人事図書館が「HRBP」をテーマに勉強会を開催。大企業とベンチャーの役割の違いや、現場との関係構築など、実務に即した知見を共有しました。

株式会社Trustyyle(本社:東京都中央区・代表取締役:吉田洋介)は、2025年11月26日に「HRBPについて語る会 ~リアルケースで学ぶ「HRBPのポジショニング」~」を運営するコミュニティ「人事図書館」にて開催しました。登壇者らによるHRBPの役割や現場との距離感に関する知見共有が行われ、盛況のうちに終了しました。本記事では、イベント当日の様子や成果についてご報告いたします。
開催背景と目的
近年、戦略的人事の要として注目を集める「HRBP(Human Resource Business Partner)」。しかし、その実態は企業文化やフェーズによって千差万別であり、現場との距離感やKPIの設定に悩む担当者も少なくありません。 人事に関わる全ての人が集い、学び合うコミュニティ「人事図書館」では、こうした課題意識に応えるべく、HRBPについて書籍や一般論だけでは見えてこない「リアルな実情」を共有・議論する勉強会を企画しました。
当日の様子
当日は8つのテーマについて、参加者同士で様々な議論が交わされました。その中の一部をご紹介いたします。
特に盛り上がりを見せたのは、現場との距離感に関する議論です。現場を回ることを「巡業」や「お散歩」と呼び、物理的に足を運ぶことの重要性が語られました。時には「また来たの?」と警戒されることもあるというリアルな苦労話に対し、参加者からは多くの共感が寄せられました。
「経営アラインメントの言語化」や「エンゲージメントサーベイ」を指標にする具体例が紹介されました。また、採用チームやCoE(専門組織)との摩擦といった「しくじり話」もオープンに語られ、社内人事同士の「社会関係資本(信頼関係)」をいかに構築するかが、HRBP成功の鍵であるという結論に至りました。
「人事視点で語らず、現場と同じ感覚で経営数値を見ること」、そして「担当領域を徹底的に極める姿勢」が重要であることが共有されました。
アドミン業務に追われがちな現状を踏まえ、「重要だが緊急でない“お散歩時間”を先に予定化する」「仕組みで業務を減らしていく」という中長期的な視点も示されました。
現場理解と関係構築に徹底的にリソースを投下し、「この人が言うなら信じる」と言われる存在になることが、HRBPの信頼の土台になるのではないか、という議論も交わされました。
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「人事のプロ」はこう動く 事業を伸ばす人事が考えていること / 著者:吉田 洋介(人事図書館 館長)
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人事部の、今、あるべき形 / 発行:リクルートワークス研究所
参加者の反響
事後アンケートでは、参加者の多くが「解像度が上がった」と回答。連携の重要性について再認識したという声も多くいただきました。
- 「人事の中でHRBPほど会社ごとに内容が違う職種はないと改めて認識した。連携の重要性が身に染みた。」
- 「書籍や一般論でよく聞くワードだけではなく、登壇者様や参加者様の多様な観点・言語でHRBPに対する理解を深めることができた。」
- 「BPの個人商店化は避けられないからこそ、BP同士のナレッジ共有が必要という視点が学びになった。」
- 「HRBPのあるある、リアルな事例を聞けて現在地を知れました」
- 「部門の特性を掴むこともそうですが、人事内での協力体制が一番必要では?と思いました。」
- 「HRBPの役割やポジションについてもう少し深掘りしていきたいと感じました。」
主な成果と今後の展望
本イベントを通じて、HRBPは単なる役割名称ではなく、現場と経営を繋ぐ「関係構築のプロフェッショナル」であるという本質が共有されました。人事図書館では、今後もこうした「実践者の生の声」を循環させる場を創出していきます。
人事図書館とは

2024年4月1日に東京人形町にオープンした、人事関連職が集まるコワーキング×コミュニティ。2500冊以上の人事に関する書籍と700名以上の会員を有しており「仲間と学びで、未来を拓く」をタグラインに運営しています。
所在地: 東京都中央区日本橋蛎殻町1-12-7 WACROSS NINGYOCHO 6F
設立: 2024年4月1日
公式ホームページ:https://hr-library.jp/
公式X: https://x.com/hr_library0401/
公式LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/hr-library/