国立研究開発法人理化学研究所(注1)と当社が共同開発し、2020年4月に試行的利用を、また2021年3月に共用(本格稼働)を開始したスーパーコンピュータ「富岳」は、世界のスーパーコンピュータに関するランキングの「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」および「Graph500」において10期連続の世界第1位を獲得しました。また、「TOP500」は第6位、「HPL-MxP」は第4位でした。
これらのランキングは、現在米国ジョージア州アトランタのアトランタ・ワールド・コングレス・センターおよびオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「SC24」において、11月19日付(日本時間11月20日)で発表されます。
「富岳」は、2020年4月の試行的利用を経て2021年3月に共用を開始して以来、ライフサイエンスや防災減災、エネルギー、ものづくり、基礎科学、社会経済などの幅広い分野において、社会実装レベルで様々な成果を創出し続けています。
一方当社は、「富岳」を実現した優れたテクノロジーをもとに、高性能、省電力に加え、信頼性と使いやすさを実現するArmアーキテクチャのCPU「FUJITSU-MONAKA(注2)」の開発を進めています。
当社は、2027年の「FUJITSU-MONAKA」の提供に向けて、パートナー各社との協業も推進しており、Super Micro Computer, Inc.とは、持続可能な社会の実現に向けて、同社の革新的な冷却技術と「FUJITSU-MONAKA」を組み合わせて環境負荷を低減した高性能かつ省電力なAIコンピューティングプラットフォームを開発していきます。また、Advanced Micro Devices, Inc.とは、同社のGPU技術とオープンなソフトウェアスタックを「FUJITSU-MONAKA」と組み合わせることで、大規模なAIワークロードの処理能力を向上させ、データセンターの消費電力削減による環境負荷軽減と、より多くの社会課題解決に貢献できるAI基盤の提供を目指しています。
資料1
プレスリリース
件名:スーパーコンピュータ「富岳」HPCGのランキング結果について
(
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/11/19-1.html)
資料2
プレスリリース
件名:世界初、スーパーコンピュータ「富岳」を用いてグラフ解析性能200 TeraTEPSを突破
(
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/11/18-1.html)
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
【注釈】
注1
国立研究開発法人理化学研究所:
本部 埼玉県和光市、理事長 五神 真
注2
FUJITSU-MONAKA:
最先端の2ナノメートルテクノロジーを採用した、Arm命令セットアーキテクチャに基づくプロセッサで、自社設計のマイクロアーキテクチャ、低電圧技術といった富士通独自技術活用により、高い電力性能を実現。また、OSSコミュニティ連携を通じた業界標準ソフトウェア対応により、性能を手軽に最大限活用できる環境構築を推進。FUJITSU-MONAKAに適用するこれらの新技術は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業の結果得られたものです。
【関連リンク】
・スーパーコンピュータ「富岳」完成、共用開始
(
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2021/03/9-1.html)
・スーパーコンピュータ「富岳」(富士通公開ページ)
(
https://www.fujitsu.com/jp/fugaku/)
・スーパーコンピュータ「富岳」で学習した大規模言語モデル「Fugaku-LLM」を公開
(
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/05/10.html)
・富士通とSupermicro、省電力高性能プロセッサや水冷技術によるグリーンなAIコンピューティングの提供に向け戦略的協業を開始(2024年10月3日プレスリリース)
(
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/10/3.html)
・富士通とAMD、AIのオープン化を加速するサステナブルなコンピューティング基盤の実現に向けて戦略的協業を開始(2024年11月1日プレスリリース)
(
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/11/1.html)
【当社のSDGsへの貢献について】
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。
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