2025 年 1 月 6 日
山陽特殊製鋼株式会社
2025 年 社長年頭挨拶(要旨)について
山陽特殊製鋼株式会社(社長 宮本勝弘、本社 兵庫県姫路市)は、2025 年 1 月 6 日(月)に始業式を挙行いたしました。始業式における社長挨拶の内容(要旨)は以下のとおりです。
昨年を振り返りますと、まず思い浮かぶのは、能登半島地震や記録的な猛暑と豪雨により、日本各地で多大なる被害が生じたことです。被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
足元のわが国経済は、緩やかな回復が続くことが期待されているが、海外ではドイツ経済のさらなる悪化懸念の広がりによる欧州景気の停滞感の強まりや、中国での不動産市場低迷の長期化、米国次期大統領による経済・外交政策への影響も懸念されている。
特殊鋼業界では、産業機械向けの需要回復が遅れているものの、全体としては緩やかな回復が期待されるが、マーケットの構造変化に目を向けておく必要がある。現在、中国の過剰生産や安値輸出の影響が、アジアを中心に世界各国に波及する憂慮すべき状況にあるとともに、海外市場では現地材活用による地産地消化が進展しており、鋼材輸出の伸びは期待できない。加えて、自動車業界ではEV化の進展により日系自動車メーカーが苦戦を強いられる市場もでてきているなど、当社を取り巻くサプライチェーン全体が大きく変化しつつある。
当社グループを取り巻く環境が厳しさを増している中、できる限りの数量確保を進めるとともに販売価格改定とあらゆるコストダウンに取り組むことで、マージンの維持・拡大を図っていく必要がある。加えて、海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略の推進に向けて、日本製鉄グループとの連携をさらに強化し、シナジー効果を最大限に追求していく必要がある。
ここで、1年の始まりにあたって皆さんにお願いしたい3つのことをお話しする。
まずは安全と健康。今年は総合完全無災害の達成に向けて、『「誰もが知っている」、「誰もが守れる」約束事を「誰にも出来ない」ほど、徹底して守り抜き「誰もが目指す」完全無災害の達成』をスローガンとした。このもとで、「凡事徹底 9 項目の確実な遵守及びこれに伴う安全事案発生時の徹底した全社共有化」、「ヒューマンエラーが発生しても労働災害に直結しない作業方法や設備改善の推進」、「職場コミュニケーションの推進」の取り組みを推進し、着実に職場や個々人の安全力を向上させていただきたい。また、心身ともに健康であるためには、日々の積み重ねが大事である。当社で実施している禁煙への取り組み、ウォーキングイベントや健康チェックイベント等への参加を通じ、皆さん自身に合った健康管理方法を見つけ、習慣づけ、健康維持に努めていただきたい
つぎに、困難な課題に果敢にチャレンジすること。当社グループのビジネスは、急速にグローバル化しており、グローバルに活躍できる人材の育成が急務となっている。また、カーボンニュートラルに加えてダイバーシティや健康経営などの人的資本戦略の取り組み、人権の尊重、ガバナンスのさらなる強化などにも力を入れていかなければならない。新しい課題が次々と出てくる一方で、人材確保は困難になってきている。採用強化や人材定着・組織活性化に一層注力するとともに、DXを活用した業務の改革・効率化によって無駄な仕事をなくし、個々人の生産性を高めることが求められている。日々の進化なくしては、変化する社会のニーズに対応することはできず会社は衰退する。“不易流行”を念頭に置き、社会のニーズの変化に対応していくことが重要である。いずれの課題もハードルは高く、容易にクリアできるものではないが、果敢にチャレンジしつづけていただきたい。
3つ目は、働きやすい環境を実現すること。働くことへの価値観が多様化するなか、働きがいを高め、当社で働くことに誇りを感じる職場風土の醸成は重要な課題である。引き続き、「あいさつ運動」、「さん付け運動」などにより、普段からも階層や組織の分け隔てなく社内のコミュニケーションを促進して対話を深め、全ての社員が働きやすく、やりがいを持てる職場づくりを進めていただきたい。
最後に、皆さんならびにご家族にとっても素晴らしい一年となることを祈念し、年頭のあいさつとする。 ご安全に!
山陽特殊製鋼株式会社
代表取締役社長 宮本 勝弘
【お問い合わせ先 : 山陽特殊製鋼株式会社 総務部広報グループ(TEL 079-235?6002)】