NISTEP講演会「研究者のウェルビーイングと研究文化」講演資料を公開しました(6/17)
2026年6月17日(水)
文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、2026年(令和8年)3月26日(木)に開催したNISTEP講演会「科学技術・学術政策における研究者のウェルビーイングと研究文化」(第2回ウェルビーイング神経政策科学研究会)の講演資料・関連資料を公開しました。立命館大学・定藤規弘教授の招待講演と、NISTEPからの報告の内容を、下記からご覧いただけます。
■ 背景・目的
研究エコシステムを「人」の視点から支えるうえで、研究者のウェルビーイング(well-being:心身・社会的に良好で、いきいきと生きられている状態)という視座が重要になっています。NISTEPにて2025年にウェルビーイング神経政策科学研究会が発足し、その一連の流れのなかで、2026年2月に研究文化チームが発足、2026年4月にはウェルビーイング・研究文化チームへと名称を改めました。
本チームの取組は、第7期科学技術・イノベーション基本計画(2026~2030年度)が掲げる「科学の再興」のもとで進められています。研究投資(入口)と論文(出口)の“間”にあって見えにくい研究文化に光を当て、これを可視化・定量化・定性化することを目指しています。具体的には、研究者を対象とした、ウェルビーイングと研究文化に関する国内外でも先例の乏しい全国調査の実施に向けて、研究に携わる人たちとの丁寧な対話を重ねるとともに、研究者の持続的幸福と創造性を育む研究文化を、政策の視点から捉える研究を進めています。
こうした取組を通じて、社会における健全で生産的な研究文化を涵養するための新しい研究評価ツール・プロセスを開発・検証します。そして、研究者のウェルビーイングを「福利厚生」ではなく、成果(アウトプット)に先んじて動く先行指標(leading indicator)・未来への資本として捉え直すことを目指します。あわせて、研究者の主観的経験と研究文化の質を把握する、多元的な理論と指標の設計に取り組んでいきます。
■ 取組の概要
本講演会では、立命館大学の定藤規弘教授が招待講演「研究者のwell-beingについて」を行いました。NISTEPからは、酒井朋子 主任研究官が、ウェルビーイング神経政策科学研究会の取組と、今年度(令和8年度)に実施を予定している研究者を対象としたウェルビーイングと研究文化に関する全国調査の設計について報告しました。あわせて、林和弘 上席フェローをコメンテーターに、参加者との議論を行いました。
当日は約110名の皆様にご参加くださり、活発な質疑応答と議論が行われました。ご参加くださった皆様に厚く御礼申し上げます。
招待講演「研究者のwell-beingについて」の発表資料より
報告「研究者のウェルビーイングと研究文化の可視化に向けて:全国調査の設計と国際的展望」より
■ 公開資料
■ 国際的な動向(参考)
研究文化と研究者のウェルビーイングは、国際的にも政策上の関心が高まっています。経済協力開発機構(OECD)は、研究評価のあり方(研究文化)に関する政策ブリーフ「より良い科学のための研究評価改革(Reforming research assessment for better science)」(2026年)や、「主観的ウェルビーイング測定に関するOECDガイドライン(2025年改訂版)」を公表しており、両分野で各国・国際機関の取組が進められています。
■ 今後の展開・意義
NISTEPは、今年度(令和8年度)の研究者を対象とした全国調査の実施と報告に向けて、研究を進めてまいります。研究者のウェルビーイングを政策のエビデンスとして可視化する取組を、国際的な動向も踏まえて深めてまいります。
関連資料
問合せ先
科学技術・学術政策研究所 ウェルビーイング・研究文化チーム(担当:林・酒井)
Tel:03-5253-4111(内線 7400)
Eメール:d-unit[at]nistep.go.jp