【調査レポート】シニアの「調理定年」が惣菜市場をけん引! 70代後半の購入額が7年間で38%の大幅増/マクロミル

2026/05/20  株式会社 マクロミル 

Macromill News事務局(運営:株式会社マクロミル)は、世の中の話題や時事ニュースをテーマに、アンケート調査結果や購買履歴データを分析し、その結果をニュースレターとしてお届けしています。

昨今、惣菜市場では、ライフスタイルの変化や高齢化といった背景から、消費者ニーズの多様化が起きています。特にシニア層では「調理定年」という考え方が注目されているのをご存じでしょうか。「仕事の定年のように、調理に定年があってもいい。惣菜や外食などを取り入れ、日々の自炊負担から卒業しよう」という、評論家の樋口恵子さんが提唱する考え方で、2021年頃から多くのメディア等で話題になり、女性を中心に大きな反響と支持を集めています。

本レターでは、2018年から2025年までの消費者購買履歴データQPR(TM)をもとに惣菜市場の推移を振り返るとともに、シニア層における「調理定年」の傾向は実態としてあるのか、惣菜の購買動向から明らかにします。
なお、本レターにおける「惣菜」は、主にスーパーやコンビニエンスストアなどで販売されるチルドのパッケージ惣菜や、ホットスナックなどの商品と定義します。

■トピックス
- 惣菜市場規模は7年間で15%増。「サラダ」「洋惣菜」カテゴリは伸長、「煮豆」「中華惣菜」カテゴリは縮小が進行
- 性年代別の購入金額シェア、シニア層が半数を占め市場全体をけん引。男性の「サラダ」惣菜シェアが高く、健康志向から手軽さが人気か
- 70代後半の惣菜購入が7年で3割強の増加、高齢ほど購入額も増加。惣菜による「調理定年」が進行


■調査結果
1.惣菜市場規模は7年間で15%増。「サラダ」「洋惣菜」カテゴリは伸長、「煮豆」「中華惣菜」カテゴリは縮小が進行
市場規模を表す当社の独自指標「100人あたり購入金額」を見ると、惣菜市場は2018年から2025年までの7年間で15%増加しました【図表1】。この成長は市場小売価格の上昇(平均金額18%増)や需要拡大が色濃く反映されたものと考えられます。

カテゴリ別に購入率や購入回数を見ると、「サラダ」や「洋惣菜」がスコアを伸ばし、一方で、「煮豆」や「中華惣菜」は低下が見られ、市場における「二極化」が鮮明になっています【図表2】。

【図表1】惣菜市場の年次推移(2018年~2025年)



【図表2】惣菜市場、カテゴリ別の各指標変化(2018年と2025年の比較)


2.性年代別の購入金額シェア、シニア層が半数を占め市場全体をけん引。男性の「サラダ」惣菜シェアが高く、健康志向から手軽さが人気か
2025年の惣菜市場について、性年代別に購入金額シェア(構成比)を見ていきます。
惣菜市場全体、また、「洋惣菜」を除く全てのカテゴリで60~79歳男女が半数を占め、シニア層が市場全体をけん引する構造となっています。

一方、カテゴリ別に見ると購入層に特徴的な違いが見られます。女性の購入金額シェアが高い惣菜市場の中で、「サラダ」のカテゴリだけは男性のシェアが半数に上り、健康ブームの中で手軽なサラダ惣菜が支持されています。また、「煮豆」は60~70代の男女のシェアが70%(男性25.6%、女性44.5%)に上るなど、シニア層への偏りが顕著です。

【図表3】惣菜市場、性年代別の金額構成比(2025年、カテゴリ別)


3.70代後半の惣菜購入が7年で3割強の増加、高齢ほど購入額も増加。惣菜による「調理定年」が進行
ここで、惣菜市場をけん引するシニア層の購買動向を深掘りします。
75~79歳の購入金額は、7年前に比べて男性が36.6%増、女性が38.5%増と、いずれも大幅増となりました。また、2018年の時点では70代前半と後半を境に購入金額が減少する傾向にありましたが、2025年になると高齢になるほど購入額が増加する傾向へと変化しています。

これらの結果から、シニア層の価値観の変化がうかがえ、惣菜を取り入れることでの「調理定年」の傾向が伺える結果となりました。

【図表4】惣菜市場規模、性年代別の変化(2018年と2025年の比較)


調査レポート全結果のダウンロード(無料)


■調査概要
データソース:マクロミル消費者購買履歴データQPR(TM)(※)
分析対象:全国15~79歳の男女3万5000人
対象カテゴリ:JICFS「食品」
集計期間:2018年1月1日~2025年12月31日

(※)全国3.5万人のQPR(TM)モニタから毎日の買い物履歴を収集し、購入理由・シーン、購入者の属性・価値観などをアンケートによって追跡できる消費者パネルデータです。POS(販売時点情報管理)データでは分からない、実際の購買履歴データに基づく購入者像の把握、購買トレンドの分析が可能です。
https://www.macromill.com/service/digital-data/consumer-purchase-history-data/


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