2024 年 12 月 12 日
昭和産業株式会社
当社元従業員による不正行為及び同人に対する訴訟提起のお知らせ
昭和産業株式会社の元従業員(以下、「当該元従業員」)による不正行為(以下、「本不正行為」)が判明し、当社が当該元従業員に対し、2024 年 12 月 12 日付けで、約1億3千万円の損害賠償などを求める民事訴訟を東京地方裁判所へ提起いたしましたので、お知らせいたします。
当社としましては、このような不正行為が発生したことを厳粛に受け止め、お客様、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様に、多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。
記
1.本不正行為の概要
2023 年7月に当社鹿島工場品質管理室における検査用消耗品の前年度仕入れデータに異常値があることを発見し、社内にて調査を行いました。その後、当該元従業員の関与が疑われたため、社内調査委員会を設置し、更に調査を行いました。
その結果、当該元従業員は 2013 年1月から 2022 年8月までの間、品質管理検査に必要な消耗品等の購入と偽り、約1億4千9百万円分のノート型パソコン(以下、「ノート PC」)を購入して当該ノート PC を外部の買取業者に売却し、これにより約1億8百万円を着服していたことなどが判明しました。
2024 年3月 29 日付けで当該元従業員を懲戒解雇して以降、これまでの間に当該元従業員との話し合いを通じて被害金額の回収を進めてまいりましたが、民事訴訟を提起して引き続き被害額の回収に努めるとともに、今後刑事告訴を行うことを予定しております。
2.本不正行為に関する処分
上記1に記載のとおり、本不正行為を受け、当社は元従業員を 2024 年3月 29 日付けで懲戒解雇いたしました。
また、本不正行為に対する取締役の経営責任および管理者の管理監督責任を明確にするため、以 下の処分を行っております。
① 当社の取締役3名の報酬減額
・代表取締役 月額金銭報酬の 20%減額(2024 年 7 月度)
・取締役(テクニカル部門統轄) 月額金銭報酬の 20%減額(2024 年 7 月度)
② 不正期間における執行役員鹿島工場長3名の報酬減額
・月額金銭報酬の 20%減額(2024 年 7 月度)
③ 不正期間における直属の管理監督者
・社内規程に則る厳正な処分を実施
3.再発防止について
当社グループではかねてよりコンプライアンス基本方針、昭和産業グループ行動規範を制定し、コンプライアンスに関する冊子の配布、従業員に対する教育や意識調査などの取組みを継続的に行ってまいりました。
本不正行為の発生を厳粛に受け止め、2024 年8月1日に社長執行役員を委員長としたコンプライアンス向上プロジェクトを当社内に設置いたしました。
同プロジェクトでは、不正を行わせないための仕組整備等の各種施策を検討実施しており、改めて当社グループ全体で「あらゆる不正行為を生まない、不正を絶対に許さない」企業を目指し、当社グループ一丸となって再発防止に取り組んでおります。
4.業績に与える影響
本不正行為による虚偽の仕入額(約1億4千9百万円)については、本不正行為を行った各事業年度の売上原価に計上されておりましたが、2024 年3月期決算において売上原価を取り消して未収入金として計上するとともに、同債権の回収可能性が不確実であることから全額貸倒引当金を計上する経理処理を行っております。
なお、不正が行われた各年度の損益への影響は軽微であるため、過年度の財務諸表の遡及修正は行っておりません。
また、本不正行為による 2025 年 3 月期の当社連結業績への影響は軽微であります。
以上