インバウンド増加など感染症発生リスク増加を見据える
令和7年1月8日（水曜日）、高槻市と大阪医科薬科大学病院は、インバウンドの増加など感染症発生リスクの増加を見据え、新興感染症等の患者が発生した際に、迅速な情報伝達体制と初動体制を確保するとともに、患者の診療や移送時の感染防止対策を適切に実施し、関係機関が円滑な連携を行うことを目的とした合同対応訓練を実施しました。
今回の訓練は、大阪医科薬科大学病院と高槻市保健所の2か所を活用し同時並行で実施。訓練の想定は、中東地域に渡航歴がありヒトコブラクダとの接触がある人が、発熱・呼吸器症状があるため大阪医科薬科大学病院を受診し、診断の結果、アラビア半島諸国を中心に発生報告がある中東呼吸器症候群「MERS」疑似症と診断されたというもの。
この日、同病院では、感染が疑われる患者を一般患者が診察を受ける総合診療科から特別診察室へ陰圧車いすで移送後、診察・検体採取・レントゲン検査を実施。その後、感染症指定医療機関に見立てた市保健所へ救急車で患者を移送し、移送完了後、PPE（感染症防護服）脱衣など感染症予防対策の訓練を実施しました。また、救急車到着後の保健所でも、患者情報伝達、PPE脱衣、アイソレータ消毒などの訓練が実施されました。訓練を終え、本市保健所の森定一稔所長は「本日の訓練を活かし、実際にMERS等の感染症が発生した時には関係機関と円滑に連携して対処したいと思います」と話していました。
