都内と近郊に「書泉」「芳林堂書店」を展開する株式会社書泉が、2024年のベストセラーを独自に集計しましたのでお知らせします。(※集計期間は2023年12月1日~2024年11月30日)各社からさまざまなベストセラーランキングが既に発表されていますが、「趣味の本屋」「アタマオカシイ本屋」として独自路線をいく弊社のランキングはやはり、独特なラインナップとなりました。全体ランキングとともに、力を入れているジャンルのベスト5もまとめています。「まだこれは読んでいない!」「そもそも、その本を知らない!」というものも見つかるかもしれません。年末年始の読み物として是非ご覧ください。(書泉オンライン
https://shosen.tokyo/)
1. 総合売上ベスト10
売上ベスト10上位2冊は、昨年に引き続き弊社独占復刊企画から『鏡陥穽』『黒と愛』となりました。両作品ともに飛鳥部勝則さんの作品で、長らくファンの方に熱望されていた復刊でした。これからも「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」という復刊企画としてさまざまな分野で展開をしていく予定です。また、3位にランクインした『金魚の雪ちゃん~君がいた奇跡の10か月~』は、人気アクアリウム系YouTubeチャンネル『えみこのおうち』さんで再生回数600万回の金魚の雪ちゃんの本当にあったお話です。チャンネルでもご紹介いただいたこともあり、凄い勢いで予約が入った1冊でした。さらに弊社では定番で毎年多くの鉄道ファンの方に買っていただける『貨物時刻表』は今年もランクイン。イベント開催の多い書泉らしく写真集も3冊ランクインしています。
2. 総合販売数ベスト10
こちらは書籍の販売価格に関係なく 「より多くの冊数が売れたもの」をベスト10にしてみました。売上冊数ランキングでは世界的にも人気の『呪術廻戦』『ONE PIECE』がランクイン。しかし、その間を縫うように売上ベスト10にもあった『黒と愛』『鏡陥穽』『シャーロック・ホームズ家の料理読本』などが入ってきます。まだまだ「もう一度読みたい、手に入れたい」という作品はたくさんありますので、今後も多くの作品を出版社のみなさまと協力して世の中に送り出したいと考えています。さらに、「鉄道の書泉」ならではの時刻表が今年も2タイトルランクイン。『東武時刻表2024』は昨年の2023年版に続いて2年連続のベスト10入りです。
そして、今年は他ベストセラーデータでフィーチャーされる「文芸」「文庫」についても集計をしています。特に全国的なチャートと比べて独特なベスト5になっています。
■ 文芸書 ベスト5
「芳林堂書店と、10冊」企画によって復刊した飛鳥部勝則さんの書籍がトップ5を占めました。他の書店で販売していない作品故、書泉で買うしかない状況になっており、全国の需要が集中した結果です。2025年についに『堕天使拷問刑』が文庫化。新作の予定も告知されており、書泉でデータに現れている熱いファンがさらに全国に拡大し、次は大手書店や取次ランキングを席捲するでしょう!
■ 文庫 ベスト5
「書泉と、10冊」で復刊したホームズの傑作パスティーシュが最も販売数を伸ばしました。2位は飛鳥部勝則さんのデビュー作の文庫を復刊。自作の絵画を使った「図像学ミステリ」にちなんで作中の絵画を絵葉書のセットとして有償特典で同時販売しました。3位は唯一、独自企画がない作品がランクイン。待ちに待った大作SFの文庫化で、秋葉原と高田馬場のお客様のマストリード作品。4・5位は同時復刊で飛鳥部勝則さんと井上雅彦さんの書き下ろしの入った有償特典冊子も好評でした。
ここからは、株式会社書泉が力を入れ、たくさんの熱心なファンのみなさまにも支えられている9つのジャンル別のベスト5です。
■ 数学書 ベスト5
加藤文元先生の『数学の世界史』(KADOKAWA)が堂々の第1位に、《数学は本当に普遍的か》という題材での講演会も超満員の成功裡に終わりました。
第2位は、情報幾何学の創始者甘利俊一先生の65年強の研究を振り返った『めくるめく数理の世界』。発売直後には、ノーベル物理学賞を甘利先生が受賞していてもおかしくなかったと話題に上りました。第3位は発売前にネットで話題になった『取扱注意!高校数学を大学数学で解く「チート解法」』がランクインしました。
■ プロレス ベスト5
昨年同様、女子プロレス関連の作品がトップに。『My Dream ジュリア 自叙伝』の著者であるジュリア選手は、本作品を発売後の渡米を表明。書泉での刊行記念企画の開催が、マリーゴールド所属として渡米前最後のイベントとなり、プロレス関連イベントで、一日での過去最高の売上冊数を記録。その他の注目は4位の「SLK STYLE~スターライト・キッド スタイルブック~」。昨年の同ランキングトップで<書泉制定プロレス本大賞MVP受賞記念企画>の開催により、2年連続のランクインとなりました。
■ コンピュータ ベスト5
秋葉原書泉ブックタワーでイベントを開催した『ハッキング・ラボのつくりかた 完全版』が1位に。2位は神保町書泉グランデでイベントを開催した『Binary Hacks Rebooted』。今年いろいろと話題となった「ハッキング」ですがここに載っていない関連書籍もよく売れています。また3位『VTuberサプーが教える!Python 初心者のコード/プロのコード』、5位『【超完全版】YouTube大全6ヶ月でチャンネル登録者数を10万人にする方法』とYouTube関連書籍がランクインしています。
■ 鉄道関連ベスト5
2024年のキーワードは「復活」でしょうか。2位は15年ぶりの復活となった時刻表。
紙の時刻表が減少していく中で、このランクインは嬉しい。3位は書泉の名著復刊企画「書泉と、10冊」による復活。これだけ多くの方に手にとってもらえて、鉄道担当として冥利に尽きます。2025年も新たな復刊を皆様の元へ届けたい。しかし、これだけの強者たちをもってしても揺るがない絶対王者「貨物時刻表」。脱帽です。
■ コミックベスト5
書泉・芳林堂書店2024年のコミックベスト堂々の1位は『進撃の巨人 画集 FLY』となりました。完全受注生産品で定価22,000円(税込)という高価な商品でしたが、ファンの期待に応えた貴重な内容となっており、多くの方にお買い求めいただけました。
また、3位の『呪術廻戦』26巻は人気キャラの五条悟が表紙で且つ第4回キャラクター人気投票応募の対象商品でもあった為、売上冊数では1位を獲得 となりました。
■ 新文芸・ラノベ ベスト5
書泉・芳林堂書店2024年のライトノベルベスト、その第 1位は『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する6』となりました。2024年1月のアニメ放映に合わせてアニメ化フェアや多くの種類の書泉限定の有償特典を制作、販売したことにより多くの方にお買い求めいただけました。2位『悪役令嬢と鬼畜騎士4』、3位『私のことが大好きな最強騎士の夫が、二度目の人生では塩対応なんですが!?2 死に戻り妻は溺愛夫の我慢に気付かない』はWEBサイン会を開催し多くのファンの方にご参加いただきました。
■ 占いベスト5
1位は弊社の復刊企画の一冊。監訳者の鏡リュウジ先生による日々のSNSでの宣伝や著者様とのオンライン講座や店舗イベント、関係者様やお客様による宣伝のお陰で1位になりました。
2位の『Stargazer~』は占星術を学ぶ方には必須の商品であり、書店では書泉のみでの販売です。3位はタロットを学ぶ方にとって分かりやすさ、使いやすさ、お求めやすい価格、工夫されたカードと内容充実の解説書セットで初心者の方にも優しい人気商品です。
4,5位はともに、「タロット」や「占星術」などの を学ぶ方にとって必要な商品で、他に類書が無く本書を使用した講座やイベントなどが多いことが継続して売れている理由です。
■ アイドル・写真集 ベスト5
年間で400本以上のイベント開催をしている書泉ならではのランキングとなっています。1位は小日向ゆかさんの2冊目の写真集『Soleil』、2位は台湾のプロ野球チームのチアリーダーでもあるリン・シャンさんの日本版のファースト写真集がランクインしています。来年もたくさんのイベントでファンのみなさまをお待ちしています。
■ 中世ヨーロッパ ベスト5
書泉グランデの歴史コーナー「ヒストリ屋」から、その中でも中世欧州の関連商品のランキングです。なんとビザンツ帝国の皇女アンナ・コムネナを扱ったコミックの作者本人による公式同人誌が1位!書泉でしか買えないというのが強かった!そのほかは「書泉、10冊」の復刊本ですが…そのキッカケとなった『中世への旅 騎士と城』、恐るべきことにまだ売れています。 聖地化も間近か!?アタマオカシイ本屋・アタマオカシイ売り場として、「ヒストリ屋」は書泉4つ目の柱をめざします!!
株式会社書泉
「書泉」「芳林堂書店」の2つの屋号の書店を展開。「鉄道」「アイドル」「プロレス」をはじめ「数学」「占い」など様々なジャンルの本・雑貨を深く扱っています。著書にまつわるイベントも多数実施。