2025年 社長年頭所感

2025/01/06  トクヤマ 

2025年 年頭所感

2025年01月06日

株式会社トクヤマ

代表取締役 社長執行役員

横田 浩

2025年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2024年は、コロナ禍から解放され安心な年をという願いもむなしく、能登半島地震やその救援物資を運ぶ海上保安庁の航空機と民間機が激突する痛ましい事故で幕を開けました。歴史的な円安、観測史上最高の猛暑、国内外で現政権への逆風など、まさに激動の一年となりました。そうした中で、パリオリンピックでの日本選手やDodgers大谷選手の活躍に、心救われた方も多かったでしょう。
昨今の日本を取り巻く経済環境は、資源高・円安によるコストプッシュインフレの一方で、個人消費は力強さを欠き、景気回復とは言えない状況です。また、外需は中国経済の減速により停滞感が強く、2025年は第二次トランプ政権の政策次第で、より一層不透明感が増すことが懸念されます。

こうした状況にあって、今年は中期経営計画2025(以下、現中計)の最終年度を迎えます。目標売上高4000億円、営業利益450億円の必達に向け、最大限の取り組みを行います。全体的に概ね計画通りで進捗しており、積極的に投資してきた電子先端材料やライフサイエンスの歯科器材事業が需要を確実に取り込むことで、目標の達成が可能な水準と判断しています。
今年のもう一つのイベントは次期中期経営計画の策定です。現中計で示している2030年の「ありたい姿」の実現に向けて諸施策を具体化することとなります。現中計に引き続き、①事業ポートフォリオの転換 ②地球温暖化防止への貢献 ③サステナビリティ経営 が中心課題になります。価値創造型企業として事業ポートフォリオの転換を果たし、新しい会社に生まれ変わらなければその先の将来構想に繋がりません。顧客価値を創造し続け、事業ポートフォリオの転換を実現するために、優れたマーケティング・研究開発・オペレーション力を兼ね備えたモノづくりが不可欠です。

これらを実行するのは、トクヤマグループで働く我々自身です。常に面白そうなことに好奇心を持ち、そこからヒントを得て改善・改革活動に取り組むことが重要です。新たなアイデアを着想し、実現に向けチャレンジすることに「やりがい」を感じ、そのプロセスを通じて自らの成長に喜びを見出して、エンゲージメントの高い集団へと進化しなければ、会社の未来はありません。現状維持が最善だと思うならば、会社は確実に衰退の道を辿ることになるでしょう。拡大が展望できない日本市場を主戦場とするのか、高い志を持って拡大する世界市場に目を向けて歩みだすのか、一人一人の意志が問われています。
ぜひ今一度、初心に帰って瑞瑞しい心(unlearn)で仕事に前向きに取り組み、「もっと未来の人のために」を実行する一年にしていきましょう。

以上

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