Inter BEE 2024において、IOWN APNを活用したテレビ局の番組制作設備による広域リモートプロダクションを動態展示(NTTコミュニケーションズ)

2024/11/11  エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ 株式会社 

このページのPDFを開く (PDF)

2024年11月11日

NTTコミュニケーションズ株式会社

Inter BEE 2024において、IOWN APNを活用したテレビ局の番組制作設備による広域リモートプロダクションを動態展示

ドコモグループの法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開するNTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、2024年11月13日(水)~15日(金)に幕張メッセで開催される「Inter BEE 2024」の「INTER BEE DX x IP PAVILION」※1 に参画し、IOWN APNを活用した広域リモートプロダクションを展示します。(以下 本展示)

本展示は、IOWN APN※2 (オールフォトニクスネットワーク)で約1,200km離れた札幌と幕張メッセを接続し、テレビ北海道などの協力とともに、テレビ局で実際に運用されている番組制作設備を使った広域リモートプロダクション※3 の動態展示を行います。

1.背景

従来、番組制作における撮影や中継においては、中継車で多くの中継機器を現地に用意することや、多くのスタッフを現地に派遣する必要があるため、業務効率の向上や人員の確保などが課題でした。このような課題に対して、よりコストを抑えながら高速・大容量・長距離の伝送を実現するために、番組制作から送出※4 までをIPネットワークで行うMoIP※5 (Media over IP)の導入が進んでいます。このMoIPを活用することで、中継や番組制作などの作業を遠隔から行うことが可能となりました。作業場所の制約が無くなることで、撮影機材や人員配置の効率化、柔軟な番組制作が可能なリモートプロダクションに期待が高まっています。

また、リモートプロダクションを活用した番組制作を行うためには、遠隔地同士を高速大容量、低遅延かつ揺らぎが少ないネットワークで接続することが求められます。

本展示では、テレビ北海道などの各社と協力してIOWN APNを用いたMoIPによるリモートプロダクションの有効性を示しつつ、放送・プロダクション業界におけるDXや課題解決に対して実証を行います。

2.本展示の概要

本展示では、約1,200km離れた札幌にあるテレビ北海道本社と「INTER BEE DX x IP PAVILION」の会場である幕張メッセをNTT Comが提供する「APN専用線プラン powered by IOWN」で接続します。

テレビ北海道と幕張メッセ会場の間には、常時20以上のMoIPのストリーム※6 が互いに流れている状態を再現しています。また、MoIPにおいて必要不可欠となるPTP※7 (Precision Time Protocol)による時刻同期の仕組みを使って、幕張メッセ会場のネットワーク装置や各端末が、テレビ北海道の放送局の基準クロック※8 と時刻同期して動かせることを検証します。

幕張メッセ会場では、テレビ北海道本社で実際に運用されているMoIPによる番組制作のマスター※9 およびスタジオ・サブ設備を幕張メッセから遠隔でコントロールを行います。テレビ北海道のスタジオおよび幕張メッセに設置したカメラ映像などのMoIPストリームを即時に遠隔で切り替えるなど、オールMoIPによるリモート番組制作の環境を実現します。本展示は、ご来場者が実際に触ってご体感いただけます。


このリリースの画像:
https://www.jpubb.com/press/image.php?image=3338724

<広域リモートプロダクションの概要イメージ>

3.今後の展開

今回の「INTER BEE DX x IP PAVILION」への出展で得た知見をもとに、IOWN APN 関連技術のさらなる活用および新たな技術との融合により、放送・プロダクション業界のDXや、新たなエンターテイメントの実現に貢献します。

4.Inter BEE 2024 開催概要

名称:Inter BEE 2024

期間:2024年11月13日(水)~15日(金) 10:00-18:00 ※最終日は17:00まで

場所:幕張メッセ

イベントオフィシャルサイト:https://www.inter-bee.com/ja/

INTER BEE DX x IP PAVILION:https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/ip_pavilion/

NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、ドコモグループの法人事業を統合し、法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「つなごう。驚きを。幸せを。」に挑戦します。

https://www.ntt.com/business/lp/docomobusiness/db2024_sol.html

※1:「INTER BEE DX x IP PAVILION」とは、各社が機器を接続してMoIP(Media over IP)による「コンテンツ制作のDX」を構築するプロジェクトです。
https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/ip_pavilion/

※2:IOWN (Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、NTTが提唱する次世代情報通信基盤です。
https://group.ntt/jp/group/iown/
「IOWN® 」は、日本電信電話株式会社の商標または登録商標です。

※3:リモートプロダクションとは、撮影場所と制作スタジオなどをネットワークで接続し、現場の映像や音声を、別の場所から遠隔で編集・切替・配信する技術です。

※4:送出とは、番組またはニュースを放送するために、送信所またはネットワーク局へ送ることです。

※5:MoIP(Media over IP)とは、音声、映像、データといった番組制作などのメディアをIPネットワークで送受信する技術です。

※6:ストリームとは、連続した映像音声を再生するために途切れなくデータが送られてくることです。

※7:PTPとは、IPネットワークのための時刻配信プロトコルであり、ネットワーク全体でマイクロ秒単位の高精度な時刻同期を実現する時刻同期規格です。

※8:基準クロックとは、装置同期を行うための基準となる信号です。基準クロックを利用して装置同士の動作を同期させることができます。

※9:マスター(master control room)とは、放送局内外で制作された番組やCMなどの映像素材切り替えと送出、放送の監視、緊急情報の送出などを行います。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ先

イノベーションセンター IOWN推進室

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

経営企画部 広報室

2024-R115

他の画像

関連業界