次世代型複合快適機能素材「CARAT X」を開発[帝人フロンティア]

2025/12/03  帝人フロンティア 株式会社 

2025 年 12 月 3 日
帝人フロンティア株式会社

優れた肌面ドライ機能とさまざまなクーリング機能を併せ持つ
次世代型複合快適機能素材「CARAT X」を開発[帝人フロンティア]

帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市北区、社長:平田 恭成)は、肌側にポリエステル撥水糸を用いることで肌面のドライ感を保つ特殊織編素材「トリプルドライ カラット」の表側に、特殊な芯鞘型の高濃度 FD(*1)コンジュゲート原糸を配置することで、肌面のドライ機能に加え、遮熱性、UV カット性、防透性、汗ジミ低減効果などのさまざまな機能を有する次世代型複合快適機能素材「CARAT(カラット) X」を開発しました。

帝人フロンティアは、「カラット X」を 2027 年春夏の国内および海外のスポーツ・アウトドア向けの重点プロモート素材と位置付けて拡販を図っていきます。

(*1)FD(フルダル):酸化チタンを多く含む繊維で、光の乱反射・散乱特性により、紫外線や可視光線の透過を防ぐ作用を有する。

1.開発の背景

(1)近年の気温上昇の影響により、スポーツ・アウトドアウエア市場では、汗のべたつきを防止する汗処理機能や、UV カット・遮熱などのクーリング機能を有する素材開発の要望が高まっています。また、着用シーンの多様化や見た目への意識の高まりもあり、一般消費者に加えアスリート層からも、汗ジミが目立ちにくい、透けにくいといった機能性を兼ね備えたウエアが求められています。

(2)このような需要に応えるため、帝人フロンティアは、芯鞘型コンジュゲート紡糸技術と特殊糸加工技術を用いて、光の透過を抑え紫外線や熱を遮るとともに、柔らかさや優れた風合いなども実現する芯鞘型高濃度 FD コンジュゲートの高捲縮仮撚り糸を開発しました。

(3)この特殊な芯鞘型の高濃度 FD コンジュゲート原糸を、特殊織編素材「トリプルドライ カラット」の表側に配置し、緻密な表面や嵩高さをもった構造体とすることで、優れた肌面ドライ機能に加えて、遮熱性、UV カット性、防透性、汗ジミ低減効果などを発揮する、次世代型複合快適機能素材「カラットX」を開発しました。

2.「カラットX」の特長

(1)肌面ドライ機能

肌側層に撥水タイプと吸水タイプのポリエステル原糸を最適に配置した特殊構造体により、素早く汗を吸収して生地の表面層へ拡散させるとともに、吸い込んだ汗が肌面に戻ることを防ぐことで、肌にべとつかず着用快適性を保ちます。

(2)UV カット性、遮熱性、防透性

生地の表面に酸化チタンを多く含む芯鞘型高濃度 FD コンジュゲート原糸を配置しているため、光の透過を抑え紫外線や熱を遮るとともに、透け感を抑えます。(*2)

(3)汗ジミ低減効果

発汗時においても、生地表面に芯鞘型高濃度 FD コンジュゲート原糸を配置していることにより、生地表面の濡れている部分と乾いている部分で可視光に対する反射率の差を小さくできることから汗ジミ低減効果を発揮します。(*3)

(*2)(*3)生地設計により、機能性は異なります。

(4)環境対応

PFAS(有機フッ素化合物)フリーの素材を使用しています。

3.「カラットX」の技術概要

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.teijin.co.jp/news/2025/12/03/20251203_01.pdf

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