日本生まれの「ヘリカル型」で世界初のフュージョンエネルギー実現へ、期待と応援を受けファンドが進化
株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区、代表:田口昂哉、以下、「Helical Fusion」)は、フュージョンエネルギー(核融合)の実用化に向け、定常運転・正味発電・保守性の「実用発電の三要件」すべて満たす発電所をつくる「ヘリックス計画(Helix Program)」のもと、日本全国のパートナーとともに日本独自のヘリカル型核融合炉を開発しています。
このたび、スタートアップと個人投資家を結ぶプラットフォームを運営するイークラウド株式会社(本社:東京都千代田区、代表:波多江 直彦、以下、「イークラウド」)と、投資予定に関する基本合意書を締結しました。イークラウドによるミドル・レイターのスタートアップに特化した個人投資家会員限定の個別銘柄ファンド「イークラウドNEXT」 (2025年12月25日(木)から募集開始)より、Helical Fusionへの投資を予定する内容です。

2025年8月に募集を開始した第一弾ファンドでは、Helical Fusionとして初めて、個人投資家によるファンドを通した投資をいただきました。投資と共に、前回のファンド募集では、多くの個人投資家から「日本の未来のために応援したい」「安心安全なエネルギーを実現させてほしい」といった声もいただき、世界初の挑戦を個人としても応援したい人の輪の広がりがあらわれる形となりました。
そして、第2弾への希望も多数寄せられ、今回イークラウドとの合意に至りました。
ファンドに関する詳細は、
イークラウドによるプレスリリースをご覧ください。
Helical Fusion代表取締役CEO 田口昂哉のコメント

「フュージョンエネルギーの実用化」は、核融合炉を作り上げる技術的な挑戦であるとともに、多くの仲間たちとともに新たな産業の創出に向けて進む道のりでもあります。そして、次の世代へ、エネルギーの制約から解き放たれた未来を託せるという意義を持つ事業であると確信しています。
弊社としても初の試みとなった第1弾のファンドを通して、想像を超えるほど多くの方から、投資という形の応援、そして熱いエールの言葉をいただきました。この先百万年という時間軸で、持続的に人類のくらし、そして文明を支えるエネルギーの実現を目指す私たちにとって、このような形で一人ひとりの方からの評価いただけることは非常に大きな意義があります。
投資いただいたみなさま、そして第1弾に続き、さらに応援の輪を広げていただいているイークラウド様に感謝し、フュージョンエネルギーの実用化に向けて邁進してまいります。
Helical Fusionについて
2021年に、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所における核融合に関する研究成果を活用して創業した、ヘリカル型核融合炉によるフュージョンエネルギーの実用化を目指す企業です。日本独自の核融合炉形式である「ヘリカル方式」は、これまでの国立大学や公的研究機関における約70年にわたる研究開発の結果、商用発電所に最も適した性質を備えた方式であることが示されています。その知見を活かして実用化を進める世界で唯一の企業として、「ヘリックス計画(Helix Program)」を進めています。ヘリックス計画では、2020年代中をめどに二大開発要素「高温超伝導マグネット」「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了し、2030年代中には、最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証、および発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成する計画です。

Helical Fusionが2030年代に「実用発電」を計画する発電初号機「Helix KANATA」のイメージ
ヘリックス計画詳細
背景
フュージョンエネルギー開発の意義
世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測*1され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったCO2排出がなく効率性の高い発電方法であり、海水等から豊富に採取可能な燃料を用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で数百兆円規模にまで成長するとの試算*2もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。
日本においては、2025年10月に高市早苗総理大臣が率いる新政権が発足し、「危機管理投資」や「経済安全保障」を成長戦略の核心と位置づけ、所信表明演説では “次世代革新炉や核融合エネルギーの早期社会実装” が明記されました。今年6月には 内閣府による「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の改定により、2030年代の発電実証を目指すロードマップが提示されています。加えて、新政権が掲げる「重点投資対象17分野」にフュージョンエネルギー(核融合)が挙げられ、11月には政府として1,000億円超の予算計上、経済産業省に「フュージョンエネルギー室」が設置されるなど、政府としての支援が具体化しています。産業界をまとめるフュージョンエネルギー産業協議会からも社会実装に向けた提言が示されており、学術研究の段階から、官民をあげた産業化への動きが加速していると言えます。
*1 国際エネルギー機関(IEA)年次報告書 「2023年版世界エネルギー見通し」(World Energy Outlook 2023)
*2 FusionX/Helixos report Global Fusion Market Analysis: Electricity, Supply Chain & Construction (
https://fusionxinvest.com/data-analysis/analysis/)
ベースロード電源を担える「実用発電」を確実にとらえるためのヘリックス計画
核融合炉を発電所として商用利用するためには、核融合反応を起こすことはもちろん、1.定常運転(24時間365日運転可能な安定性)、2.正味発電(プラントの外に電力を供給できる)、3.保守性(メンテナンスが可能)という「商用核融合炉の三要件」をすべて満たす必要があります。現在、トカマク方式やレーザー方式をはじめとして、世界中で複数の方式を開発する50以上のプロジェクトがありますが、この三要件を「今ある技術」で実現可能と表明しているのは、唯一ヘリックス計画のみです。ヘリックス計画は、日本独自のヘリカル型核融合炉により、世界に先駆けて2030年代に商用核融合炉の三要件を満たした「実用発電」を達成する計画です。日本のものづくりをはじめとした日本の産業界におけるパートナーシップを力に、フュージョンエネルギー産業を牽引していきます。

「実用発電」を達成するための商用核融合炉の三要件

株式会社Helical Fusion
■企業プロフィール
Helical Fusionは、日本生まれの「ヘリカル式」核融合炉で世界初の核融合エネルギー(フュージョンエネルギー)の社会実装を目指すスタートアップです。
核融合エネルギーは、高効率で安全・安定的な供給が可能かつCO2を排出せず、21世紀を生きる我々が直面する環境課題を抜本的に解決しうる技術です。
弊社は、国立研究所のスピンアウトベンチャーとして、日本で数十年かけた膨大な核融合研究の成果を引継ぎつつ、日本の技術力をフル活用して、世界初の核融合プラント実現を目指しています。
世界でも稀有な炉全体の開発・設計技術だけでなく、要素技術の開発力も高く評価されており、核融合用の先端技術(超伝導)では、文部科学省から20億円の補助を受けて開発を加速しています。
2025年には、経済産業省が運営するスタートアップ支援プログラム「J-Startup」にも選出されています。
■世界初の挑戦を実現するチーム
核融合に関する研究分野は多岐にわたりますが、商用化に向けては、全ての要素技術を統合し、核融合炉として動かすための「炉設計」の専門性が不可欠です。一方、この専門性を有する人材は世界的にも非常に稀有な存在です。
Helical Fusionは、世界最高峰の炉設計研究の歴史をもつ国立研究機関である核融合科学研究所の知見を引き継いで商用化を目指す会社です。
長年、世界の炉設計研究を率いてきた科学顧問の相良とともに、CTOの宮澤、副CTOの後藤はこれまで最前線で炉設計研究に取り組んできました。
さらに、国立研究所出身の核融合炉の安全設計のプロフェッショナルや、ビジネス面でも金融・エネルギー事業開発など豊富な経験を持つメンバーなど、世界初の核融合炉実現を確実に進められるコア人材が揃っています。
フュージョンエネルギー産業の最上流とも言える炉設計に強みを持ち、技術でもビジネスでも世界に勝てるチームです。
<概要>
・事業内容:商用核融合炉および関連技術の開発
・設立: 2021年10月
・Webサイト:
https://www.helicalfusion.com
・Youtube:
https://www.youtube.com/@HelicalFusion
<本件に関するお問合せ>
・担当:株式会社Helical Fusion 広報担当
・連絡先:contact@helicalfusion.com
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