防衛大臣臨時記者会見
- 日時
- 令和8年5月30日(土)12:38~12:46(現地時間)
- 場所
- シャングリラホテル
- 備考
- ベトナム国家主席表敬、シャングリラ会合第1セッション参加、日豪ニュージーランド、日英、日ニュージーランド防衛相会談後の小泉防衛大臣臨時会見
動画版
1 発表事項
昨晩、ベトナムのトー・ラム共産党書記長兼国家主席への表敬訪問を行いました。トー・ラム書記長からは、二国間の信頼関係を基に、安全保障関係を強化し、地域の平和と安定に貢献することは極めて重要であるとの認識が示され、今月上旬の日越首脳会談では、高市総理と有意義な議論を行い、安全保障面を含む幅広い分野での強化をしていくことで一致したとのお話がありました。私からは、ベトナム新指導部の発足への祝意を述べるとともに、こうした首脳間の政治的信頼の基に、防衛当局間での連携強化に尽力していきたい旨を述べました。我が国の防衛装備移転制度の改正について御説明をし、防衛装備・技術協力は地域の平和と安定を確保する上で特に重要であり、日・ベトナム間の防衛協力を一層強化することで一致しました。また、ザン国防大臣との間で、私とザン大臣のリーダーシップの下、装備移転に係るワーキンググループにおいて、今まで以上にスピード感を持って、具体的な議論を進め、その成果を両首脳に報告することで一致しました。続いて今朝、オーストラリアのマールズ副首相兼国防大臣、ニュージーランドのぺンク国防大臣とともに、初めてとなる日豪ニュージーランド防衛相会談を実施しました。同会談では、地域が直面する現下の課題について、率直な意見交換を行いました。また、「もがみ」型護衛艦「くまの」が、オーストラリアとニュージーランドに寄港し、共同訓練など両海軍との連携を強化する活動を行ったことを歓迎しました。その上で、ニュージーランド政府が「もがみ」型護衛艦の能力向上型を「アンザック」級フリゲートの後継艦の候補の一つとして発表したことを歓迎しました。そして私から、仮にニュージーランドが「もがみ」型護衛艦の能力向上型を選定すれば、3か国間の相互運用性と相互互換性の向上につながり、地域の平和と安定に大きく資する旨述べました。次にシャングリラ会合の第1セッションにおいて、アメリカのヘグセス戦争長官のスピーチを聞きました。まず、最も重要なことは、中東情勢が注目を集める中で、ヘグセス長官がシャングリラ会合に来てスピーチを行ったという事実だと思います。これはアメリカがインド太平洋を重視していることを強く明確に示すものです。さらに、ヘグセス長官スピーチのQ&Aセッションでは、私が質問をさせていただきましたが、インド太平洋地域へのアメリカへのコミットメントについて、関与について力強いメッセージをヘグセス長官から聞くことができたことは、地域全体にとっても前向きなことにつながったと思っております。続いて、イギリスのヒーリー国防大臣との間で日英防衛相会談を実施しました。会談では、本年5月のイギリス哨戒艦「スペイ」の日本寄港を含め、日英のアセットの往来や共同訓練が継続していることを歓迎するとともに、GCAPを含む日英防衛協力の更なる強化に向けて、引き続き、緊密に連携していくことを確認しました。そして先ほど、ニュージーランドのぺンク国防大臣との間で、対面では初めてとなる日ニュージーランド防衛相会談を実施しました。朝の3か国の防衛大臣会談に引き続き、「アンザック」級フリゲートの後継艦について議論をし、私から今後も情報提供をはじめとして緊密に連携していく旨お伝えしました。また、地域情勢についての認識をあわせる上での有意義な意見交換、そして、太平洋島嶼国との協力や共同訓練等を通じて、引き続き、緊密に連携していくことで一致しました。そして今日、この後の時間は、日米防衛相会談と日韓防衛相会談を行う予定です。今回7回目となる、ヘグセス長官との日米防衛相会談では、同盟の抑止力・対処力の一層の強化に向けた、突っ込んだ議論を行います。5回目となる、アン長官との日韓防衛相会談では、現下の地域情勢や日韓防衛協力・交流について議論を行い、日韓、日米韓防衛協力を引き続き、推進していく意思を改めて確認したいと思います。現在、インド太平洋地域が厳しい試練に直面しているとの認識の下、活発な意見交換を行いたいと思います。冒頭は以上です。
2 質疑応答
記者:
日豪ニュージーランド防衛相会談について伺います。大臣の冒頭でもありましたけれども、ニュージーランドが「もがみ」型を後継フリゲート艦の候補に選びました。会談では、日本、オーストラリア、ニュージーランドからそれぞれどのような御発言があったのか、また、輸出や今後の協議の進め方について、どのようなやり取りがあったのかを改めて伺います。また、日・豪・ニュージーランド3か国で初めての枠組みということで、この協議の意義をあわせて教えてください。また、ニュージーランドとは、防衛装備品・技術移転協定の締結に向けた議論があったかどうかについてもお伺いできればと思います。
大臣:
今回初めて日・オーストラリア・ニュージーランドの3か国による防衛相会談を実施し、大変有意義な議論を行うことができました。会談では、まずニュージーランド政府が「アンザック」級フリゲートの後継艦の候補の一つとして、「もがみ」型護衛艦の能力向上型を発表したことに歓迎の意を述べました。その上で、私から仮にニュージーランドが「もがみ」型を選定すれば、日・ニュージーランドの防衛協力の深化につながることはもちろんのこと、海上自衛隊だけではなく、オーストラリア海軍を含む3か国間の相互運用性と相互互換性の向上につながる可能性があると伝達をしたところです。さらに、ニュージーランド政府に対して必要な情報提供を行うとともに、オーストラリア政府とも連携しながら、積極的に対応していく考えを伝えました。オーストラリアは、価値観と戦略目標を共有する同志国連携の中核であり、このオーストラリアの同盟国であるニュージーランドと3か国会談を行った意義は極めて大きいと考えています。具体的には、防衛装備品に関する協力に加え、相互のアセット派遣や共同訓練などを通じて、一層3か国での連携を強化する契機であり、これにより、地域の平和と安定に大きく資するものと考えています。また、最後にお尋ねのあった、ニュージーランドとの防衛装備品・技術移転協定に関するお尋ねでありますが、これは協定の締結に向けて前向きに議論を進めていきたいというふうに思います。これについては、今後しっかり外交当局とも連携をして検討していきます。
記者:
日豪ニュージーランド会談の関連で伺います。中国軍の活動が西太平洋や南半球にまで広がる中、3か国による会談では、中国情勢についてはどのような認識を共有したのでしょうか。また、ニュージーランドやフィリピンなど同志国への防衛装備品の輸出を通じて、日本として、インド太平洋地域の抑止力強化にどのような役割を果たしていくお考えでしょうか。
大臣:
今回初めてとなる日・オーストラリア・ニュージーランドの3か国会談において、インド太平洋地域の安全保障環境について率直に議論する中で、中国についても議論しました。これ以上の詳細については、先方との関係もあることからお答えできませんが、もちろん地域情勢について、日本とニュージーランドの間でもバイでやったというのも含めて、今後も地域情勢についての認識というのは、緊密に意見交換、また情報共有をしたいと考えています。また、防衛装備品輸出を通じたインド太平洋地域の抑止力の強化については、決して新たな戦争を起こさせない、そのための抑止力と対処力を地域全体で広げていくため、同盟国・同志国との連携強化といった観点から、意義のある防衛装備移転を進めていく考えですし、明日、私はスピーチを行いますが、その中でもこの点については触れる考えです。
以上