26年2月のカレー物価1食364円 7カ月ぶり値下がり 3月は363円予想、コメ価格下落が影響 今後は「原油の急騰」による影響注視

2026/04/10  株式会社 帝国データバンク 

「カレーライス物価指数(2026年基準改定)」調査―2026年2月




株式会社帝国データバンクは、食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算した。

SUMMARY
2026年2月のカレーライス物価平均は1食364円(前年336円)となった。
調査開始以降で最高値を更新した前月(370円)からは6円低下し、7カ月ぶりに前月を下回ったほか、2カ月ぶりに360円台で推移した。
2026年3月のカレーライス物価は1食あたり平均363円台で推移する見通し。2025年秋ごろから本格化した「第二次カレーショック」は現状では収束局面へ向かいつつある。

株式会社帝国データバンクは、食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算した。
[注1]カレーライス物価:カレーライスで使用する原材料や、調理にかかる水道光熱費などを独自に試算した指数。
ビーフカレー・ポークカレー・チキンカレー・シーフードカレー・野菜カレーの5メニュー平均値
各種価格データは「小売物価統計調査(総務省)」のうち各都市平均値(全国平均)を参照。調理シーンは「6食分(市販のカレールー1/2パック)をまとめて調理した」ものとした。
カレーライス物価指数:各月のカレーライス物価を基に、2020年平均=100とした価格推移
[注2]カレーライス物価は2026年1月に調査対象・容量を一部変更し、2015年1月分まで遡及改定を行っている
2026年2月のカレーライス物価:
1食364円 7カ月ぶり値下がり 「コメ価格の下落」恩恵
カレーライスを家庭で調理する際に必要な原材料や水道光熱費などの価格(全国平均)を基に算出し、食卓に与える物価高の影響を可視化した「カレーライス物価(平均、2026年基準改定)」は、2026年2月平均で1食あたり364円となり、10年前(2016年2月:255円)からは109円・約4割高となったほか、前年(2025年2月:337円)からは+27円・8.0%の上昇となった。前年からの値上げ幅が30円を下回るのは、2024年10月以来、1年4カ月ぶり。





また、調査開始以降で最高値を更新した前月(370円)からは6円低下し、7カ月ぶりに前月を下回ったほか、2カ月ぶりに360円台となった。全国の物価の先行指標となる東京都区部の物価動向を基に予想した、前月調査時点の予想値(367円)を3円下回った。


前年同月からの推移では、全メニューで前年を上回った。ただ、メニューによって値上げ幅は異なり、最も値上げ率が高いメニューは「チキンカレー」で、前年から14.0%値上がりした。ただ、20%を超えた2025年12月のほか、30%を超える急ピッチな値上げが続いた2025年6~7月に比べると急激な値上げ傾向から落ち着きつつある。全メニューのうち最も前年からの値上げ幅が小さいのは「野菜カレー」で、前年から+3円・1.1%の上昇にとどまった。

ニンジンやジャガイモ、タマネギなど主要な材料では、前年の高温、少雨の影響を強く受けたことで価格上昇を招いた。特にニンジンでは冬場の低温で出荷量が少なく、平年を大幅に上回る高値が続いた。また、ポークカレーなどで使用する豚肉では、円安による輸入コスト増に加え、北米・ヨーロッパ産で調達価格の高騰が影響した。その結果、輸入豚肉のほか、輸入飼料への依存度が高い国産豚肉でも価格の高止まりが押し上げ要因となった。他方で、2025年の記録的なカレーライス物価上昇をけん引したコメ価格は、特にコシヒカリ原料で2026年以降の値下がり傾向が著しく、全体を強く押し下げた。

各メニューのカレーライス物価平均を基に、2020年平均を基準(100)とした独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、2026年2月の指数は140.5だった。
今後の見通し:2026年3月=363円台予想
原油の急騰が食卓に与える影響注視
全国の物価の先行指標となる東京都区部の物価動向を基に予想した2026年3月のカレーライス物価は1食あたり平均363円台で推移する見通しとなった。2月から1円低下し、2カ月連続で前月を下回る。また、前年からの値上げ幅は24円(339円→363円)となり、2024年7月以来、1年8カ月ぶりに低い値上げ水準となる見通し。

2025年におけるコメの急激な価格高騰が収束し、コシヒカリ精米5キログラムあたり5000円を大幅に下回る水準が続いていることが、カレーライス物価をはじめ食卓では大きなコスト低下要因となる。カレーライスの主役である基礎野菜では、ニンジンが比較的落ち着きを取り戻しつつあるものの、タマネギなどは前年の記録的な高温と干ばつによる「小玉化(生育不良)」の影響が続き、当面は大幅な高値圏での推移が続く。円安の長期化も、特に安価な鶏肉や豚肉の輸入・飼育コストを押し上げており、今後潜在的な上振れリスクとなる可能性がある。


2025年秋ごろから本格化した「第二次カレーショック」は収束局面へ向かう兆しがみられる。ただ、足元ではイラン情勢の悪化による原油価格の高騰も予見されるなか、さらなる食材高で推移する可能性もあり、食卓における物価高は引き続き予断を許さない状況が続く。

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