2024年12月17日
TDK、環境負荷が小さいSMDバリスタ「Xシリーズ」を開発
TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、新しい表面実装型積層バリスタ「Xシリーズ」を開発しました。このXシリーズは業界で初めて、厳しい自動車用認定要件を満たしながら、二酸化炭素(CO2)排出量を削減した新シリーズです。主なアプリケーションは自動車、産業機器、民生機器です。Xシリーズは、高い信頼性と性能を維持しながら、環境負荷が小さい製品への需要の高まりに応えるとともに、高いコストパフォーマンスも実現しています。
Xシリーズの5種類の部品は、AEC-Q200規格に準拠した車載用部品であり、部品番号の「X」の後に「1」が付くことで識別が可能です。これらは一般的に、ロードダンプやジャンプスタートなどの事象に起因するバッテリーラインの一時的な過電圧から、車両のエンジンマネジメントシステム、電子制御ユニット(ECU)、エアバッグ、ABS、ESPなどを保護するために使用されます。XシリーズはIEC 61000-4-2に準拠した最大30kVのESD保護を提供し、ISO 7637-2/16750-2に準拠した自動車パルスにも対応しています。
4つのEIAパッケージサイズ(0603、0805、1206、1210)におけるそれぞれの最大許容回路電圧は14V、25V、30Vであり、電圧変動に対する応答時間は10psから500psの範囲です。定格DC電圧および室温ではわずか1μAから25μAのリーク電流を維持しながら、8/20μsパルスでは5Aから400Aのサージ電流を処理します。動作温度は-55°Cから+150°Cの範囲で、高温でも定格電圧を下げることなく使用できます。
Xシリーズは、産業用および民生用アプリケーション向けの過電圧保護部品の包括的なラインナップに拡大しています。PSpice用のシミュレーションモデルも利用可能です。
特徴とアプリケーション
主な用途
過渡過電圧保護対象:
- 車載バッテリーライン
- エンジンマネジメントシステム
- 電子制御ユニット(ECU)
- エアバッグ、ABS、ESPなど
主な特長と利点
- IEC 61000-4-2に準拠した最大30kVの信頼性の高いESD保護
- ISO 7637-2/16750-2 に準拠した自動車パルスに対応
- ロードダンプおよびジャンプスタート保護
- 低リーク電流
- AEC-Q200 準拠(X1シリーズ)
- +125°Cまで温度ディレーティングなし(X1シリーズは+150°Cまで)
- 高耐久性
- 安定した保護レベル
主要データ
製品名 | 最大許容回路電圧 VRMS [V] | バリスタ電圧 VV (1 mA, +25 °C) | 最大サージ電流 Isurge,max [A] (8/20 μs) | 外形寸法[mm] |
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B72500X1250L060 | 25 | 51.9 … 70.1 | 5 | 1.6 x 0.8 x 0.9 |
B72510X1140S162 | 14 | 22.0 … 27.0 | 120 | 2.0 x 1.25 x 1.4 |
B72520X1300K062 | 30 | 42.3 … 51.7 | 200 | 3.2 x 1.6 x 1.7 |
B72530X1140S162 | 14 | 22.0 … 27.0 | 400 | 3.2 x 2.5 x 1.7 |
B72530X1250K062 | 25 | 35.1 … 42.9 | 300 | 3.2 x 2.5 x 1.7 |
製品の詳細情報はhttps://www.tdk-electronics.tdk.com/ja/CTVS_Xで参照できます。