Salesforce従業員のための社内人材マーケットプレイス「Career Connect」とは

2024/11/01  株式会社 セールスフォース・ジャパン 

Artificial Intelligence

Salesforce従業員のための社内人材マーケットプレイス「Career Connect」とは

ロリ・カスティーリョ・マルティネス(Lori Castillo Martinez)

2024年11月1日 7 分(読み終わるまで)

※本記事は2024年9月4日に米国で公開されたIntroducing Career Connect: An Internal Talent Marketplace for Salesforce Employeesの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

未来の仕事、そしてその仕事に必要なスキルは日々変化しています。最近、Slackが実施した調査によると、自分がAIを効果的に活用するために必要な教育とトレーニングを受けていることに強く同意している就労者はわずか15%でした。

Salesforceは、従業員がキャリアを前進させるのに最適な職場となるよう取り組んでいます。具体的には、従業員がAIが牽引する未来で成功するために必要なさまざまな経験、スキル、ネットワーク、専門知識を身につけられるようにしています。

Salesforceは、従業員がキャリアを前進させるのに最適な職場となるよう取り組んでいます

現在、Salesforceは従業員が新たな経験やスキルを獲得できるように支援し、社内でのキャリア移行を促進し、優秀な人材を維持するための新しいプラットフォームであるCareer Connectの導入を進めています。

AIを活用したSalesforceの社内人材マーケットプレイス

Career Connectは、AIを活用したSalesforceの社内人材マーケットプレイスで、従業員が自らのスキルや希望に合わせてキャリアパスをカスタマイズできるよう支援するものです。また、組織全体のスキル傾向も確認できるため、自分に足りない分野に的を絞ってトレーニングの機会を設けることができます。社内候補者はCareer Connectの、職歴に基づいて自動的にスキルを推測する機能を使い、プロフィールを作成することができます。その後、プラットフォームが会社を横断して新たな役職やギグワーク(一時的な仕事)、ストレッチアサインメント(負荷をかけて能力を伸ばす機会)やスキルアップの機会を紹介します。これらは、Slackを通じた業務フローにすべて組み込まれています。従業員は、現在自分が適任である職務や、自分のスキルを生かすことができる職務を確認することができます。さらに、強力なストーリーテラーになることから、AIの導入に至るまで、従業員がキャリアの過程で必要なスキルを身につけるための学習機会やトレーニングを見つけるのにも役立ちます。

  • Career Connectを使うことで、従業員は職歴に基づき、自動的にスキルを推測する機能を使ってプロフィールを作成することができます。経歴、資格、学歴なども追加することができます。
  • 従業員は、職歴やスキルに基づいて、一般的なキャリアパスだけでなく、これまで考慮していなかったキャリアパスを確認することもできます。
  • Career Connectは、現在適任の職務と、自分のスキルを転用できる職務に基づいて、従業員に職務を推奨します。
  • このプラットフォームでは、キャリアの移行に必要なスキルや、学習、ストレッチアサインメント、メンターシップを通じて、そのギャップを埋めるための機会を提示します。

従業員がCareer Connectで提示された新たな職務に応募する場合は、[応募]をクリックするだけで、Salesforceの社内求人システムに連携されます。ギグワークやストレッチアサインメントの場合、従業員はCareer Connectプラットフォームを通じてギグワークに対する関心を表明するように促され、その後、そのアサイメントについて、非公式にマネージャーと話し合います。候補者として選定された場合には、従業員はSlackを通じてそのマネージャーとつながり、次のステップに進むことができます。

Career Connectの仕組み

Salesforceを始めとする大企業には、新たなキャリア機会が存在しますが、そうした機会を見つけるのは容易ではない場合があり、従業員はどこから始めればいいのか、どのようなキャリアパスがあるのかという情報すら分からない場合があります。Career Connectは、AIを利用することで、現在のスキルを活かす方法を模索したり、目的のキャリアに向けてスキルアップする従業員を支援します。たとえば、次のようなシナリオが考えられます。

  • 中間レベルのマーケティングマネージャーが、営業部門と効果的に連携するステークホルダーになるために、営業について理解を深めたいと考えた場合、Career Connectを通じて、ハイテク企業への営業業務をギグワークとして3か月担当することで、営業担当者が直面するプレッシャーを直に経験して理解した上で、チームに戻ることができます。
  • 財務リーダーは、Career Connectを利用してチーム全体の状況を把握し、スキルが不足している分野を特定することができます。次に、その分野に特化したワークショップやトレーニングを実施したり、ローテーション配置を開始することで、予想されるビジネスニーズに基づいて従業員が適切なスキルと経験を身に付けられるようにすることができます。
  • カスタマーサクセス部門の一般社員が、フロントエンドのプログラマーになるという願望を持っていても、どのようにキャリア移行を進めればいいかわからない場合があります。Career Connectは、プログラマー職への移行に必要なスキルを分類し、足りないスキルを取得するための学習、ストレッチアサインメント、メンターシップを通じてそれらのギャップを埋める機会を提供し、キャリア移行を無理なく進めることを支援します。

企業はSalesforceのAIエージェントを活用してどのように顧客管理、生産性、収益向上を実現できるのか

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いち早く成功を収めた従業員たち

Salesforceでは今年初めに、カスタマーサクセス、エンプロイーサクセス(人事)、ビジネステクノロジーチームの1,200人の従業員を対象にCareer Connectのパイロットプログラムを開始しました。3か月のパイロット期間中、参加者の28%がCareer Connectを通じて求人に応募しました。さらに、以下の結果も得られました。

  • パイロットプログラムの参加者が応募した職務の91%は、Career Connectを通じてその従業員に提示されたものでした。
  • 参加従業員の90%がプロフィールを設定し、自分のスキルを登録し、そのスキルにマッチした新しい職務を見つけました。
  • 参加従業員の74%が、プラットフォームを積極的に活用し、パイロット期間中に複数回ログインして、職務、ギグワーク、スキルアップの機会を検索しました。
  • パイロット参加者の39%が、プラットフォームで提示されたコースやトレーニングに登録しました。

Salesforceでは、今後Career Connectを世界中の従業員に展開するとともに、引き続き成長の機会を提供し、社内異動を促進して従業員のモビリティを高め、スキルアップに向けたトレーニングを促進していく予定です。

また、このテクノロジーを通じて従業員に投資し、極めて重要なこの時期に必要とされる経験とスキルを備えた機動性の高い労働力を確保していきます。

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