業績への影響につきましては現在精査中で、今後の調査結果により、影響が判明した場合には速やかに公表いたします。



1.概要

2024 年 7 月 5 日付で国土交通省より、舶?エンジンを対象とした「NOx 放出量確認試験における不正行為の有無等に係る実態調査」について要請がありました。それを受けて、NOx 一次規制以降の規制対象となる当社が製造したエンジンに対して社内調査を進めている過程で、NOx 放出量確認試験を含む工場試運転における検査不正が確認されました。
具体的には、舶?エンジンの工場試運転時に燃料消費率を客先仕様に基づく許容値に収めるため、また各種データのばらつきを抑えるために、検査装置を操作し、データを書き換えていたことが確認されています。その結果、NOx 放出量に影響を及ぼしている可能性があります。
なお、現時点では、当社製エンジンの試運転および実際の使?時において、安全性に影響する事案は確認されておりません。

2.これまでの社内調査結果

検査不正を確認(2024 年 7 月 12 日)した後、表1に示す 2000 年 1 月 1 日以降に起工した船舶に適?される、当社が製造した NOx 規制対象エンジン全て(674 台)に対して、詳細な社内調査を実施したところ、商船向け舶? 2 ストロークエンジン 673 台においてデータの書き換えが確認されました。
なお商船向け舶? 2 ストロークエンジン以外については、書き換えがなかったことを確認しております。

表1 調査対象エンジン台数

エンジンタイプ NOx 規制対象台数(隻数) 内訳 日本籍※1船舶向け台数(隻数) 外国籍※1船舶向け台数(隻数)
2 ストロークエンジン 673 台(673 隻) 27 台(27 隻) 646 台(646 隻)
4 ストロークエンジン 1 台 (1 隻) 1 台(1 隻) 0 台(0 隻)

※1新造時の船籍

3.今後の対応

国際海事機関が定めるNOx放出量規制への影響、およびCO2放出量規制への影響について調査を行い、報告いたします。
さらに、外部有識者で構成する特別調査委員会を速やかに設置し、本件の詳細な事実関係や原因の究明、再発防?策の検討を進めて参ります。

当社グループといたしましては、今後このような事態を再び起こすことがないよう、検査不正の真相の解明に徹底して取り組むとともに、再発防?および信頼回復に全?で取り組んで参ります。

以 上


公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_240821-1.pdf

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