「金融サービス利用者相談室」における相談等の受付状況等（期間：2024年4月1日～同年6月30日）

2024/09/27　金融庁　　

令和６年９月27日

金融庁

「金融サービス利用者相談室」における相談等の受付状況等（期間：令和６年４月１日～同年６月30日）

【今期（令和６年４月１日～同年６月30日）の分野別受付件数等】

今期の金融サービス利用者相談室に寄せられた相談等の受付件数は11,878件となっており、前期（令和６年１月１日～同年３月31日）の13,218件に比べて、減少（▲1,340件）しています。

分野別に見る相談等の受付件数は次のとおり（下記３参照）。

・預金・融資等に関するもの	3,706件	（前期比 ▲152件）
・保険商品等に関するもの	1,827件	（前期比 ▲39件）
・投資商品等に関するもの	3,025件	（前期比 ▲899件）
・貸金等に関するもの	559件	（前期比 ▲43件）
・資金移動・前払式支払手段等に関するもの	70件	（前期比 ▲8件）
・暗号資産（仮想通貨）等に関するもの	1,244件	（前期比 ▲277件）
・金融行政一般・その他	1,447件	（前期比 +78件）

合計 11,878件（前期比▲1,340件）

能登半島地震関係の相談等の受付件数は、6件となっています。
AIチャットボットについては、2,502人（４月:843人、５月:804人、６月:855人）のアクセスがありました。

１．はじめに

（１）金融庁では、金融サービス利用者の利便性の向上を図るとともに、寄せられた情報を金融行政に有効活用するため、金融サービス等に関する利用者からの電話・ウェブサイト・郵送等を通じた質問・相談・意見等に一元的に対応する金融サービス利用者相談室（相談室）を開設しています。

（２）利用者からの相談等については、専門の相談員（金融サービス相談員）が電話で対応しています。金融サービス相談員は、問題点を整理するためのアドバイスや、業界団体が開設している紛争解決機関等の紹介を行っています。また、寄せられた相談等の内容や処理状況等については、金融庁内の関係部局に回付し、金融モニタリング等の参考として活用しています。
なお、あっせん・仲介・調停を行うことはできませんので、予めご了承ください。

（３）利用者からの相談事例と相談室からのアドバイス
寄せられた相談等のうち利用者の皆様に役立つと思われる相談事例及びそれに対する当庁からのアドバイス等を公表しています（詳細については、下記５．をご参照ください。）。

（４）詐欺的な投資に関するご相談等を受け付けるため、令和６年６月19日に「詐欺的な投資に関する相談ダイヤル」を開設いたしました。
また、民間金融機関の経営改善・事業再生支援の取組に関するご相談を受け付けるため、６月21日に電話窓口を開設いたしました。

（５）相談等の受付状況の公表
相談室に寄せられた利用者からの相談項目・件数等については、四半期毎に公表しています。今期における相談等の受付状況等は、以下のとおりです。

２．受付状況

今期の相談等の受付件数は11,878件（１日当たり：平均192件）となっています（詳細については、別紙１をご参照ください。）。
その他、AIチャットボットに2,502人（１日当たり：27人）のアクセスがありました。
相談等の内訳は、以下のとおりです。

（１）相談等の類型
質問・相談として寄せられたものが8,682件（73％）、意見・要望として寄せられたものが2,782件（23％）、情報提供として寄せられたものが287件（２％）等となっています。

（２）相談等の方法
電話による相談等が8,486件（71％）、ウェブサイトによる相談等が3,070件（26％）、手紙による相談等が264件（2％）等となっています。

（３）相談等の分野
預金・融資等に関するものが3,706件（31％)、保険商品等に関するものが1,827件（15％）、投資商品等に関するものが3,025件（25％）、貸金等に関するものが559件（５％）、資金移動・前払式支払手段等に関するものが70件（１％）、暗号資産（仮想通貨）等に関するものが1,244件（10％）、金融行政一般・その他が1,447件（12％）となっています。

（４）AIチャットボット
利用時間別では、相談室受付時間中（10時～17時）における利用者は1,347人（49％）、相談室受付時間外の利用者は1,384人（51％）となっています。
※利用時間別では延べ人数としています。

３．分野別の受付状況

（１）預金・融資等
預金・融資等に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、やや減少（3,858件→3,706件）しています。また、能登半島地震関係の受付件数は４件となっています。
要因別では、行政に対する要望等に関するものが1,389件（37％）、態勢・手続に関するものが718件（19％）等となっています。
業態別では、銀行に関するものが2,782件（75％）、信用金庫・信用組合等の協同組織金融機関に関するものが360件（10％）等となっています。
業務別では、預金業務に関するものが1,167件（31％）、融資業務に関するものが473件（13％）等となっています。
なお、銀行協会等の業界団体を紹介した相談等は114件ありました。

（２）保険商品等
保険商品等に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、ほぼ同水準（1,866件→1,827件）で推移しています。また、能登半島地震関係の受付件数は２件となっています。
要因別では、個別契約の結果に関するものが955件（52％）、態勢・手続に関するものが217件（12％）等となっています。
業態別では、損害保険会社に関するものが815件（45％）、生命保険会社に関するものが373件（20％）等となっています。
なお、保険協会等の業界団体を紹介した相談等は544件ありました。

（３）投資商品等
投資商品等に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、減少（3,924件→3,025件）しています。
要因別では、個別取引・契約の結果に関するものが1,092件（36％）、一般的な照会・質問に関するものが1,034件（34％）等となっています。
業態別では、個別法人・団体に関するものが1,113件（37％）、証券会社（第一種業）に関するものが540件（18％）、登録詐称・無登録業者に関するものが152件（5％）等となっています。
商品別では、ＦＸに関するものが520件（17％）、上場株式に関するものが358件（12％）、投資信託に関するものが127件（4％）等となっています。
なお、証券業協会等の業界団体を紹介した相談等は121件ありました。

（４）貸金等
貸金等に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、やや減少（602件→559件）しています。
要因別では、一般的な照会・質問に関するものが194件（35％）、個別取引・契約の結果に関するものが124件（22％）等となっています。
なお、貸金業協会等の業界団体を紹介した相談等は38件ありました。

（５）資金移動・前払式支払手段等
資金移動・前払式支払手段等に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、減少（78件→70件）しています。
要因別では、個別取引・契約の結果に関するものが34件（49％）、一般的な照会・質問に関するものが18件（26％）等となっています。
業態別では、前払式支払手段発行者に関するものが45件（64％）、資金移動業者に関するものが25件（36％）となっています。
なお、資金決済業協会等の業界団体を紹介した相談等は11件ありました。

（６）暗号資産（仮想通貨）等
暗号資産（仮想通貨）等に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、減少（1,521件→1,244件）しています。
要因別では、個別取引・契約の結果に関するものが924件（74％）、一般的な照会・質問に関するものが188件（15％）等となっています。
なお、暗号資産取引業協会等の業界団体を紹介した相談等は56件ありました。

（７）金融行政一般・その他
金融行政一般・その他に関する相談等の受付件数は、前期に比べて、やや増加（1,369件→1,447件）しています。
要因別では、一般的な照会・質問に関するものが1,063件（73％）、行政に対する要望等に関するものが273件（19％）等となっています。

（８）事前相談（予防的なガイド）
事前相談（予防的なガイド）の受付件数は29件となっています。

（９）詐欺的な投資勧誘に関する情報
（３）投資商品等及び（６）暗号資産（仮想通貨）等のうち、詐欺的な投資勧誘に関するものが1,748件あり、そのうち1,494件が何らかの被害があったものとなっています。年齢別内訳は別紙１（別表）をご参照ください。

（1０）貸し渋り・貸し剥がしに関する情報
貸し渋り・貸し剥がしに関する情報提供は11件寄せられています（「貸し渋り・貸し剥がしに関する情報の受付・活用状況について」は、別紙２をご参照ください。）。