令和06年10月05日
令和５年度公共用水域及び地下水の水質調査結果を公表します
県では、河川・海域の公共用水域及び地下水の水環境保全のため、国土交通省中部地方整備局、
近畿地方整備局、四日市市（水質汚濁防止法政令市）と連携し、河川・海域及び地下水の水質を
継続的に監視しています。
このたび、令和５年度の水質調査結果について取りまとめましたので、公表します。
１ 調査結果の概要
（１）公共用水域の水質調査結果
ア 生活環境の保全に関する環境基準の達成状況
【河川】
河川における有機汚濁の代表的な指標であるＢＯＤについては、４７河川６２水域のうち５８
水域で環境基準を達成し、達成率は９４％（前年度９４％）となりました（表1）。
なお、環境基準点における水質ランキングについては、表２のとおりです。
【海域】
海域における有機汚濁の代表的な指標であるＣＯＤについては、４海域８水域のうち６水域で
環境基準を達成し、達成率は７５％（前年度７５％）となりました（表３）。
また、全窒素及び全燐（りん）については、４海域６水域のすべての水域で環境基準を達成
し、達成率が１００％（前年度、全窒素１００％、全燐１００％）となりました（表４）。
イ 人の健康の保護に関する環境基準の達成状況
【河川】
４９河川５９地点でカドミウム等の健康項目（２７項目）に係る水質調査を実施したところ、
４地点を除き環境基準を達成しました。
志登茂川、岩田川、笹笛川及び五十鈴川の調査地点で、ほう素が環境基準を達成しませんでし
たが、いずれも汽水域であることから、海水中に含まれるほう素の影響によるものと考えられま
す。
《ほう素の調査結果（年間平均値・年２回測定）》
（環境基準：１．０ｍｇ／Ｌ）
志登茂川（江戸橋）１．４ｍｇ／Ｌ
岩田川（観音橋） １．４ｍｇ／Ｌ
笹笛川（八木戸橋）２．５ｍｇ／Ｌ
五十鈴川（堀割橋）１．１ｍｇ／Ｌ
【海域】
４海域８地点でカドミウム等の健康項目（２４項目）に係る水質調査を実施したところ、全地
点で環境基準を達成しました。
（２）地下水の水質調査結果
過去に環境基準を達成しなかった地点等を対象とした継続監視調査（表５）については、９地
点のうち３地点で環境基準を達成していました。残る６地点では、ひ素、総水銀、トリクロロエ
チレン、テトラクロロエチレン及びふっ素が環境基準を達成しませんでした（表５、表７）。
また、県内の地下水質の状況を把握するための概況調査（表６）については、２６地点のうち
２３地点で環境基準を達成していました。残る３地点では、ひ素と硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素
が環境基準を達成しませんでした（表６、表７）。
２ 今後の対応方針
河川・海域の環境基準を達成、維持していくため、引き続き、工場・事業場の排水規制に係る
指導監督を行うとともに、生活排水対策を推進していきます。また、閉鎖性海域である伊勢湾に
ついては、水質総量削減計画に基づく管理を実施していきます。
地下水についても、県内における汚染の状況、経年変化等を把握するため、今後も地下水の水
質調査を実施していきます。引き続き、環境基準値を超過するなど地下水の汚染が確認された場
合は、利水状況に応じて適切に対応してまいります。
関連資料
- 表1 河川（ＢＯＤ）環境基準達成状況(PDF(144KB))
- 表2 環境基準点における水質ランキング(PDF(80KB))
- 表3 海域（CＯＤ）環境基準達成状(PDF(63KB))
- 表4 海域（全窒素及び全燐）環境基準達成状況(PDF(64KB))
- 表5 地下水継続監視調査結果(PDF(72KB))
- 表6 地下水概況調査結果(PDF(66KB))
- 表7 地下水調査で環境基準を超過した地点(PDF(68KB))
- 参考図 ＢＯＤ・ＣＯＤ・全窒素及び全燐環境基準適合状況(PDF(246KB))
- 参考資料 環境基準、用語等の説明(PDF(429KB))
