キンドリルとマイクロソフトの調査:主要企業の78%が、ITを「環境目標達成のカギ」と位置づける

2025/12/18  キンドリルジャパン 株式会社 

エージェンティックAIと信頼できるデータを活用し、サステナビリティを戦略と業務に組み込んでいる企業は、レジリエンス、イノベーション、財務成果で他社を大きくリード

ミッションクリティカルなエンタープライズ・テクノロジー・サービスのリーディングプロバイダーであるキンドリル(以下、キンドリル) は本日、マイクロソフトの協力のもと、第 3 回Global Sustainability Barometer(グローバル・サステナビリティ・バロメーター)の調査結果を発表しました。今回、 Ecosystmが実施した調査では、サステナビリティを事業戦略に組み込み、従業員の主体性を強化し、AIを始めとする先進技術を導入している統合志向型の組織は、急速に変化する現代社会において、測定可能なビジネス価値と持続的な効果を生み出していることが明らかになりました。

キンドリルのグローバル・シチズンシップ&サステナビリティのシニアバイスプレジデントであるフェイス・テイラー(Faith Taylor)は次のように述べています。「現在、多くのリーダーが組織の方針、人材、パーパスを結びつけ、テクノロジーによるインサイトとエージェンティックAI を活用して、サステナビリティの報告を行うだけではなく、その効果を生み出そうとしています。この変化―コンプライアンスから実行への移行―により、サステナビリティが業務に組み込まれた組織は、業界や地域を問わずレジリエンスを高め、イノベーションを生み出し、よりスマートでデータ主導の意思決定が可能になります」

統合志向型の企業が世界を牽引
2025年度版Global Sustainability Barometer調査では、数年前とは明らかに異なる変化が示されました。先進的な企業は、地域や業種を越えて、競合との競争を勝ち抜くためにサステナビリティを事業の中核に組み込んでおり、このようなリーダー企業は、サステナビリティを単なる取り組みから価値創造の原動力へと昇華させ、レジリエンス、競争力、市場差別化を生み出しています。注目すべきは、統合志向型の組織の78%が、データ、自動化、AIの活用によって測定可能な成果を生み出し、サステナビリティ目標を達成する上での大切な要素としてITを位置付けていることです。また、ITチームの56%がITの枠組みを超えてサステナビリティの取り組みをリードしており、この割合は2024年の38%から増加しています。

マイクロソフトのエンタープライズ・パートナー・ソリューション担当GMのリカルド・ダビラ(Ricardo Davila)氏は次のように述べています。「2025年度版Global Sustainability Barometerの調査結果によると、現在、主要企業の半数以上がサステナビリティ課題を予測し、対応するために予測AIを利用しており、単なる追跡や分析のためではなく、先を見据えたインテリジェンスをサステナビリティ戦略の中心に据えています。私たちは、エコシステム全体でパートナーシップを組み、あらゆる企業がサステナビリティをデータ主導の経営能力へと変革できるよう支援していることを誇りに思います」

グローバルな調査結果
戦略の中核となる推進力:統合志向型企業の62%は、サステナビリティをイノベーション、コスト削減、レジリエンス戦略に組み込んでいて、組み込んでいない企業は34%です。統合志向型企業は、サステナビリティを単なるコンプライアンス要件から長期的な成長と競争優位性を生み出す原動力へと変革させています。 財務面の効果:世界の企業の59%が、サステナビリティ投資(主に業務の効率性、顧客維持、新たな市場機会)から、財務的な効果を得ていると回答しています。 エージェンティックAIの初期導入:世界規模で見ると、全企業の30%がサステナビリティを目的としてエージェンティックAIを試験的に導入あるいは展開しており、早期に導入した企業では、コスト削減、イノベーション、コンプライアンス要件において測定可能な成果が得られたことを報告しています。 方針、人材、目的を結びつける:世界の企業の73%が、技術部門とサステナビリティ部門との強い連携を実現したことを報告しています。部門間の目標を結びつけ、従業員の主体性を強化し、ステークホルダーを関与させることで、こうしたリーダー企業は、サステナビリティを単なるコンプライアンス対応から、ビジネス成果や持続的インパクトをもたらす原動力へと変容させています。 地域と業界の連携:ヨーロッパは、強固な規制枠組みを背景に、テクノロジーのモダナイゼーションとAI導入をサステナビリティと結びつける取り組みにおいて一歩リードしています。世界全体を見ても、サステナビリティを加速させている国々は、顕著なROI(投資収益率)または新たな収益機会の創出を「最大の推進要因」として挙げています(67%)。さらに、エネルギー事業、公益事業、銀行、運輸といったエージェンティックAIの導入と実験的な取り組みが進んでいる業界では、単にエネルギー効率や排出削減だけでなく、業務のレジリエンス、資源効率の最適化、持続可能製品の設計などにも注力しています。

Ecosystmのインダストリー ・インサイト担当バイスプレジデントのサシュ・ムカルジー(Sash Mukherjee)氏は次のように述べています。「今日の企業は、戦略と実行の間に長年存在していたギャップを克服できる絶好のチャンスを迎えています。予測AIとエージェンティックAIは、洞察を行動に結びつけるクローズドループを構築します。予測AIはリスクを予測し、エージェンティックAIはリアルタイムで対応することで、戦略を実行に移します。テクノロジーとビジネス戦略が連動することで、組織は測定可能な環境の成果を日々の業務に組み込むことができます」

本調査結果はサステナビリティにITが深く関与しているという2025年版Kyndryl’s Readiness Report の結果とも一致しています。同レポートでは、ITのモダナイゼーションに投資した企業の27%が、効率性、イノベーション、セキュリティ、コンプライアンスを通じてサステナビリティに基づく成果を実現しており、さらに22%の企業が、エネルギー効率の向上やサステナビリティをデジタル変革のROIにとって重要な成果として挙げていることが示されています。



本プレスリリースは、2025年11月18日(米国現地時間)にキンドリルが発表したプレスリリースの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。原文は下記URLをご覧ください。
https://www.kyndryl.com/us/en/about-us/news/2025/11/global-sustainability-barometer-2025-ai-integration

調査について
キンドリルとマイクロソフトの委託によりEcosystmが実施した第3回Global Sustainability Barometer調査は、20カ国、9つの業界グループにわたる1,286人のグローバル企業のリーダーの視点を反映しています。2025年8月から9月にかけて実施された本調査は、統合、戦略、テクノロジーが、サステナビリティをコンプライアンス対応から競争優位へと進化させている現状を明らかにすることを目的としています。詳細はレポート『From Planning to Progress: AI-Driven Sustainability in Practice』をご覧ください。


キンドリル(Kyndryl Holdings, Inc.)について
キンドリル(NYSE: KD)は、ミッションクリティカルなエンタープライズ・テクノロジー・サービスのリーディングプロバイダーで、60カ国以上で数千にのぼる企業のお客様にアドバイザリー、インプリメンテーション、マネージドサービスを提供しています。世界最大のITインフラストラクチャーサービスプロバイダーとして、世界中で日々利用されている複雑な情報システムの設計、構築、管理、モダナイズを行っています。 詳細については、www.kyndryl.com(英語)またはwww.kyndryl.com/jp/ja をご覧ください。

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