先制医療における免疫細胞治療の有用性確認に向けた新たな臨床研究の開始

2026/03/02  株式会社 メディネット 

2026 年 3 月 2 日
株 式 会 社 メ デ ィ ネ ッ ト

先制医療における免疫細胞治療の有用性確認に向けた
新たな臨床研究の開始


当社は、病気の発症前に予測・介入する先制医療の実現に向け、これまでの臨床研究において確認された免疫細胞投与による免疫パラメータへの影響を踏まえ、免疫細胞の複数回投与による効果の検証に加え、がんリスク、腸内細菌叢、栄養状態およびストレス等との関連性を評価することを目的として、複数企業と共同で免疫細胞治療の有用性を確認する新たな臨床研究ⅰを開始しましたので、お知らせいたします。

先制医療とは「病気の発症前にそれを予測し、 あらかじめ予防的な治療を行うことにより 病気の発症を阻止或いは遅らせるための医療行為」と定義されています。先制医療が実現できれば,高齢化に伴い高騰する医療費・介護費の抑制に加え,健康寿命の延長も期待できます。

当社は、これまで医療法人社団滉志会と、がんリスク要因を有する被験者を対象として先制医療における免疫細胞治療に関する臨床研究を実施し、免疫細胞治療が免疫パラメーター(免疫細胞の種類やその数)にどのような影響を及ぼすのかを探索的に検討してまいりました。

免疫細胞単回投与後の短期的及び長期的な免疫パラメータの変動を探索的に検討した結果、投与した免疫細胞だけでなく血中の種々の免疫細胞数が投与翌日から投与後1~2週間後まで増加した後、増加と減少を繰り返し投与前の状態に戻るということを確認致しました。

この結果を受けて、免疫細胞の増加が更に持続することを期待し、がんリスクの高い被験者に対する免疫細胞を複数回投与する新たな臨床研究を行うことと致しました。

今回、臨床研究の被験者、がんリスクの高い方の選定は、プリベントメディカル株式会社が提供しているALA-PDS検査を用いて行います。また、免疫細胞投与前後でのALA-PDS検査結果への影響についてプリベントメディカル株式会社と共同で実施します。

また、今回の臨床研究での新たな取り組みとして、近年、新しい様々な健康に関する検査法が開発されていることから、免疫細胞を投与した際の免疫パラメータに対する影響を検討するだけではなく、ヒトの免疫状態と関係があると考えられる腸内細菌叢、栄養状態及びストレスへの影響についても探索的に検討いたします。

腸内細菌叢の評価については、シンバイオシス・ソリューションズ株式会社、ストレス等の評価については株式会社ココロミル、栄養状態に関する評価についてはグリーンメチル株式会社、それぞれが所有する技術を用いて実施する予定です。

さらに、当社で研究開発を進めている血液中の自己抗体高感度検出技術MUSCAT-Assayについても実施し、免疫細胞治療と自己抗体との関係を検討し、これらの得られた結果に基づき、当社の免疫細胞治療の有用性に関するエビデンスを拡充したいと考えております。

当社は本研究で得られた先制医療における免疫細胞治療を実施した際の体内の免疫変動が、がんリスク、腸内細菌叢、栄養状態およびストレス等にどのような臨床的な影響をもたらすかを確認し、先制医療における免疫細胞療法の有用性を確立したいと考えています。さらに本研究で明らかになった評価指標は再生医療等製品の開発において、被験者の選択基準の決定や有効性及び安全性の評価に利用できるとともに、協力会社等との新たなビジネス展開にもつながることも期待しております。

なお、本件が2026年9月期の当社業績に与える影響は軽微であります。

以上

ⅰhttps://jrct.mhlw.go.jp/latest-detail/jRCTc030250451

1.プリベントメディカル株式会社

同社は、“がんの早期発見・予防”をサステナブルに支える予防医療企業です。自宅での簡便ながんリスク評価(5-ALA 尿検査)を中心に、会員向けのメディカルクラブ「まも~る」で継続支援を提供しています。保険会社や企業との連携で、検診へのアクセスを広げ、がん予防の社会インフラ構築を目指 し て い ま す 。 今 回 、 同 社 が 提 供 す る ALA-PDS ( ( ALA-Photo-Dynamic Screening ) ) 検 査 は 、5-ALAを用いた尿の検査であり、がんの生物学的特性を利用し、5-アミノレブリン酸(5-ALA又はALA)の代謝変化を用いてがんのリスクをスクリーニングするために用いられる手法です。スクリーニングは診断など疾患を特定するものではなく、健康状態の確認につき、より精密な検査等を実施するかどうかの目安として利用される技術です。

2.シンバイオシス・ソリューションズ株式会社

同社は、東京都千代田区に拠点を置く腸内細菌叢解析のリーディングカンパニーです。「『医食同源』を科学する」というビジョンのもと、日本最大級規模の腸内細菌叢データベースと独自のデータマイニング技術を活用し、腸内環境と疾病との関連を解析・研究しています。検査サービス(医療機関向け・個人向け)、受託研究・検査、臨床研究機関・企業との共同研究といったビジネスモデルにより、食品・医療・研究のクロスオーバー領域で先端価値を提供しています。今回の腸内細菌叢の評価は、同社の独自のデータベースを活用して免疫との関係性を評価いたします。

3.株式会社ココロミル

同社は、東京都新宿を拠点とするヘルスケアテック企業です。「病気で後悔しない社会へ」をミッションに、自宅で簡便に“心電図+ストレス・睡眠質”が測定できる「ホーム心臓ドック®」をはじめ、医療機関向けの使い捨てホルター心電計「eclat(エクラ)」など、“見えにくい心臓リスク”を可視化・早期発見へと導く革新的サービスを提供しています。今回のストレス評価は、心電図を用いて脈拍や自律神経を解析して得られる客観的なデータにより、本人のストレス状態の把握を可能にします。

【ウェアラブル心電計(duranta)について】

国内22の大学病院で活用されているウェアラブル心電計durantaを用いて心電図解析を行い、 ココロの状態を可視化します

4.株式会社グリーンメチル

分子栄養学・精密医療・機能性医学の知見を基盤に、生体データを統合的に解析・活用するヘルステック企業です。医療・ヘルスケア領域で培った解析ロジックとレポート生成技術を応用し、主力事業として企業向け組織変革プログラム「ヘルスフォーカスプログラム」を提供しています。同プログラムでは、生化学データと認知・脳機能データを掛け合わせ、組織パフォーマンスや経営層・リーダー層の意思決定力を科学的に可視化・向上させます。 加えて、自由診療の再現性と標準化を支援する診療支援SaaS「メディテックハブ」の開発・運営を通じ、医療とビジネスの両領域における持続的な価値創出に取り組んでいます。

5.MUSCAT-Assay

岡山大学学術研究院ヘルスシステム統合科学学域の二見淳一郎教授が開発された血液中の自己抗体を高感度で検出する技術です。抗原となる全長がん抗原たんぱく質などは凝集しやすい性質を持っているため、可溶化技術(S‐カチオン化法)により高純度な自己抗原を調整し、これを蛍光性磁気ビーズに固定化することで、一度に100種類以上の血液中の自己抗体量を高感度で検出することができます。血液中に存在する自己抗体を網羅的に調べることにより、免疫治療の効果を早期に判定することができる等の可能性が示唆されています。

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