防衛大臣記者会見 - 北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の中谷防衛大臣臨時会見 1 発表事項 2 質疑応答

2025/05/08  防衛省 

防衛大臣臨時記者会見

日時
令和7年5月8日(木)10:49~10:56
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の中谷防衛大臣臨時会見

1 発表事項

北朝鮮は本日8時台から9時台にかけまして、北朝鮮東岸付近から、複数発の弾道ミサイルを、北東方向に向けて発射をいたしました。詳細については、現在、日米韓で緊密に連携をして分析中でありますが、発射された弾道ミサイルのうちの1発は、本日9時20分頃発射をされ、高度約100km程度で、約800km程度飛翔しまして、落下したのは朝鮮半島東の日本海であり、そして我が国の排他的経済水域(EEZ)外であると推定をいたしております。また、当該弾道ミサイルは変則軌道で飛翔した可能性がありまして、引き続き分析中であります。政府から、付近を航行する船舶や航空機への情報提供を行ったところ、現時点において被害報告等の情報は確認をされておりません。総理につきましては、本件について直ちに報告を行いまして、総理から3点、まず情報収集・分析に全力を挙げて、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うということ、第2に、航空機、船舶等の安全確認を徹底をするということ、第3に不測の事態に備え、万全の態勢をとること、以上3点についての指示がありました。防衛省におきましては、総理指示を受けまして、私がまず米国、韓国と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げるということ、そして不測の事態の発生に備えて、引き続き、警戒監視に万全を期すること、以上2点について指示を出しました。これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含めまして、一連の北朝鮮の行動は、我が国及び地域、そして国際社会の平和と安全を脅かすものであります。また、このような弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反をしておりまして、国民の安全に関わる重大な問題であります。我が国としましては、北朝鮮に対して厳重に抗議をし、強く非難をいたしました。国民の生命・財産を守り抜くためには、引き続き、米国や韓国等とも連携をいたしまして、この情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げるとともに、今後追加して公表すべき情報を入手した場合には、速やかに発表するということにいたしております。

2 質疑応答

記者:
先ほど、北朝鮮に抗議したということですが、どのようなルートを使っているか、北京とか、そういうのが分かるものがありますでしょうか。

大臣:
これにつきましては、我が国としては大使館ルートを通じて厳重に抗議をして、強く非難したということです。

記者:
今、9時20分の1発について御説明ありましたが、それ以外のミサイルについても飛翔高度や距離、落下地点など、情報がありましたらお願いします。

大臣:
これ以外の弾道ミサイルの飛翔の詳細も含めまして、現在、分析中であります。これ以上の詳細につきましては、また後ほど、お話をさせていただきます。

記者:
今の質問と関連して、9時20分の発射以外のミサイルも全て既に落下したとみられるということでよろしいでしょうか。

大臣:
現在、分析中であります。これはやはり、我が国だけの情報ではなくて、やはり米国、そして韓国等との情報もありますので、緊密に連携しながら、必要な情報の収集・分析に努めているところでありますが、一般にこのミサイル発射については、どのようなタイミング、形で発表するかは政府が把握している事実関係や、我が国の安全に及ぼす影響などを総合的に勘案して判断をしているところでございます。現在、ミサイルはすべて落下していると推定しております。

記者:
日本政府として把握している、今年に入った北朝鮮のミサイル発射回数が分かれば教えてください。

大臣:
北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、今年2回、少なくとも3発、発射されています。

記者:
朝方の韓国軍の方からも弾道ミサイルの発射の発表もございましたけれども、今回の防衛省の発表されたミサイルとの関連性というのはどのように分析されているのでしょうか、教えてください。

大臣:
政府としては、アメリカ、韓国等と連携しながらですね、この情報について、収集・分析を努めているところでありますので、それぞれ各国が把握してですね、発表しているわけでありますが、我が国としましては、そういった他国との情報等も確認をしてですね、総合的に勘案した上で判断しているということであります。我が国の発表は、そんなに韓国と違ったものはございません。

以上