日本初 次世代燃料「リニューアブルディーゼル」を使用した「ふるさと ふかや・渋沢学」フォーラムでの自動運転バスの走行について

2024/11/12  埼玉工業大学 


写真は左から、埼玉ガス・唐橋社長、埼玉工業大学・内山学長、深谷市・小島市長、INPEX JAPAN・宮永社長、深谷観光バス・高田社長

埼玉県深谷市(市長:小島進、以下、深谷市)、埼玉工業大学(学長:内山俊一、本部:埼玉県深谷市)、株式会社INPEX(本社:東京都港区、代表取締役社長:上田隆之、以下「INPEX」)の100パーセント子会社である株式会社INPEX JAPAN(本社:東京都港区、代表取締役社長:杉山広巳、宮永勝、以下「INPEX JAPAN」)は、本日、深谷市内にて開催された「ふるさと ふかや・渋沢学」フォーラムに参加し、深谷市民文化会館周辺の公道を利用した約1.7キロメートルの特設コースで深谷市内の児童・学生等を乗せて、リニューアブルディーゼル※1(Renewable Diesel、以下RD)を燃料とした自動運転バスの体験試乗会を協働で実施いたしましたのでお知らせします。RDを使用した自動運転バスの走行は日本初の試みとなります。

※1 今回使用したRDはINPEXグループと協業体制を構築する伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井敬太)が、世界最大のリニューアブル燃料メーカーであるNeste OYJグループ(本社:フィンランド、CEO:Heikki Malinen)から調達し、伊藤忠エネクス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長CEO:吉田朋史)がINPEX JAPANに供給したものです。

本試みは、「ふるさと ふかや・渋沢学」フォーラムの取り組みに賛同する埼玉工業大学と、深谷市、埼玉ガスおよびINPEXが2024年4月16日に締結した地域活性化に関する包括連携協定※2の連携によって実現しました。
※2 深谷市、埼玉ガス株式会社との地域活性化に関する包括連携協定の締結について:
https://www.inpex.co.jp/news/2024/20240416.html

本試みで使用したRDは、再生可能資源由来のディーゼル燃料です。食品競合の無い廃食油や動物油等を原料として製造され、ライフサイクルアセスメントベースでの温室効果ガス排出量が、石油由来軽油比約90パーセントの削減を実現できます。
RDは主に輸送用トラック・バス等で使用され、ドロップイン燃料として既存の車両・給油関連施設をそのままに利用開始することが可能であり、既に欧米を中心に広く流通実績があります。脱炭素施策に係る導入コストを最小限に抑え、GHG排出量削減にも大きく貢献できる次世代リニューアブル燃料として、今後各分野でのさらなる利用拡大が期待されます。

深谷市では、ふるさとにふれ、ふるさとを理解し、誇りに思う心や態度を育む「ふるさと教育」の一環として、郷土の偉人・渋沢栄一翁の「立志と忠恕」の精神を育み、地域社会の担い手となる子供たちを育成するため、「ふるさと ふかや・渋沢学」を推進しています。

「ふるさと ふかや・渋沢学」フォーラムは、栄一翁の精神を学んだ子供たちの発表や展示等を行うことで各学校等での現在の取組を共有し、「ふるさと ふかや・渋沢学」の一層の充実を図るものです。
埼玉工業大学は、「ふるさと ふかや・渋沢学」フォーラム及び、深谷市、埼玉ガスおよびINPEXによる包括連携協定に賛同し、供給されたRDを使用し自動運転バスを運行します。この試みが、将来の深谷市を担う子供たちに対し、普段直接触れる事が難しいカーボンニュートラルと自動運転技術について、単なる机上ではなく実体験を通した学びの助けになればと考えております。また、今回の自動運転バスの運行は、深谷観光バス株式会社の協力により実現しております。

自動運転バスは、埼玉工業大学が開発した自動運転機能を後付けで搭載した、日野レインボーをベースとした自動運転の実証実験用車両です。埼玉県先端産業創造プロジェクトのスマートモビリティ実証補助金に2年連続採択され、また令和3年度には埼玉県デジタル技術活用製品開発費補助金に採択され、ジョイスティック車※3として架装された車両を、Autoware※4を基に開発した自動運転AIでコントロール出来る様にカスタマイズしました。AI による障害物認知(識別・分類)を強化、複数のライダーやカメラの画像情報よりディープラーニング(深層学習)で周囲環境を認識すると共に障害物を検出します。
※3「ジョイスティック車」株式会社ミクニライフ&オートから販売されている障がい者向け車両です。
※4「Autoware」は The Autoware Foundation の商標です。

INPEXグループは、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画 INPEX Vision@2022」において、経営環境の変化を踏まえつつ、2030年及び2050年に向けた当社の長期戦略の策定とともに、2022年から2024年までの3年間の中期経営計画を策定し、当面の具体的な取り組みと目標を示しております。天然ガスの卸供給先である都市ガス事業者の皆様と連携し、天然ガスの安定供給を継続するだけでなく、地方自治体の脱炭素化に向けたソリューションを提供することで、地域社会の課題解決に寄与する取り組みを推進してまいります。

今後も4者は協働して深谷市の地域活性化に向けた事業などを通じて地方創生のさらなる推進を図り、持続可能なまちづくりを目指してまいります。

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