他家iPS細胞由来心筋球(HS-001)の第I/II相LAPiS試験 高用量群1例目の投与成功

2024/10/01  Heartseed 株式会社 

本資料は、報道関係者の皆さまへ提供するものです。本製剤は日本を含めて現在開発中であり、未承認の製剤です。

2024 年 10 月1日
Heartseed 株式会社

他家iPS 細胞由来心筋球(HS-001)の第 I/II LAPiS 試験
高用量群1例目の投与成功、今後10 例の投与完了を目指す


Heartseed 株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:福田惠一、以下 Heartseed)は、虚血性心疾患に伴う重症心不全を対象とする他家iPS 細胞由来心筋球 (開発番号: HS-001) の第 I/II 相治験 (LAPiS 試験) において、本日2024 年 10 月1日、高用量群1例目の安全性評価委員会によるレビューが完了し、高用量群投与の継続が可能となったことをお知らせいたします。

HS-001 は、Heartseed の基盤技術に基づいて他家 iPS 細胞由来の純化精製心筋細胞を微小組織(心筋球)にした、重症心不全に対して開発中の再生医療等製品で、Heartseed は虚血性心疾患による重症心不全を対象としたHS-001 の安全性と有効性を評価する治験、LAPiS 試験を国内で進めております。

高用量群 1 例の投与後の経過は順調で、年内に LAPiS 試験 10 例の投与完了を目指す

当社2024 年7月 30 日付プレスリリース“Heartseedの他家iPS 細胞由来心筋球(HS-001)重症心不全に対する第I/II 相治験(LAPiS 試験)で高用量群の投与開始へ”にてお知らせした通り、LAPiS 試験における低用量群(心筋細胞5千万個)5例への投与結果の安全性について、第2 回の安全性評価委員会にてレビューされ、高用量群(心筋細胞1 億 5 千万個)への移行が2024 年7月に推奨されておりました。

それを受けて、本試験高用量群1例目の投与を8月に実施し、第3回の安全性評価委員会で初期安全性を評価され、高用量群の投与を継続していくことが推奨されました。これをもってHeartseed では引き続き高用量群の投与を進め、HS-001 の臨床評価を進めてまいります。なお、LAPiS 試験で設定された合計3回の安全性評価委員会は、今回の議論をもって、全て完了いたしました。

この度の安全性評価委員会での承認について、Heartseed 代表取締役社長の福田恵一は次のように述べています。

「1.5 億個の心筋細胞を投与する高用量群でも、初期的な安全性が確認できたことを大変うれしく思います。ご協力いただいた患者様とそのご家族、投与を担当してくださった医療機関の先生方に厚く御礼申し上げます。引き続き、LAPiS 試験を着実に進めるとともに、高用量群での有効性と安全性に関するデータを収集し、患者様の治療選択肢の拡大と生活の質の向上に向けて全力を尽くしてまいります。」

Novo Nordisk の Cell Therapy R&D のコーポレートバイスプレジデントである Joachim Fruebis 氏は、次のように述べています。

「高用量群の投与を進めることが安全性評価委員会で推奨されたことを非常に心強く感じております。これは、重症心不全患者の生活の質を向上させる革新的な治療法開発に向けた我々の取り組みが順調に進んでいることを裏付けるものです。」

HS-001 LAPiS 試験について】

HS-001 は、他家 iPS 細胞から心室筋を高純度で作製し、生着率を高めるために心筋球と呼ぶ微小組織にしたものです。単一細胞と比較して、心筋球にすることで細胞の生着率や生存率が向上することが非臨床試験で確認されています。

心筋球は心臓の心筋層内へ投与することを目的として開発した専用の投与針(SEEDPLANTER®)とガイドアダプターを用いて投与します。投与した心筋球は、患者の心筋と結合して再筋肉化することで心収縮力を改善し、また種々の血管新生因子を分泌して投与部位周辺に新たな血管を形成する(neovascularization) という作用機序が期待されています。

LAPiS 試験は、虚血性心疾患に伴う重症心不全患者を対象とする 52 週間の第 I/II 相多施設共同、非盲検、用量漸増試験です。冠動脈バイパス手術と合わせて、開胸下で専用の投与デバイスを用いてHS-001 を心臓の心筋組織内に投与します。予定症例数は10 例で、前半の5例には 5,000 万個、後半の5例には 1 億 5 千万個の心筋細胞を投与します。本試験の主要評価項目は投与後26 週目の安全性であり、副次的有効性評価項目として、左室駆出率および心筋壁運動評価などを段階的に評価してまいります。

【会社概要】

Heartseed は心筋再生医療の実現化を目指して設立されたバイオベンチャーで、2024 年7月に東京証券取引所グロース市場に上場しました(証券コード 219A)。iPS 細胞から高純度の心室型心筋細胞を作製する技術、投与技術やiPS 細胞の作製方法など、心筋再生医療の普及に必要な多数の独自技術を有しています。

より詳細な情報ウェブサイトLinkedInYouTubeご覧ください。

本リリースに関するお問い合わせ先
Heartseed 株式会社 取締役 COO・広報担当 安井 季久央
〒105-0023 東京都港区芝浦 1-2-3 シーバンス S 館 5F
TEL: 03-6380-1068 FAX: 03-6457-4895 press @heartsheed.jp

このプレスリリースには、Heartseed および/またはその臨床試験に関与した人々の意図、信念、または現在の期待に関する記述 等、将来に関する記述が含まれています。これらの将来に関する記述は、プレスリリース開示日現在においてHeartseed が入手 している情報及び一定の前提に基づいております。したがって、このような将来に関する記述には、様々なリスクや不確実性が含まれており、実際の結果は上記に示されているものや暗示されているものとは大きく異なる可能性があり、これらの将来予想に関する記述に過度に依存しないように注意する必要があります。このプレスリリースの情報は、プレスリリース開示日現在(または特定の日付時点)のものであり、Heartseed はこの情報を定期的に更新する義務を負いません。

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